iPad で使うための Bluetooth キーボード(新発売!! 新しいiPadにも対応 スタンド付き ipad 3 Bluetooth キーボード アルミ ケース Black × Black 日本語&英語 説明書付)を購入した。液晶保護カバーとキーボード+スタンドの使い方ができるということが売り文句のハイブリッド型。

 iPad 3 とあるが、構造から考えて 3 世代全部で使えると思われる。

同梱

  • 開梱動画
  • 薄い紙箱に入ってきた。緩衝材も何もない薄っぺらいものだが、モノは衝撃にも強そうだから輸送中のトラブルは起きなさそうだ。
  • 中には、キーボードと英語のカラー・両面印刷の説明書と曾孫コピーと思われるようなショボイ片面モノクロコピーの日本語説明書が入っているのみ。充電用のケーブル等は一切なかった。
  • 保証書は見当たらないし warranty という言葉も見当たらないので、おそらく無保証だ。

機能

  • キーボードとして使用する場合にはキーの奥の支えを起こし、溝にiPadを置くことでキーボード入力の際に適当な確度に固定することができる。角度の調節はできない。
  • ペアリング先は選べないが、コンセプトから考えて問題は無いだろう。
  • 電源は充電池。
  • 電源スライドスイッチをonにし connect ボタンを押すだけで接続モードに入る。そこからは通常の Bluetoothデバイスの認証手続きと同様。iPhone や iMac などの Bluetooth デバイスとも接続が可能だ。
  • iOSデバイス用のファンクションキーは試行錯誤するしかない。日本語の取説にはもちろん、英語にも書かれていない。(下に結果を書いておくので参考にどうぞ)
  • Bluetooth 3.0 規格準拠
  • water proof & dust proof と書いてあるが、コネクタやスイッチは露出していて簡単に水が内部構造に入ってしまいそうだ。おそらく、キーボード部分は水や埃に強そうだ。理由は後に書く。

外観

  • iPad や MacBook? のようなアルミの質感は全くない。ダイキャストで成形した筋が残っている。成形したものを冷やして角を処理して塗装しただけだろう。
  • 梨地の木目が粗くギラギラした印象でiPadの落ち着いたキメの細かい仕上げとはかなり違う。Amazonの小さな写真では分からない程度の差ではあるが。
  • キートップもアルミの凹凸に対応した仕上げがされている。ギラギラした感じのアルミの仕上げとは合っている。
  • キーの配列はUSでカナ表示もない。メインの iMac はこの配列なので自分的には好都合。会社でJIS配列のキーボードを使うと違和感があるが、このキーボードの責任ではない。
  • 重量は280g。カバーとして使うと合計で970gになりずっしりと重く感じる。ノートPCと比較すると軽い(一部の機種は除くが)が、目的がないときにもカバンに放り込んでおくのはしんどい。
  • 液晶の保護は完璧。キーと液晶には隙間があって液晶が傷つくようなことはなさそう。

