本:太陽の塔 森見登美彦

taiyounotou

何かしらの点で、彼らは根本的に間違っている。
なぜなら、私が間違っているはずがないからだ。

 この冒頭の2文が全てを物語っている。「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」の先行作品といえば分かりやすいかもしれない。「すべて失恋男たちに捧ぐ、爆笑妄想青春巨編」とあるので、若いもんはこの本を読んで次なる恋愛に立ち向かって欲しい。そここに散りばめられる珠玉のアドバイスを実践すれば、高嶺の花と思っていた乙女の心を鷲掴み間違いなし。買って損なしですねwww

 森見登美彦のデビュー作。ファンタジー小説大賞を受賞したらしい。確かに彼のジャンルはファンタジーこそが相応しいのかもしれない。登場人物や活躍の場はその後の作品に引き継がれるものばかりだ。入るのが難しい大学にいる頭のいい人が書いた文章が鼻につかなければ楽しめるだろう。これは、自分がこれまでに読んだ作品(ペンギン・ハイウェイ、きつねのはなし、宵山万華鏡、四畳半神話大系)全てに当てはまることだが。

 この本は 2013 年 9 月現在電子書籍になっていないので文庫本にリンクしておく太陽の塔 (新潮文庫)。自分は単行本を図書館で借りた。ありがとう。

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