自転車に関する単語を書きとめていく。 レース用語 †アシスト †ロードレースで、エースを補佐する役目を担う選手。 得意分野を活かしてチームの勝利(目標達成)に貢献する。その仕事は多岐にわたり、時にはエースの風除け。水の配達。マシントラブル時の対応(エースがパンクしたら自分のホイールを渡して自分はサポート車が来るのを待つこともある)。集団のコントロールやアタックを押さえ込んだり自らがアタックをかけて敵のペースを撹乱することもある。 スプリンターチームにおいては、逃げた選手に追いつくために集団の前方に位置し集団の速度を上げるように牽引役を引き受けることも多い。 山岳ボーナスタイムとして特定の時間が与えられるようなケースでは総合優勝を狙う選手に優勝を譲ることもある(2007年ジロ)。ボーナスタイムが無いステージなどでは、逆に総合優勝狙いの選手が山岳スペシャリストにステージ優勝を譲るケースもある。山岳スペシャリスト同士がゴール前に揃って到着したらこんな和やかなゴールシーンはない。 エース †チームで優勝を目指す選手。 優勝といっても、チームの目標が違うので、いつでも総合優勝を狙う選手がエースになるわけではない。また、体調やアクシデントの影響でレースの途中で入れ替わることも珍しくない。 スプリンターチームはスプリンターがエースになるし、総合優勝を狙うチームでは総合上位の選手がエースだ。 アタック †集団から抜け出して先行すること。>逃げ カウンターアタック †集団が先行者に追いついたときに、その隙を突いてアタックをかけることをいう。 各賞ジャージ †ステージレースでは前日までの各賞のトップ選手が一目でわかるように特別な色のジャージが用意される。 グランツールの各賞ジャージは下記のとおりであるが、それ以外にも、世界選手権や各国の国内選手権で優勝した選手は特別なチームジャージを切ることが許されている。 2007年ではベッティーニ選手はアルカンシェルという白地に虹色ストライプのジャージを着ている。Discavery channel に所属しているポポビッチ選手は星条旗の入ったジャージでジロ・デ・イタリアを走ったし、別府選手も赤を使ったジャージでレースに参加している。ただし、優勝後1年間が有効期限なので、翌年も着続けるためには選手権に出場し優勝を重ねなければならない。
クライマー †上り坂が得意な選手。 峠でのポイントを稼いで山岳賞を狙う。山岳部では風の影響がわずかに減ること。集団のメリットが得られにくいこと(道が狭く曲がりくねっていると集団ではスピードが出せない)から、山岳を得意とする選手の逃げが成功する可能性も高い。 山岳で勝つためには、筋肉の少ないマラソンランナーのような体が必要。体重が重いことはそれだけ多くの荷物を持ち上げることになるから。自転車の重量は最低重量が決められていて、現状ではほぼ全ての自転車が最低重量ぎりぎりに作られれている(多分に宣伝効果を狙ってのことだろうが、最低重量の制限を守るために錘をつけているケースもある。)後、軽量化するとしたら自分の体しかないわけだ。 よって、最高速を出すために速筋を多量につけたパワー重視のスプリンターなどは山岳を失格せずにクリアするだけでも大仕事になってしまう。 グルペット †山岳ステージでスプリンターは上位集団についていけなくなり、後方で集団を形成して登っていることがある。この後方集団をグルペットと呼ぶ。 ステージレースでは、優勝者から特定の時間(トップゴールのタイムから何%)以内でゴールできないと失格になり翌日以降のレースに出場できなくなる。ところが、この後方集団があまりに多いと、主催者から特別に完走扱いになることがある。そのためには、人数が揃っていることが重要となるので、集団で走るのだ。 また、上りの苦手なスプリンターは総合優勝に絡むことは最初から考えておらず、まして山岳での勝負など考えていないことも多い。なので、山岳ステージでのスプリンター同士は失格せずに走りきることを目標にしたツーリングクラブの様相を提示することもある(w 一つのレースの中で、人によって全然取り組みが異なるのもロードレースの面白いところだ。 