直接的なものではない。サポートwebサイトの問題。
最近の家電メーカーのサイトにはpdf版の取扱説明書が置いてあることが多い。紙の取説をなくしてしまったり行方不明になることは良くある。場所は分かっていても取り出すのが面倒な場合も多い。そこで、製品のマニュアルをオンラインで公開してくれるのは大変助かる。メーカーにとっても、マニュアルをなくしたという理由で、マニュアルを読めば分かる程度の問い合わせに対応する必要がなくなることはメリットだろう。印刷物にしたマニュアルならpdf版を作ることにはほとんど追加費用はないから、メーカー・ユーザーともにメリットがある。
PCやブロードバンドが手元にあるヲタだけかもしれないが、俺はこれが大好きで、手元に紙のマニュアルのある製品でもpdf版はダウンロードしている。検索が簡単だからだ。最近の家電品は機能の割にマニュアルが簡素で、最小限の記述しかない場合が多い。機能の名前付けも分かりにくく探すのに苦労することが多い。そんなときにページを繰るより検索機能を使ったほうが速いことが多い。
RD-X4も製品に同梱されていた取説が全てダウンロードできるようになっている。しかし、ここにも問題が。rd-styleというRDシリーズのサポートサイトに掲載されている取説と、東芝のサイトにある取説とが違うのだ。rd-style版にはRD-X4Eのマニュアルもあるが、東芝のサイトにはない。rd-styleのサイトのほうが詳細なのはコンセプトとして間違いではないが、統一は必要だ。
また、細かい話だが、東芝のサイトからダウンロードしたpdfはセキュリティの設定で、テキストデータをコピーすることもできなくなっている。これができないテキストデータはデータとしての価値が大きく下がる。必要な箇所をピックアップしてメモりたい時にいちいち打たなければならない。
中途半端なものを東芝のサイトに掲載するのではなく、専用のサイトを設けているような製品の場合は、そのサイトへのリンクだけでもいいだろう。
http://www.toshiba.co.jp/toshiba/lv/top-manual.htm
ユーザーインターフェースの基本は統一だ。画面や操作体系だけではなく、消費者に対するメーカーの全てのメッセージが一つにならなければダメだ。東芝のサイトから検索したユーザーが機能拡張版の取説にたどり着けないのでは困る。
中身についても一言。
このマニュアルで時々、「タイトルを選ぶ」といった基本操作からスタートすることを説明するページで、「108ページの手順1~2を行う」(P114:RD-X4_manual3.pdf)とだけ書いてある場合がある。全く同じ内容のものをその度に記述するのはスペースの無駄だということは分かる。
しかし、ここで、「108ページの手順1~2」に対するヒントが全くないので、いちいち「108ページの手順1~2」を確認しなければならない。何回も見れば分かるが、ここで、「108ページの手順1~2を行い対象のタイトルを選びます」と書けば、108ページを開く必要など一切ない。
「108ページの手順1~2を行う」で済ませるのは、何日もこのマニュアル製作に携わっている人間の発想だ。一般ユーザーは、自分のやりたい操作を見つけるためだけに取説を開く。そして、目次や索引であたりをつけてそのページだけ開くのだ。この視点がない。
A5502Kのときも感じたが、RD-X4にも技術者の思い込みというのか、作る側の都合がはっきりと見える。もちろん、規格上避けられないところでの話だ。コピー制限などは、技術者というより政治の問題だからね・・・