fax代理受信サービス

 TidBITS774の「eFax を MaxEmail に替える」、とTidBITS775の「Fax もっとありました」で読んだサービス。日本ではあまり耳にしたことがなかったが、調べたら幾つか見つかった。しかし、月額が2000円以上のものばかりだ。記事によるもののほぼ10倍といってもいい。

 この差はNTTの基本料金によるものだろう。このサービスをするには受信用の回線が必要になる。1ユーザーに1本の回線は不要だが、1本あたりにあまりに多くのユーザーをぶら下がらせると話中ばかりで使えない。また、実回線一本に別番号を振るにもNTT東西では150円/月かかる。だから、どんなに頑張っても、アメリカのような価格(年間 $15 )は無理だろう。(ボリュームディスカウントやNTTとは別のキャリアが出てきているので、これから先も同様かどうかは分からないが。)

 このサービス、個人で欲しいとは思わないが、ビジネスならメリットは大きいと思う。PDF(TIFF)で紙文書を介さずに受信できれば保存や転送の手間が省ける。PDFを紙に打ち出すのは簡単でも、紙をPDFにするのは面倒だから。

 現状でもfaxの送信をパソコンから行うのは簡単だ。受信ができないためにfaxマシンを置いている企業は多いだろう。送信をfaxでやり、受信はこのサービスを使えばfaxマシンがいらなくなるし、複合機もfax機能なしのモデルを選ぶことが可能になる。この差額で十分サービス料金は賄えるだろう。

 なお、このMaxEmailは東京にも受付番号があるので、日本でも利用が可能だ。東京へfaxをすることになるが、faxの地域間送受信量は東京が起点になることが多いはずだ。東京同士なら変わらないし、東京発地方の場合は安くなる、地方発東京でも従来と一緒だ。地方発地方のみは電話料金の増額を意味するので、これが大半の場合は一考を要するだろう。それ以前に、IP電話の普及で距離による料金差がなくなる方向に向かっているので問題とならないケースが多くなるはずだ。

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