クロノマン †タイムトライアルスペシャリストのこと。 ストップウォッチ機能のついた腕時計をクロノグラフと呼ぶことから。 ジロ・デ・イタリヤ(ジロ) †グランツールの最初。5月にスタートするイタリア一周レース 山岳の厳しさではツールをしのぐといわれている。このため、総合優勝するためには山岳を上位で走りきる能力が必須となり、クライマーが総合優勝を取ることが多い。 ステージ †複数回のスタート・ゴールを行うレースでの一回のスタート・ゴールをいう。グランツールでは一日一ステージ。 スプリンター †ゴール前でのスプリントが得意な選手。 陸上競技にたとえると100m走が一番近い。陸上の100m選手と同じように筋肉質のパワー優先型の体型をしている。このため、登りに弱くグランツールでは山岳でリタイヤすることが多い。また、後にツール・ド・フランスを控えたジロ・デ・イタリアでは、山岳ステージを前にさっさとリタイヤしてしまうこともある。 スプリント †ゴールや中間ポイントなど、通過順位によってポイントがあたえらるような箇所の直前で全速力で走ることをいう。 人間が筋力の最大パワーを出そうとするばあい、速筋を無酸素状態で使わなければならない。陸上競技の100メートル走のようなものだ。この運動は過激で10秒から20秒程度しか続けることはできない。自転車の場合は200〜300m程度だ。 この間、平地では65km/h以上の速度で走ることもある。このため、風の抵抗が大きく、後ろに付いたほうが有利になる。このため、ぎりぎりまで後ろについて直前で抜くという作戦を取る場合が多い。しかし、前を走る選手の走力とゴールまでの距離を読み違えると逃げ切られる。 スプリンターチームはエースのスプリンターが最後の数百メートルで全力を出し切れるようにするのが仕事。残り数百メートルを誰よりも速く駆け抜けるのがエースの仕事。 タイムトライアル(TT) †通常のロードレースは全選手が一斉にスタートするが、タイムトライアルだけは時間差をおいてスタートし、ゴールタイムで競う。前走者に追いついても後ろに付くことは許されない。 一人で行う個人タイムトライアルとチーム単位で走るチームタイムトライアルがある。個人で走る場合は、前走者に追いついてもドラフティングをつかってはいけない。 このため、タイムトライアル専用バイクや専用のウェア、ヘルメットを用意する。 チームオーダーから解き放たれたレースでは、TTスペシャリスト(クロノマン)の足の見せ所になる。無名の選手が名前を売るのに最高のステージでもある。 ここで付いたタイム差はそのまま持ちタイムに影響するので、総合優勝をねらうためには上位に食い込む必要があるし、逆転を狙うためには最後のチャンスとなる。実際に2997円のジロでは個人タイムトライアルで総合5位だったマッツォレーニが3位にジャンプアップを果たした。 タイムトライアル(TT)スペシャリスト †タイムトライアルが得意なロードの選手を指すことが多い。室内競技の1000mタイムトライアルの選手などは全員がこれなので、TTスペシャリストとは呼ばない。 チームカー †ツール・ド・フランス(ツール) †グランツール2番目のフランス一周レース。 一般の関心も高く、世界最大規模のロードレースといってもいい。 トレイン †スプリンターを揃えたチームがゴール前数キロで縦に3〜5人で並んで走る様子。列車のようだからこう呼ばれる。 最後尾にはそのチームのエースが走り、最後のゴール前スプリントに向けてハイスピードで突進する。有名なのは、ミルラムトレイン。 ニュートラルカー †ヒルクライム †山を登ること。 ヒルクライムレースという場合は、峠のふもとから頂上に向かってのタイムトライアルレースをさすことが多い。 ブエルタ・ア・エスパーニャ(ブエルタ) †グランツールの最後を飾るスペイン一周レース。 ブルベ †マッサ †マッサージを行うサポートメンバー。専門の人間が、レース後、翌日のレースのためにレーサーの体を揉み解す。レース前にマッサージをすることも多い。 ロードレース †自転車では、公道を使って行われる自転車レース。