2006年08月31日

内装変速機

 パパチャリ2号は内装の3段変速機がついている。内装式変速機を使うのは初めてだった。変速機本体はハブに組み込まれているので見えないし、変速レバーも使ったことがないタイプだったので、戸惑った。が、シフターの形状は独特だが、アップ用のレバーとダウン用のレバーが独立したシステムはロードでもおなじみだ。というより、インデックスシステムは子供用やママチャリが起源らしいから、ロードがまねたともいえる。

 さすがに3段は、間隔が広く大半を中間ギヤで走ることになるが、ゆるい下りで時間を節約したり、上りをゆっくりと軽く回して上っていけるのでストレスが少なく。平均速度も高くなる。

 内蔵変速機は外装と違ってチェーンを架け替える動作がなく、レスポンスがいい。外装の場合はどうしても、大きなギヤへの架け替えはレバーを力で動かす必要があるが、これは上へも下へも同じように変速できる。タイムラグはほとんどない。現在、内装は8段くらいが限界のようだが、ロードレーサーのアウタートップ~インナーローのキャパシティを持って15段くらいにできたらロードにも使えるかもしれない。

 多段化すると強度的・重量的に問題が出てくるかもしれないので、プロレーサーが使えるようになるまでは時間がかかるかもしれない。しかし、彼らの半分も出力を出せないような初心者には余裕で対応できるようになるだろう(すでにできるのかもしれない)。そうすれば、シフターは一つでいいし、前をどれにするかで悩む必要もなくなる。

 ただ、こういう技術はプロから一般へと普及するのではないかと思う。子供用のSTIが実用化された後、ロードのコンポーネントに普及した経緯を考えれば分かる。初心者用のコンポから上位グレードに上がっていくのではなく、プロレーサーが使ったおかげで下位グレードに普及したはずだ。

 なぜなら、アマチュアはプロレーサーに対する憧れを強く持っている。プロレーサーたちが使っているメーカーやブランドに対して盲目的に信奉しているケースが多い。実はコンポーネントのグレードの差などは小さなもので、走りに対する影響はごくわずかだとしても、高いグレードのものを求める傾向がある。自分の走行能力を高めるのは難しいが、コンポのグレードを上げるのは金をかければどんな貧脚でも可能だというのも大きい。そして、これはメーカーの利害関係と一致する。

milano8.jpg こんな市場で、子供用として認知されているシステムを下位グレードに採用しても誰も手を伸ばさないだろう。それが、機構的に十分に実用的であっても、下位グレードユーザには正しく評価ができないだろう。ところが、プロは(個人差は大きいだろうが)貪欲に新しい技術を求めている。新しい技術でほんの少しでも優位に立てるのならどんな技術でも進んで使うだろう。そして、その技術によるメリットを正しく評価できるのも彼らだ。

 シマノやカンパニョーロは現行の外装システムで十分だろうから、STIに駆逐された他のメーカーの奮起を期待したい。

 ちなみに、右の写真はBIANCHIの内装8段シティ・サイクル。実売で5万を切っているショップもあるらしいので、メインは街乗りでたまに10km~20kmの散歩に行くという感じならこれで十分だと思う。

にほんブログ村 自転車ブログへ にほんブログ村 ダイエットブログへ 投稿者 panhead : 2006年08月31日 12:20
コメント
コメントする









名前、アドレスを登録しますか?