つながる喜び:ネットワーク音楽

ami  「Help!」はアミシャツ魂の中でトップ3に入る好きな曲だ。この曲を聴いていると、SALON MUSIC の「Don’t Close your eyes」を思い出す(iTMSでは残念ながら SALON MUSIC は見当たらないが)。

 ふと、SALON MUSICをgoogleで探してみたら、OVERHEATのページがヒットした。80年代にはOVERHEATがマネージングしていたらしい。今はRIDDIMを発行したり、Moomin、H-man、 Pushimをマネージングしている会社だ。

B00005YWZU.09._SCMZZZZZZZ_ リスペクトしているものが意外なところでつながっていたことを知ると嬉しくなってしまう。こういう楽しみ方をiTMSは提供してくれる(この2枚はiTMSでは買えないが・・・)。これは、従来の「レーベル(レコード会社)>アーティスト>アルバム>曲」というディレクトリでは得られなかった楽しみ方だ。音楽その物がネットワーク上に散在し、webでつながるのだ。

 ソースを忘れたが、こういう楽しみ方やシャッフルを、社会現象と結びつけたり心理学と結びつけたりして批判的に論じる文章を読んだ。しかし、これほど能動的に自由に音楽を楽しむ方法がなかっただけだ。これは、音楽の歴史を考えれば分かる。

 古代には自然発生的に木や石を叩いたり声で音楽を作り歌っていた。その後、社会的分業が可能になりプロの音楽家が現れた。この頃は、プロの音楽家の演奏会をみんなで集まって聴いた。初期には、宗教や祭(政)を盛り上げる道具として使われ、後期には娯楽として消費された(どちらも、今でも使われている)。その後、録音・再生という方法でこの時間・場所的制約を打ち破ったのがレコードというテクノロジーだ。ここ100年弱はレコードの時代だった。これにより、音楽の消費形態は大きく変わった。各人が各人の好きな楽曲を好きなときに聴くことが出来るようになった。そして、レコード(テープ、CD)という物理的メディアの制限をなくしたのがネットワークだ。

 音楽のデータとインターネットのDBが複合的に結びつくことで、新しい次元が開けるのか、レコードの延長上なのかはまだわからないが、これが従来の楽しみを否定するものではなく、可能性を広げるものだと思う。これは、レコードができたときにコンサートがなくならなかったのと同じ理由だ。CDをよく買う人間のほうがコンサートに出かける回数が多いはずだ。

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