対:オフロード 泳がす †逃げた選手を集団が追わずに様子を見ること。 ゴールまでの距離が十分にあり、後半で捕まえることが比較的簡単な場合は体力の消耗を抑えるためにあえて追わないことが多い。そして、逃げの選手との距離がほぼ一定になるようにわざとペースを合わせて走る場合がある。このように、集団が余裕を持って逃げた選手との距離をコントロールしている様を表す言葉。 集団にとっては、逃げた選手が前にいることでアタックを掛けにくくするというメリットもある(アタックしても前に人がいたのでは体力を消耗して前に出てもトップになれい)。 山岳賞 †多くのロードレースでは、総合優勝以外にも賞を設けていることがある。山岳賞とは特定の峠の頂上に設けられた山岳ポイント通過順位によって与えられる山岳ポイントを最も多く取った選手に与えられる賞。ヒルクライマーにとって大きな勲章。 山岳ポイントはその厳しさによって設定が違い、与えられるポイントも順位によって異なる。当然、標高差の大きな峠ほど大きなポイントが与えられる。 総合優勝を狙う選手のいないチームの山岳スペシャリストが他チームの総合優勝を狙う選手と利害関係が一致し、協力して登板していくこともある。 集団 †自転車は風の抵抗が坂と同じくらいに負担になる。同じ道を走っていても、先頭を走ることは坂を上るのと同じくらいの体力の消耗を招く。そこで、集団を形成し多くの選手がかわりばんこで先頭を走り体力を温存する方法がとられる。 集団というのは、数十名以上の複数のチームの選手が一団になって走っている状態をいう。呉越同舟という表現がこれほどピッタリくる状態はめったにないほどに、利害関係によって協調したり敵対したりが繰り返される。 利害関係が一致して逃げを追い込むときの集団の速度は60km/hを越すこともある。 そうやって、協力して追ってきた集団も、ゴール前になると人が変わったかのように激しい先陣争いを繰り返す。 逃げ †集団から単独あるいは少人数でペースを上げて抜け出す様子。>アタック 少人数による逃げは体力を消耗するので失敗して集団に吸収されたら逃げた選手が優勝争いに絡むことはできない。長距離を走ってゴール前1kmで集団につかまった選手がテレビカメラに向かって手を振るシーンなども見られるほどだ。(「茄子 アンダルシアの夏」で単独アタックをした主人公をスプリンターチームがゴール前500mくらいで捕まえたにもかかわらず、負けてしまうシーンがあったが、現実にはありえない。) 基本的には、集団でスプリント合戦になったら勝ち目のない選手が逃げ切ってゴールすることが目的ではあるが、そうでないケースも多い。
逃げ屋 †逃げを得意とする選手。最高速では劣るものの高速巡航を得意とする選手が多い。 発射 †チームのアシスト選手がゴール直前までエースを牽き、ゴール前200mくらいで道を開けトップスピードに乗ったエースを送り出すこと。 主にスプリンターを揃えたスプリンターチームがゴール前で行う。 ほうき車 †レースの最後尾に付いて走る回収車。この車に追いつかれた選手は車に乗せられゼッケンをはがされて失格になる。 ツール・ド・フランスでは実際に箒を車の前にくくりつけてある。 補給 †レース中にチームがレーサーに手渡す水分、食料。 水に関しては走行中にアシスト選手がチームカーからボトルを受け取りチームメンバーに配達する姿を見られることがある。 補給食 †レース中に摂取する食事。 多くのステージレースでは一日の走行距離が150km〜200kmある。彼らのペースをもってしても4時間以上を必要とする長丁場だ。これだけの時間を高い運動量で走りぬこうとすると、レース前に摂った食事のエネルギー(グリコーゲン)を使い切ってしまう。 そこで、走行中に上手に補給することは最後までハイペースを維持することに必須となる。走行中に吸収できてすぐにエネルギー化できないと意味がないので、吸収が良くカロリーの多い食品が選ばれる。日本のロードレーサーを趣味とするアマチュアライダーの中で圧倒的な支持を受けている(?)のは、薄皮アンパンだ。 容認(する) †集団が逃げた選手を追わないこと。