インクリメンタルサーチに対する疑問

【特集】Mac OS X Tigerの実力は? – 4度目のアップデート、その真価を探る (2) 保存場所を記憶する必要はなくなる!? 激速サーチの「Spotlight」 (MYCOM PC WEB)
ファイルの分類/整理というコンピュータを利用するうえでの従来の常識を揺るがしかねない「Spotlight」について、機能の概要と使用感を紹介してみよう。

 mac OSX Tigerが29日に発売された。そこで、大きく取り上げられている新機能の一つにSpotlightという検索システムがある。検索システムはこれまでにもSherlockが現れたときに散々画期的といわれてきたものだ。HDのインデックスを作っておくというのも前バージョンからあったし…

 自分が使えないからといってケチをつけていても建設的ではないので(実際にひがみもあるからな)ひかえるが、インクリメンタルサーチについては疑問があるので、少し考えてみたい。

 インクリメンタルサーチを否定はしない。ただし、インクリメンタルサーチや予測変換が便利なのは、ローマ字入力時点で検索できる場合に限られる。前から、「どうして、A5502Kの予測変換が使いにくくて、PoBOX inline がこんなに快適なのか考えていた。その回答は、firefox の検索を使っていてはっきりした。firefoxの検索システムは、ローマ字を使うときにはひと文字入力するごとに検索対象が絞り込まれるから便利なのだ(文による説明は難しいので英文と日本文とで試してほしい)。これは、A5502Kのかな入力システムとも関連しているので、PCの場合にあてまらない部分もあるが、ヒントはあった。(A5502Kの、というよりケータイの予測変換の使いにくさについては前にA5502Kの変換について感じたことを書いた。)

 英語の場合は、1キー打つごとに対象が絞り込まれて行くのに対して、日本語では変換プロセスが終了するまで検索は開始されない。しかし、これは仕方が無い。同じ音でも仮名漢字変換によって別の文字になる可能性が高いからだ。

 仮名漢字変換なら、変換辞書でキーストロークベースの辞書を持ってローマ字入力すればPoBOXのように絞り込むことは可能だろう。しかし、既存の日本語文字列の索引を作るときにそれは出来ないだろう。全ての日本語をローマ字で索引付けすれば出来るかもしれないが、現在のPCのパワーでそれが現実的かどうか俺には分からない。

 仮名漢字変換というキーストロークと確定文字列が対応付けにくい言語の場合はインクリメンタルサーチはほとんど意味をなさないと思う。だから、「ファイルの分類/整理というコンピュータを利用するうえでの従来の常識を揺るがしかねない」という表現には首を傾げざるを得ない。

 それに、ファイルの管理の方法は、複数のファイルをまとめておくことが仕事で使うときの基本だろう。そして、そのフォルダを見れば、必要なものを思い出すということも重要だと思う。

 また、ユニークな文字列で検索できる内容ならヒット率は高いだろうが、「契約書」とか「株式会社XX」というような頻出する単語しか思いつかなかったら数百がヒットして、googleの検索結果ののようになってしまわないだろうか。それとも、googleがやっているようなランク付けして順位を決めるのだろうか…

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