ここはmixiを使っていて感じたことをランダムに書き加えていくページ。mixi特有のことと、SNS全般にあてはまることとが混在していると思うが、他のSNSの経験がないのでどうしようもない。SNS・mixiのパワーユーザーの方がいたら遠慮なく、突っ込み・編集をお願いします。
機能 †
- コミュニティという名の、関心空間で言うキーワードのようなページを作ることができ、これがコミュニケーションの場となっている。mixiのコミュニティは関心空間のコメント機能を強化したような感じだ。
- 各参加者は自分のページに日記を書くことができる。
- 日記もプロフィールと同じように、公開レベルの設定や、コメントをつけることが可能。
- blogのRSSフィードを日記として直接表示できるのは今っぽい。
- キヌガサのように特定のサイトのユーザーは無条件(入会時に必要な情報は晒してはいるが)に入れるということがないので、若干制限がきつい。
Good †
- 友達の親しさ度の設定はない。
- 海外のSNSでこの機能があると聞いたときに、「これはきついなあ」と思ったものだった。もし、この機能があったらmixiを使うことはなかったと思う。
- 親密度ではなくカテゴリを選べるのならいいと思う。[家族、友人、仕事関係、リスペクト、趣味]とかなら選びやすいだろう。
- 写真の仕様
- 大きなサイズの写真が利用可。関心空間では50kbが上限(100ピクセル推奨)なので、詳細が不明なことが多かった。
- 複数の写真を一つのエントリ(日記やコミュニティのトップ、掲示板のコメント)に付けることが可能なのは、一覧性の点で便利。
どちらとも言いがたいこと: †
- 「足あと」機能があり、自分のページを開いた人が分かる。
- このため、ディープなコミュニティに参加している人や、キレーなお姉さんの写真を気楽にクリックすることはできない。
逆に、そのことが、自重を促し匿名掲示板で見られるような荒野を見なくて済むことに繋がっているのかもしれない。
- ホモ・ゲイのコミュニティが多い。
- 匿名の関心空間ではほとんど見なかったのに、どうしてこんなに多いのか不思議だ。入会のハードルがあって、2chや関心空間ほどオープンでないが匿名でも参加できることで羽を伸ばしているのだろうか。
- 関心空間以上に顔を晒している人が多い。
- 友人に紹介されているという安心感からだろうか、顔写真を使っている人が多い。しかし、気をつけないと掲示板に晒されたり、匿名・捨てアドレスで参加しているストーカーに狙われることになるだろう。俺はストーキングされる心配はないが、自分の写真を載せても凹むだけなのでいい加減な写真を使っている(キモイという意味で晒されるかもしれないが・・・)。
- 業界が偏っている
- 新しいネットサービスの常で、最初はアーリーアドプターやその周辺からしか広まらない。しかも、関心空間やblogのような「その存在さえ知っていれば、スタートすることにハードルがないサービス」と異なり、誘われない限り試すことすらできない(キヌガサはlolipopユーザーは可能。また、他のSNSでも可能なところもあるが)。広がりについても、ネットワークやPCに精通した職種(IT業界、デザイナー、主婦、学生)に偏っている。このためか、関心空間でも感じた連帯感と疎外感を味わうことが多い。
- 2004/12/5にサーバートラブルで接続ができなくなっていた。11時以降は平日でも重く、写真が表示できないことがある。週末に重なったのでさらに負荷が大きくなったんだろう。このようなタイプのウェブサービスはサーバーにかかる負荷が加速度的に増え、サービスに支障を来すことが多い。普通のhtmlファイルのホスティングと違って、ユーザーにとってリンク先表示にしか見えないときでも、サーバーでプログラムが動きデータベース検索を行うのだから仕方がない。人数が倍になったら、一人一人のアクセス頻度が同じでも、サーバーへの負荷は数倍になるだろう。無料サービスで月に1回12時間程度のトラブルなら俺には許容範囲だが、依存症の人の過剰反応が気になるところだ。
- mixiから外部のblogに日記リンクしているとほとんど足跡はつかない。
問題点 †
- 本名を登録している人としてない人がいる。
- mixiに接する態度の温度差があってトラブルの元になっているとも思われる。このことは、mixiに限らずネット上で何かを公開するときに必ず派生する問題ではある。「リンクはトップページ限定」とか「引用をするな」といった人間と、ここのように「引用・ディープリンクは御自由に」というところが検索結果に並ぶんだからどうしようもない。mixiは通常のwebサイトよりは安全な印象があり、本名や自分の写真を使っている人もいるので、2chノリの匿名人間が来たら違和感を覚えるだろう、お互いに。
- 捨てメールアドレスを使って複数のアカウントを使い分けている人間もいると思われる。このことは、規約違反だが、防ぐことは不可能だろう。
- コミュニティ