>泳がす 対>つぶす 総合優勝を狙うチームは、優勝に直接関係のない選手たちの逃げに対しては寛容なことが多い。 つぶす †逃げが失敗するように振舞うこと。具体的には、集団の前方にいてコントロールしているチームの選手が逃げようとする選手の後ろに付くこと。 複数で逃げる場合は、目先の利害の一致した誰かと先頭交代をしながら逃げたいが、つぶしにかかってきている選手がいるとトップに立ったときに速度をセーブしてしまう。そこで、その選手を前に出さないようにして走ると、体力を温存した選手を引っ張ってやることになり、もし逃げが成功してもゴール前でその選手に油揚げをさらわれることになってしまう(その選手だけは体力を温存しているので)。このため、逃げを打った選手は集団をコントロールしているチームの選手が付いてきたらその時点で諦めることが多い。 ただし、つぶしであっても突然の逃げに呼応して全力で追いすがるのは体力をそぐことになる。 落車 †自転車に乗っていて走行中に転倒すること。自転車の競技中に発生する場合は落車と呼ぶことが多い。 コンポーネント(部品)/用品 †105(ヒャクゴ、イチマルゴ) †SHIMANO のロードコンポーネントの第三グレード。下位グレードとの差は大きくはないが、10速で上位グレードとの互換性が高いので、本格的にレース活動を目指すのなら駆動系に関してはこのグレードにしておくほうがいい。 年齢別のホビーレースに出る程度ならTiagraで十分と思われる(個人的見解)。 BB(ボトムブラケット) †クランクとフレームの接合部に使われるクランク軸受け。 BBB †アイウェアや工具などを扱っている大手メーカー Campagnoloカンパニョーロ(カンパ) †SHIMANOと人気を二分する、ロード用コンポーネントで有名なイタリアのメーカー。 ヨーロッパのメーカーで採用されていることがおおい。 CATEYE(猫目) †ライトやサイクルコンピュータを製造する日本のメーカー。 GIANT(ジャイアント、ジャイ) †世界最大の販売台数を誇る台湾の自転車メーカー。安価なルック車からツールで使用されるようなレーサーまで幅広いラインナップがある。 イタリアの高級バイクメーカーCOLNAGOのフレームを委託製造していることからも分かるとおり、その製造技術は先端といっても語弊はない。 LED ライト †発光ダイオードを光源にしたライト(ランプ) 従来の乾電池型のライトと比較して同じ明るさなら消費電力が少ない。 赤色のテールランプに良く使われたが、複数の光源を組み込んだ高輝度の前照灯としても使われるようになった。 MTB †マウンテンバイクの略 オフロードでのグリップを重視した太いブロックタイヤが特徴だが、デザインの目新しさから街中で使うことが流行し、デザインだけをまねたルック車を生み出した。 Polar †サイクルコンピュータや心拍計で有名なメーカー SORA †SHIMANO のロード用最下級グレード。従来は8速だが、2007年に9速化された。チェーンリングの設定も見直され、初心者用のコンポーネントとして安心して使えるものとなった。(従来は、上位にしたくとも変則段数の壁に阻まれて総換えするか、トライアンドエラーでやってみるしかなかった)。 9速になることでアップグレードパスができ、初心者用の完成車を選ぶときに無理してTIAGRA搭載機種を選ばなくても良くなったのは、ロードバイク普及の視点からも喜ばしい。*1 SPD †シマノのオフロード用ビンディングシューズ・ペダルに採用されているビンディングシステム。SPD互換と表記があれば、他社の製品でも使え、シューズは様々なメーカーから販売されている。 ロードレース用としてSPD-SLというブランドが派生しているが、SPDとSPD-SLの間には互換性はない。また、SPD-SLはクリートがむき出しなので徒歩での移動はかなり困難。レーサーはレース後すぐにサンダルやスニーカーに履き替える。この辺は、スキーブーツを思い浮かべればいいだろう。 STI(Shimano Total Integration) †シマノの変速機システム。