salesforce.comのモデル

 以前に、CNET Japan Blog – 梅田望夫・英語で読むITトレンドで紹介されていたSalesforce.comのサイトを見た。募集もあったが勤務地は東京だけ。採用されたくてもダメだろうが・・・

 この会社が提供しているサービスこそが、俺が今の日本の企業に不足していると感じていることだ。ネットワークとPCとグループウェア(LotusNotesやサイボウズ)があるのに、使いこなすことなくシステム納入業者に搾取されている無駄金がどれだけあることか。

 逆の立場に立てば、それがシステム業者やIT提供企業の収益好調の源泉ではあるが。生産性の向上に寄与しないシステムの更新や作り変えは社会全体のコストでしかない。こういうコストに寄生している奴らを無くすには、社内の情報システムでは無理だ。

 問題なのは、不足はしているのに必要性は認められていないことだ。隠れコストになってしまっているのだ。情報部門の人間はリース期間が過ぎれば更新するものと思い込んでいる。新しい機種を選ぶのは楽しいし、販売会社はお得意様に揉み手でやってくる。納入業者と社内の情報システムとが運命共同体なのだから会社にとって最適な解答が出るはずがない。X割引なんていうことに意味はない。定価などどこにも表示していないのだ。そんなものを素人の担当役員や監査部門が見たところで、妥当なのかは判断できない。しかも、後になって、「これを追加しないとこの前の投資が使えない」とかいう追加投資で回収されたりもする。

 しかも、それでも、リース期間中にコストを回収できるだけの働きをするならともかく、録に稼動もしないままにリース切れを迎える場合が多い。俺の良く知っている会社では、LotusNotesを入れたもののメーラーとしてしか使わないうちにリース切れしてサイボウズになった。そして、また、インストールと設定とでSIが儲かる。

 しかも、今、基幹で動いているのはリース切れの汎用機。その後汎用機のリプレース用に入っていたAS400は汎用機をリプレースすることなくリース切れで新しいタイプにリプレース。こんなのは序の口だろう。

 salesforce.com のビジネスモデルはよく思われる。能力のない社内SEなんて邪魔なだけだ。優秀な外部の技術と接することで社内の活性化も期待できる。

 問題は、何度も書くが、必要性すら感じられない低脳な経営者が多いことだ。

 salesforce.comが魅力的なのはそれだけではない。社会貢献のページを読んで欲しい。こういう志のある組織で力を発揮できる人を羨ましく思う。

 #俺の勤めている会社は社会悪になるようなことはないが、貢献にはなっていない・・・

電子書籍

 電子書籍について面白い記事があった。

ITmediaモバイル:電子書籍は、なぜ飛躍できないのか立花隆氏講演

「ΣBookにしても、LIBRIeにしても、期待されたほどは売れていない」。電子書籍業界の抱える問題点とは?

 ちょっと外してると思う。電子書籍というのは、図書館や事務所や作家の書斎で机に向って読むというものを意味してないだろう。そんな場面でなら、六法全書や判例データベースはCD版がある。リーダーはPCで十分だしそのほうが閲覧性もいいだろう。

 それに、俺に言わせるなら、そんなものをCDで配布する時代はすでに終わっている。そう、ネットワークDBを使うのが正解だろう。

 企業図書としておなじみの、第一法規出版とかの差し換えシリーズなんかも、検索ソフトとライセンスキーを渡してオンラインで検索させるようにすべきだろう。そうすれば、定期的に会社を回って差し換えする必要もなくなる。紙の印刷も郵送代も要らなくなる。ライセンス料金を平均的な差し換え金額と同等になるように設定すればいいんだし。問題は、バインダーと初版を無料サンプルとして送りつけ、返品しないと自動的に差し換えサービスに加入するという商法が使えなくなることくらい・・・って、だからダメなのか。 

 この記事で言及されていたブックリーダーが目指すのは、紙媒体の代替だ。しかし、

リビング+:紙の域に達した?電子ブックビューワーΣBook 試用中

本体のサイズは閉じた状態で幅154.5ミリ、厚さ15.4ミリ、開いた状態で幅292ミリ、厚さ12.7ミリ、重量は約520g(乾電池含まず)。駆動時間は前述したが、厳密に言うと単3形アルカリ乾電池2本で10000ページ程度の書き換えが可能とされている。よって、1日80ページ程度の閲覧で3カ月以上持つことになる。

 520gという時点で終わっていることに気づけ。

ITmedia ライフスタイル:電子書籍市場は離陸したか? Timebook Townの取り組み

 しかし真鍋副社長は「通勤電車で毎日本を読んでいる人にとっては、決して高くはない」と強調する。根拠はこうだ。

 1年に250日出勤する人が、通勤に往復2時間かかるとして、1年間の通勤時間合計は2時間×250日=500時間。本1冊を5時間で読むとすると、100冊読めることになる。1冊の平均単価を800円とすると、1年に本代として800×100=8万円かかる。これがLIBLIeなら、ハード4万円+([1冊あたり210~525円]×100)=6万1000円~9万2500円で済み、1年前後で元は取れるという計算だ。

 往復2時間としても、その内読書に充てられるのは一部でしかないだろう。どんな本かにもよるが、平均5時間で一冊いけるかなあ。しかも、集中を欠きがちな電車の中で。年間100冊読むようなスーパーヘビー読書家は数万人に一人しかいないだろう。それに、通勤電車で5時間で読みきれるような本を1冊平均で800円出す人はいない。

 読書ジャンキーになればなるほど、文庫本、古本、図書館を活用するだろう。立花が言っていたことで唯一頷けた「場所のコスト」も問題になるだろうから、文庫本や図書館比率は高くなるんじゃないだろうか。

 実際には、年間100冊の本を読むユーザーでも元は取れないということだ。

 こんな皮算用してるんだから成功するはずがない。橋や道路、空港をつくるときに、「これができたら、毎年XX百万人の需要増がみこめるから・・・」といっている官僚や政治家と一緒だ。

はぁ?ほんとに分かってんの?