- 検索はできるが、一覧性が低いのでブラウズしていて気に入ったものを見つけることは難しく、同じことを扱ったコミュニティが乱立してしている。2chで言う「重複スレ」状態だ。このため、コミュニティが盛り上がらず終わってしまっているようだ。
- 参加者が数百人以上もいるようなコミュニティであっても、その掲示板は意外なほど書き込みがない。俺は、50ほどのコミュニティに参加しているが、新規の書き込みは少ない。通常の掲示板のような勢いでコメントをつけていたら浮いてしまいそうだ。
- 自分のプロフィールの載ったページへのリンクが自動で作られるというのが心理的な障壁になるようだ。
- mixiのコミュニティを「バッジ集めみたいなもの」と表現している書き込みがあって納得した。多くの人は、関心空間で一行コメントのキーワードを立てるより気楽に、webクリッピングの感覚でコミュニティに参加しているんだろう。人数が多いコミュニティになればなるほど、書き込みへのプレッシャーが大きくなり書き込みにくくなるかもしれない。
- 2chのような情報収集は難しいが、関心空間のようなつながり方はできそうだ。気になるキーワード(コミュニティ)を見つけて、そのメンバーをクリックし、その人の参加しているコミュニティ一覧を見て、いくつもの共通点があれば話しかけてみるといった使い方だ。
- 口コミでマイミク(友人同士のリンク)を広げたくても、理解されにくいケースがある。40才代の知人数人にオファーしてみたが、「内容が分からない」とか「必要性が理解できない」という声が返ってきて、加入者はなかった。
これは、ネットワークとの親和性によるようだ。ネットをメールとインターネット*1とでしか使わない人に、オンラインコミュニティの楽しさを説明することは難しい。中の一人は、誰でもが知っているような大企業のIT部門にいたことすらある人間なのに・・・
iPodが簡単に乗り越えた、ヲタとパンピーの間の溝を越えられるかどうかは、こういう人物に、ケータイや電子メールと同じくらい(か、それ以上)に便利なツールであると理解されることが必要だろう。口コミリアルですら無理な現状では難しいか・・・
結論的 †
- 関心空間とMyBlogJapan?の代替になるか?
- コミュニティの一覧性を上げれば可能と思われるが、今のところ不明。
- blogのpingサイトの代替になるか?
- 少なくともアダルト業者のエントランスサイトに導かれることは少ない。
- 関心空間以上に慎重な書込みになるので、荒れにくいが、当たり障りのない生温いコメントが多い。
- 匿名掲示板のような盛り上がりは、一部の匿名コミュニティに限られるのではないだろうか。
- 普通にblogやHPを公開している有名人なんかにはなかなかメッセージを送ることは難しいがmixiの中なら、メッセージを受け入れることが前提で公開しているので、ほんの少しハードルが下がる。ネット上でも人見知りの俺(この年で)でも何回かお願いできた。とはいうものの、ネット上で一方的によくおみかけする名前を見ても、気が引けてしまう。
- RSSを取り込んでしまえるのは新しい。blogとmixiと同じネタを書いたりどっち付かずになったりしない。
- 関心空間のパワーが失速気味なのは、パワーライター達がblogやSNSに書き込むようになったからではないかと思う。mixiでは、関心空間で見たことのある有名人の名前を良く見る。
- リアルとネットの使い分け。
- コミュニティを使った出会い系のような使い方をしているメンバーが多い。
- 本来は、リアルなつき合いのある人間が、パーティー会場で紹介しあうようなものを場合を想定しているのだろうが、日本にはそういう場が元々なかったので、戸惑うことが多いのではないか。
- よく行くサイトの管理者や関心空間でコメントしあった人を見つけても抵抗を感じてリンクをなかなか申し出られないでいる。
可能性 †
- リアルな知人・友人がをつなげていけば、面白いと思う。
- 筆者が参加している「俺たちランキン族」コミュニティでに面白い動きがあった。ランキン・タクシー本人から次のトリビュート・アルバムに入れる曲の選曲をみんなでやろうという申し出が本人の手で投げ込まれたのだ。
こんなことを他の方法でやったら、というかやるには、大変な準備・集計作業や時間を使わなければできないだろう。ところが、mixiのコミュニティなら無問題。数日で生の声が集まってきた。そして、それを本人(ランキン・タクシー)が読んでは投げ返すというキャッチボールがあった。
これをできるためには、アーティストとコミュニティメンバーのレベルが比較的高くなくてはできないことだろうが、すくなくとも2005年3月のmixi・俺たちランキン族コミュニティでは可能だった。
ネットワークを使ったコミュニケーションの手段として、アーティストとファンが直接コラボレートするという新しい試みが実を結びつつある。その現場にいられたのはラッキーだ。しかも、筆者が強く推した曲がアーティスト本人から「3曲とも入ってるよ」とコメントをもらえた。