それまでは組合せが自由であったが、STIの登場で変速機とレバーとの互換性が重要になり、市場から他社を駆逐することになったらしい。 TIAGRA †シマノのロードコンポーネントの中で、4番目のグレード。2006年にリニューアルし評判は上々だが、10速へのアップグレードパスがないことがネック。ホビーユーザが使い続けるためにこれを使うのはコストパフォーマンスの高い選択かもしれない。2007年に下位のSORAが9速化されたことで、下位互換性が発生し、SORAからのアップグレード対象としてSORA組の完成車へのリプレース用に注目を浴びるようになる(かもしれない)。 TOPEAK †バッグや工具を扱っているメーカー ULTEGRA †シマノのロードコンポーネントの中で、2番目のグレード。 アイウェア † 目を保護するための眼鏡。目を異物(砂や虫など)から守ったり、乾燥を防ぐために必須。日よけのみに使うものではないので、サングラスとは呼ばないことが多い。 アウター †
アヘッド †ステムの形状。今のロードの主流。 アルミ(アルミニウム) †体積あたりの強度が低いので、応力を構造で分散させるために太い構造材として使うことが多い。 素材自体の柔軟性が低いことと剛性の高い構造とがあいまって、固い乗り心地で疲れやすい反面、力をロスすることが少ないといわれる。 安価で工作が簡単なので、入門クラスのフレームに多用される。 インナー †
カーボン †炭素繊維を樹脂で固めて焼いたもの。 軽く強度が高く、振動吸収性に優れている。加工が難しく手間がかかるので、高価なフレームに使われることが多い。 カーボンバック †カーボンの衝撃吸収性とアルミの安価で加工しやすい特製を活かし、メインのトライアングルはアルミにしシートステーとチェーンステーのみをカーボンにしたフレーム。 クランク †ペダルを回す力を受け止めてギヤの回転にかえるためのパーツ。 クリンチャー †チューブを必要とするタイヤ。 グローブ(手袋) †振動や転倒時のケガから手を保護するために自転車に乗るときには季節に合った手袋をすることは重要。 クロスバイク(クロス) †ロードとMTBの中間の性格を持った自転車。 700cのタイヤと起きた乗車姿勢+フラットバーというのが基本的な形だが、様々なバリエーションがあり、MTB寄りだったりロード寄りだったりする。 ロードのハンドルをフラットバーに変えただけの場合は、フラットバーロードと区別されるケースもある。 クロモリ †クロームモリブデン鋼の略。鉄に添加物を加えて強度や弾力性を改善したもの。 プロのレースで使われることはないが、しなやかな特製と細身のフレームの美しさから主に年配のライダーから強い支持を受けている。 ケージ †フレームに取り付けられた、ボトルを固定するための固定金具。昔は、アルミ棒を曲げたような形状のものが多く、鳥かごを連想させたのでこう呼ばれる。 最近はカーボンなどの軽量素材を使ったものも多いが、習慣からケージと呼ばれる。 コンパクトドライブ †高ケイデンス走が主流となり、大きなチェーンリング(前ギア)を使う機会は減っている。そこで、トータルキャパシティを低めに設定し、より実効の高い変則の組合せを使おうという動きが増えた。 そこで、小さめのチェーンリングを装着したクランクをあえてコンパクトクランクと呼んでいる。実際には、インナー34、アウター48程度。 トッププロでもヒルクライムステージではコンパクトクランクを使う。 コンポーネント †ブレーキ、変速機、ギア、チェーン、ハブ、レバー等の機能パーツの総称 サイクルコンピュータ(サイコン) †速度や走行距離、時間を計測し表示する機器。ケイデンス、高度、心拍、を測れるものもある。 サコッシュ †補給ポイントで選手に補給食を渡すために使われる小さなバッグ。 選手は自分の好きなものをいくつかジャージのポケットに入れ替えて、残りはバッグごと道端に投げ捨てる。これは沿道ファンのお土産になる。 サス(サスペンション) †可動フォークやスイングアームに連結されてショックを吸収するばね。