P20 食べものや栄養が健康や病気へ与える影響を過大に信奉したり評価したりすること

フードファディズムのタイプP20
1健康への好影響をうたう食品の爆発的な流行
2食品・食品成分の”薬効”強調
3食品に対する期待や不安の扇動

P36 「体に良い」とウワサされる食品を次々食べ足していった結果、いつの間にかふとってしまった、ということが現実に起きている。

P41 水と塩、そしてある種の飲料を除くと、ほとんどの食べものは「もと・生物」、または生物の生産物だった。

P43 食品は植物性と動物性の両者を適度に摂取することが大切である

P69 「健康食品」利用の健康問題として・・・1有毒物質を含むものが有る、2医薬品成分を含むものがある、3一般的食品成分でも病態によっては有害作用をもたらす、4抽出・濃縮等による特定成分の大量摂取が問題を生むことがある、5食生活の改善を錯覚させる、6「治療効果」の過信で医療をないがしろにする、7非食品の食品化

P85「糖尿病に効く」「花粉症に効く」と書けば薬事法違反になるが、「糖尿病が気になる方に」「花粉が気になる方に」と書く(キーワード外し)

P85 偽装「研究会」からの情報発信の形式

P86 効果体験談

P87 「健康食品」を上手に利用しましょう、という宣伝広告や専門家のアドバイスを見かけるが、自分自身の食生活の状況や健康状態を的確に判断できなければ、上手な利用はありえない。

P106 食生活やテレビ番組の視聴等に関する調査を群馬県在住の成人を対象に行った。・・・「よく見る健康情報娯楽番組数が多い人たちには肥満が多い」という結果を得た。

P108健康情報娯楽テレビ番組はTVを見る時間が長くなることに伴う弊害について話題にすることはまずない

P114 この事件(個人輸入した健康食品で4人が死亡した)では、それを利用した本人に責任が有ることは言うまでもない。しかし、食事制限も運動も不要で「それ」を食べる(飲む)だけできれいに痩せられるという都合の良いモノがあるかのような情報を出し続けるマスメディアや「健康食品」業界にも責任の一端があったはずである。だが、マスメディアはこの事件を熱心には報道しなかった。

P138 ウソが書かれている公告はそれを指摘し正すことを要求できる。しかし、行間を読ませ、誤解・錯覚を誘導するキャッチコピーは批評しようがない。「コンプライアンス」の徹底」を掲げる食品企業がこの種の公告を行なっていることもある。「法律に違反していない」とはい、「コンプライアンス」をどう考えているのか疑問に感じる。フードファディズムを利用し、「消費者が誤解・錯覚しているだけ。投射は法律に触れるような違法公告はしていません」との主張が道義的に許されるのであろうか。

P138 特保といえども効果は限定的である。どのような使い方で「効果あり」なのかを確認してから利用するか否かを決めたほうがいい。

P157 牛乳は牛乳屋が瓶入り牛乳を毎朝配達しており、回収した瓶を洗浄し再び使うという循環が成り立っていた。紙パック入り牛乳が主流になったのは消費者側の要求に応えてのことではない。<<人件費の高騰による配達費用の負担、流通コストの低下は消費者は喜んだのではないか。>>

P162 人が生きるということは、それだけで環境に負荷を与えることである。生きることをやめるわけにはいかない以上、その負担を最小限にする努力が誰にも要求される。

P188 一夜にして太るわけではない。一夜にして痩せることもまたあり得ない。健康を損なわずに確実に減量するには数か月から年の単位で計画し、「食」だけではなく生活全体を見直し、改めるべき点を改めていくしかない。この事実以外に「何かあるのではないか」と期待させることが現代社会の罪深さかもしれない。

P28 フードファディズムの見分け方
ある食品や食品成分が体に「良い」「悪い」と論じられるとき、摂取量と摂取経路に注意が必要である。たとえば「食品Aに血圧を下げる物質Bが含まれている」という話題は、とかく「だからAを食べると血圧が下がる」という論になりがちである。しかし、話はそんな単純なものではない。
 まず、物質Bは経口的な摂取で効果があるのか、である。注射でなければ無効という物質は経口的に摂取しても無意味である。仮に経口摂取で効果ありとした場合、では、どれだけのBを摂取すると血圧が下がるのか。さらに、食品Aには物質Bがどれくらいの量含まれているのか。常識的に無理のない食品Aの摂取量で、血圧が下がるほどの物質Bを摂れるのだろうか。これらの関門をクリアしない情報はフードファディズムである。

これとは反対に、日常の食生活ではあり得ないほどの大量を与えて有害作用が見つかった、だから危険だと断じる論法もフードファディズムである。「有害物質を含む食品は、たとえ少量といえども食べるべきではない」のであれば、ジャガイモも、味噌も、コーヒーも、椎茸も危険、ということになってしまう。実は私たちが当り前に食べている食品の中にも、もしそれを一度に大量に摂取すると死に至るような”怖い”物質を含むものがいろいろある。

P30 含まれている量や摂取経路に言及せず、体に良い、悪いを声高に論ずる情報はフードファディズムを疑ったほうがよい。


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Last-modified: 2013-02-17 (日) 00:57:18