使用感

  • キータッチ
    • キーが独立しておらず、一枚のプラスチックで成形されているために、一つのキーを押すと他のキーも動く。キーの抵抗感は強いがバネが強いというより、大きなたわむ板を押しているような感じのレスポンスの悪さで気持ちが悪い。また、このような構造で誤動作を防ぐためにキーストロークが深くなっているので、縁の高さもあって非常に押しにくい。
    • 一番押しにくいのがスペースバー。手前にメカでも入っているのかパームレスト風に高くなっていて、手前から親指の側面でスペースバーを押せない。
    • 縁がキートップより高い
  • キーの手前は高い平面になっているが、縁があるので手を置くことはできない。
  • キーのピッチは、ボディの大きさを勘案すると短い。iPad を横に置くと同じ幅だが、iPad のキーピッチよりはるかに狭い。左のCAPS LOCK やSHIFT が横長で場所をとっている。こんなイレギュラーな配置のキーボードでそこだけPCを模しても意味が無い。
  • センターがiPadのセンターに合うのは思想的には美しいが、モバイルキーボードでは最優先事項ではないだろう。モバイルキーボードで優先すべきはホームポジションの幅であり、それを確保した上でモディファイアキーは配置すべきだろう。
  • 液晶保護カバーとして固定できるはずだが、固定が甘くてすぐに外れる。プラスチックの爪を引っ掛けることで固定する構造だが、引っ掛かりが不十分。工作精度の低さに起因する個体差によってしっかり固定できるものもあると思われる。その代わり、しっかり固定できるものは外すのに苦労するだろう。
  • 外れやすい原因の一つに工作精度を上げたが、固定パーツの精度もあるが、本体の「そり」もあるのではないかと思う。固定しようとすると本体がわずかにたわむ、そしてその弾力によって外す方向に力がかかるのが直接の原因だから。固定パーツが少々甘くても、何も力がかからなければ外れないはずだが、このキーボードを固定しておいても勝手に外れていることからも分かる。
  • キャスト製法で作ったものは熱の加わり方や冷え方などで誤差が出る。高精度なものにするには後工程での修正が必要になる。それが出来ない場合(ほとんどの場合コストだが)、誤差を許容する機構でカバーするしかないが、このキーボードをiPadに固定するための仕組みはそうなっていない。プラスチックの弾力によって固定を行うためにはアルミ板の精度が必要なのに、アルミ板の成形の精度はそれに応えられるものではないし、修正する手間もかけていない。

特殊キー(左から)

  • ホームボタン
  • 検索
  • 輝度下げる
  • 輝度上げる
  • アルバム再生
  • ソフトキーボードのトグルスイッチ。ソフトキーボードにしかないメニューを使いたいときにキーボードを使っていてもソフトキーボードを呼び出せるのは便利。
  • 曲戻し
  • 再生・ストップ
  • 曲送り
  • ミュート
  • 音量下げ
  • 音量上げ
  • スリープ(iPadではスリープ解除できない)

結論

 単体のキーボードでも、それなりの品質を持ったものなら5,000円くらいはする。自分はiMac のために Apple Bluetooth keyboard を買ったが、6,800円した。質感、タッチ、全てにおいて満足しているし高いとも思わない。

 カバーというギミックを持ちながら3,000円未満のキーボードに同等の物を求めることは酷だとは思う。そういう意味で、このキーボードカバーはコストパフォーマンスは良くはないが悪くはない。「安かろう悪かろう」の典型だ。「安物買いの銭失い」という評価するかどうかは人それぞれだ。ぜひ、上のリンクから購入してレビューをリンクしていただきたい(アフィ厨またはステマww)。

prof

  • 電源や接続ボタンが物理ボタンでよく見える位置にあるのは好感が持てる。
  • 充電にiPadのケーブルが流用できるのは便利。iPad 専用といっていいこのキーボードを使うユーザは必ずこの充電ケーブルを持っているはずだから。
  • 充電が必要になった時にLEDが点滅する(らしい)。
  • キーボードのモードの切り替えはコマンド+スペースバーでできる。奥のファンクションキーにもキーボードの切り替えは可能だが、iMac で慣れたキーコンビネーションでできるのはいい。

cons

  • 支えはちゃちな感じのプラスチックで一抹の不安を感じる。支えはバネで跳ね上がるようになっており、プラスチックパーツで止めてある。ロックが磨耗したら支えが止まらなくなり、カバーとして使用している際に液晶に当たる可能性がある。
  • 固定のための機構を左右に配置して手前は低くして欲しかった。こんなに固定が甘ければ本体の保護は全く望めない。保護ケースとしてはバッグの中に入れた時に他の荷物と干渉して液晶が傷つくのを防ぐことしか出来ないのだから。
  • チープな塗装
  • 低い工作精度
  • キーの構造的な問題が全てだ。それ以外の不満点はキーのタッチに比べて小さな問題でしか無い。

番外編

  • iPhone ではキーボードでスリープ解除ができて、長いテキストを打っているようなときにキーを押すだけで解除できて便利(パソコンのスリープのイメージ)だが、iPad ではできない。このキーボードをiPhoneに接続して確認した。また、iPhoneで実績のあるMP8110をiPadにつないでも同じ症状だったので、iPad の仕様としか考えられない。

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Last-modified: 2012-06-02 (土) 11:32:46