金属コイルばねや空気・ガスなどが封入される場合もある。 サドル †自転車に乗るときに腰掛ける場所。 サドルバッグ †サドルのしたの空間に取り付ける小さなバッグ。レース中に使用することはないが、通常の走行時にはスペアのチューブや工具などを運ぶのに使われる。 シートステー †フレームの一部でサドルのジョイント部分からリヤハブに斜めに延びるチューブ。 シートチューブ †フレームの一部でシートポストが入る。縦の管。 シートポスト †サドルをフレームに固定する棒。 シマノ(SHIMANO) †自転車コンポーネントの代表的メーカー。釣具でも有名。 ジャージ †シャツ。 自転車用ジャージは走行中邪魔になりにくい背中にポケットがあることが特徴。プロチームのユニフォームを模したものを特にレプリカ・ジャージと呼ぶ。 各賞ジャージは別項目 シャフトドライブ †駆動力の伝動に金属製の棒を使用するもの。シャフトのギア部分は密閉されているのでメンテナンスフリーだが、機構が複雑なので高価なため普及していない。 広い変速キャパシティを確保できないので、スポーツバイクで使われることはない。 シューズ †自転車用のシューズには力をロスしないように固い底のものが使われる。 専用のシューズはビンディングペダル用のクリートを取り付けれられるものが多い。シューズとクリートは組合せが決まっているので、ビンディングのタイプと互換性があることを十分確認しておくことが必要。 センター †
タイヤ †ダウンチューブ †チェーンステー †チェーンリング †クランクに固定された大きなギア。 チューブ †チューブラー †ツールボトル †ボトルケージにはまるように作られたプラスチックの容器。ツーリング等でツールなどを入れて運ぶときに使われることがある。 ディープリム †デュアルコントロールレバー(デュアコン) †デュラエース(デュラ) †SHIMANOのトップグレードコンポーネント。 トークリップ・トーストラップ †ビンディング・ペダルが開発される前に使われていた、ペダルとシューズを固定するためのパーツ。 現在でも競輪では愛用されている。 トップチューブ †トリプル †チェーンリングのギアが3枚あるギア・クランク。 プロのレースではめったに見ないが、ジロ・デ・イタリアの山岳ステージなどでは投入される場合もある。 バーテープ †滑り止めやショック吸収のために、ハンドルに巻くテープ。 色や素材などで楽しむことができる。 ハードテール †MTBでリアサスが付いてないタイプのフレーム。 ロードレーサーにはリアサスは付いてないがこうは呼ばない。 ハートレートモニター(心拍計) †自転車に限らず、心肺機能を使うスポーツにおいては負荷を測るために心拍数を把握することは重要である。 自転車は走行中にリアルタイムに心拍が測れるようにセンサーを胸に巻くタイプを使うと便利だ。 心拍だけでなく、最高、平均心拍数、消費カロリーなどを記録できるものもある。 バイク(Bike) †ハブ †ホイールの中心部にあり、フレーム(フォーク)とホイールを固定するためのパーツ。回転抵抗が少なく、安定するように工夫が凝らされている。時々グリスアップすることが必要。 ハブダイナモ †内部に発電機を組み込んだハブ。タイヤに発電機を押し付けるものより静かで、走行抵抗も少なく感じる。 ママチャリやルック車を家族に与える場合は、ハブダイナモ+オートライト(暗くなったら自動的に点灯するもの)は必須。暗くなったら勝手にライトが点灯するので、うるさがってライトをつけたがらない人に自転車を載せる場合でも安心。 バルブ †チューブに付いた口金。 形状によって、英式、米式、仏式がある。英式はママチャリやルック車に使われている最もよく目にするタイプ。仏式はスポーツ車で使われることの多いタイプで、専用のポンプが必要。米式は自動車やモーターサイクルについているタイプ。汎用的な自動車用のポンプで空気が入れられる。ガソリンスタンドでも空気をいられるのは便利だ。 ビード †ピスト †ビンディングペダル †ばね仕掛けの金具によってシューズをペダルに固定するタイプのペダル。専用のクリートをシューズに取り付ける必要があり、実際に固定するのはこのクリート。 スキーの固定金具のように必要なときにはしっかりと保持し、外したいときにすぐに外れるように工夫されている(スキーの金具ほど複雑ではないが)。 多くのビンディングペダルは上から踏み込むことで固定し、横に回すことで開放(リリース)される。 足を持ち上げるときや上部に近いところで前に押し出したり下で後ろに引くような力の加え方ができるので、全周で力を加えられ、近年の「クルクル回す」高ケイデンス型ペダリングには特に効果的。というより、ビンディングペダルなしには高ケイデンスは不可能。 フォーク †フラットバー(フラバ) †横一本の棒状ハンドルの事。転じて、フラットバーを取り付けた自転車を指すときにも使われる。 ロードレーサーのドロップハンドルの対義語として、使われることが多い。>フラットバーロード なお、オフロードバイクやママチャリはフラットバーが付いていてもフラットバーとは呼ばない。 ブレーキアーチ †ブレーキの本体。アーチ状になっているのでこう呼ばれる。 ロードレーサーではデュアルピボットが一般的。MTBでよく使われるVブレーキや、カンチレバーはアーチ状のパーツが無いので、ブレーキアーチとは呼ばない。>キャリパー ブレーキキャリパー †ブレーキパッドを動かす機構を持ったパーツの総称。 ディスクブレーキで良く使われるが、ブレーキアーチを指すこともある。 ブレーキパッド †リムに押し付けて運動エネルギーを熱に変換し減速するためのパッド。 硬質ゴムにカーボン粉末を混ぜて固めたものが使われるが、カーボン製のリムには専用の素材のものが使われる。 消耗品なので定期的に交換することが必要。砂やアルミの破片などが食い込んでいる場合があるので、時々チェックしたい。あれば取り除いてヤスリ等で平坦に均しておく。ブレーキを掛けたときに異音がする場合も、メンテすることで軽減することができるかもしれない。 ただし、ママチャリなどの後輪としてよく使われているタイプのブレーキは分解の手間が大変なので、メンテナンスはプロに任せたほうがよい。このタイプのブレーキは通常のリムにパッドを押し付ける方式よりメンテナンスの間隔は長くても構わないので、効きが悪くなったり異音がひどくなってから持ち込んでも問題は少ない。 ペダル †クランクに取り付ける部品。推進力を得るために加える力を直接受け止めるのがこのパーツ。 多くのロードバイクにはビンディングペダルという金具でシューズを固定するタイプが使われている。 ペダルとビンディングの種類はいくつもあり、互換性はない。ペダルを変えたらシューズも買いなおさなければならなかったりする。ロードバイクの場合完成車でもペダルが付属していないものがあるのはこのせい。 ヘッドチューブ †ベルトドライブ †ベルト駆動の自転車。 チェーンの掃除や給油が不要で、伸びもほとんどない。給油しないので汚れにくいなどの特徴がある。 固定ギアや内装変速機の一時ドライブトレインとして優秀だが、価格が高いために普及にはいたっていない。 ヘルメット †基本的には転倒時の頭部の保護帽。 モーターサイクル用のものと基本的な考え方は一緒だが、より軽量と通気性が求められるために独特の形状をしている。 その中でも、タイムトライアル用のものさらに特別で、頭部の後ろ側にできる空気の渦を小さくするために流線型で後部が長くなっている。 レースでは着用義務があ。少なくともスポーツバイクに乗るときには一般道の走行にもヘルメットはかぶるようにしたい。 ボトル †水筒 専用のケージに収まるようになっていて、飲み口のフタが独特で手を使ってあけなくてもいいようになっている。 ママチャリ(シティサイクル) †特に定義はないが、街中で一番良く目にするのがこれ。 共通する特徴としては、カゴ、スタンド、チェーンカバー、ライト、カギ、立ったポジションなどがある。 スポーツバイクとは別の乗り物として、一家に一台欲しい。 お勧めは、ハブダイナモオートライトと内装変速機付き。5000円程度高価だが、価値は充分あると確信する。 メッセンジャーバッグ †アメリカの都心で荷物を配達するメッセンジャーが自転車に乗るときのために作られたバッグ。 たすきがけにして安定していたり、防水が強かったり、簡単に物を取り出せたりするのが特徴。 ファッションとしてショルダーバッグの代わりに使われることも多い。ファッション系メッセンジャーバッグの代表はFreitagだが、Freitagのメッセンジャーバッグを持って自転車に乗っている人はあまり見ない。最近は、似たようなロゴをあしらったパッチものも出回っているようである。 リジッド †サスペンションの付いていないオフロードタイプ自転車。 ロード用自転車は基本的にサスペンションがないのが普通なのでリジッド とは言わない。 リム †タイヤを固定する金属の輪。アルミで作られていることが多いが、ママチャリでは鉄、レース用ではカーボンなども使われる。 ハブ、(スポーク)、リム、タイヤ、(チューブ)をセットでホイールと呼ぶことも多い。 ルック車 †ホームセンターやスーパーなどに売ってある、MTBのような形をした自転車。ブロックタイヤを履いているが、オフロードを走ってはいけない(危険なため)。 街中で見るMTBの形をした自転車の大半がルック車。 レイノルズ †イギリスの鉄鋼メーカー。 同社のクロームモリブデン鋼は自転車のフレーム材として、ベテランホビーユーザーの間に根強い人気を保っている。 レーサーパンツ(レーパン) †ロードレーサーに乗る人が履くパッドつきのパンツの事。 パンツといっても下着ではない。上に何も履かないので下着ではないが、レーパンの下には下着をはかない(事が多い)。 股間のパッドがオムツみたいに見えることもあって、「キモローディ」と揶揄される。 レコード †カンパニョーロのレース用グレードのコンポーネントの名前 固定ギア(フィクシー) †変速機の付いていない自転車。ただし、変速機が付いていなくてもママチャリをフィクシーとは呼ばない。フィクシーと呼ばれるのはスポーツバイクだけである。 競技場専用の自転車を特に「ピスト」と呼ぶ。ピストバイクは変速機だけでなくブレーキも付いていないので、そのまま公道を走ることは許されない。競技用の自動車やモーターサイクルが公道を走るのと同じ危険行為なので、絶対に行ってはいけない。 その他 †ケイデンス †クランクの回転数。一分間に何回転したかを数字で表す。例:95rpm サイクリングロード(CR) †川沿いに設置された自動車通行禁止の自転車・歩行者用道路 スプロケット †後ろのホイールについている、小さなギア。 スポーツ車の場合は、8〜10枚の大きさの違うギアが付いていることが多い。 スリック †溝の付いていないタイヤ。 自転車の場合は、MTBやルック車用のブロックでない舗装路重視のタイヤをさすことが多い(ロードタイヤはほとんどがスリックなので)。 ステム †センチュリーライド †立ちごけ †トークリップ・トーストラップやビンディングペダルによってシューズをペダルに固定していることに起因する停止時に発生する転倒。 走行中の転倒はペダルとは関係なく転倒(落車)と呼ばれる。 変速機(ディレーラー) †マフェトン理論 †心拍トレーニング理論 15分掛けて目標心拍数になるようにゆっくりと負荷を上げ、一定の心拍域でできるだけ長時間運動を継続し、終わるときは15分掛けて元に戻すというもの。 この心拍域に保つのはなかなか難しい。信号や坂のある公道では心拍を目標範囲に保つのは難しいので、本格的に取り組むのであれば、エアロバイクやトレッドミルなどの人工的環境が必要と思われる。 ローディ †一般的にロードレーサーに乗る人をさす。和製英語。主に街でロードレーサーに乗る人を指し、ロードレースに参加する人はレーサー、又は選手と呼ぶことが多い。 六甲山 †阪神北摂地方在住の自転車乗りの聖地。人口密集地に隣接したヒルクライムを楽しめるのは他地方ではあまりない。 そこそこの高低差と難易度であり、様々な方向からの道路が整備されていることも馴染みやすい理由。
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