 記事の全文は登録(無料)しないと読めないかもしれないが、既存メディアがblogを煽っている記事。gmoの社長をはじめ成功事例を語る人たちがたくさん掲載されている。こういう報道にバブルの香りをかぎつけるのは俺だけかな。

 こういう煽りは、「個人ホームページで情報発信。広がる輪」とかいう文脈で散々読んだような気がするが・・・

ブログは日記サイトや掲示板とは異なる:競争優位を獲得する最新IT経営戦略

 これまでも個人ユーザーが運営する日記サイトや掲示板サイトなどは数多く存在した。GMOの熊谷氏によると、ブログがこれらと一線を画すのは次のような特徴と機能においてである。

(1)開設やコンテンツ更新が簡単
ユーザーにHTMLやアップロードの知識がなくても、簡単にブログのページを立ち上げることができる。またブラウザーやメール、あるいは携帯電話を使って簡単にコンテンツを追加・更新していくことができる。

(2)テンプレートが豊富で、カスタマイズが自由
デザインや機能のテンプレートが豊富に用意されている。また、ブラウザーから簡単にブログのデザインや機能などをカスタマイズすることもできる。

(3)コメント機能
記事に対し、他のユーザーが気軽にコメントを書き込むことができる。またコメントを「受け付ける」「受け付けない」といった設定も簡単にできる。

(4)トラックバック機能
他のユーザーのブログからリンクされたり、こちらからリンクをはったりすることが、トラックバックPINGを送信することによって簡単にできる。

(5)XMLによるコンテンツ読み込み
XML(Extensible Markup Language)をベースにしたデータベースの一種なので、書き込みのカテゴリー分類や検索が簡単にできる。また「RSS(RDF Site Summary)」と呼ばれるサイトの内容を簡単に記述できるフォーマットを使えば、自分のブログに他のブログのコンテンツを自動的に表示させたり、他のブログに自分のブログのコンテンツを表示させることができる。

(6)検索サイトの上位にランクされやすい
Googleなどの検索エンジンで上位にランクされやすくなる。理由としては、トラックバックなどにより多くのリンクを張ってもらうことによって、検索エンジンのページランキングで上位に上がりやすいことや、メタタグを利用するブログの構造自体が検索エンジンに拾われやすいといったことが考えられる。

 この記事ではblogは楽天やlivedoorで提供されるものであることが前提となっているようだ。自分のサーバーでMTを構築するようなヲタは少数かもしれないが、定義に「簡単に開設できる」と書くのには違和感がある。テンプレートについても同様。テンプレートが豊富だったりするのは一部のレンタルblogの提供するものであってblogがblogであるために必須なものではないだろう。

 また、「検索サイトの上位にランクされやすい」というのもgoogleの対応で今後どうなるかなんて分からないし、たまたまそうだったということでしかない。

 なのに、この記事では「ビジネス利用の本番を迎えるblog」というタイトルまでついている。ビジネス利用って何?事例では、企業での公開webサイトや社内での情報共有が例にあがっているが、どれも、ゴリゴリのプロがカスタマイズしたようなサイトばかりで、上に挙げたようなメリットなんかちっとも活かされてないものばかりだ。

 だいたい、社内のクローズドCMSとして使うときにgoogleのランキングやコメント・トラックバックなんてあるのか?そんなもん、掲示板かwikiのほうがはるかに良くないか?(wikiはヲタ丸出しかもしれんが・・・・)

やれやれ

 さすがに2営業日休んでしまうときつい。しかも、月次と半年スパンの仕事が重なってるからな。

 働き蟻の習性か、山のようになっているToDoにチェックが入って行くと快感で体調も良くなった気がする。バッファリンが効いただけかもしれないが…

 最近、スパムコメントが大発生だな…

MSの解答?-OneNote

 表計算とワープロを制圧したMSだが、それ以外のアプリケーションで思いつくものは少ない。IEとOutLookは売れるアプリケーションではない(というか、そういうカテゴリに自らしてしまった)。グループウェアに関しても、LotusNotesを動かすプラットフォームとしてしか認知されていない。

 LotusNotesはwinプラットフォームなのでいいが、新世代のグループウェアは全て(といっていいだろう)、TCP/IPネットワークとブラウザをプラットフォームとしたOSフリーなウェブアプリケーションだ。このMTもコミュニケーションツールとして考えた場合その範疇に含まれるかもしれない。というか、俺はそう思っている(MTというのはこれで使っているからで、実際にxoopsだろうがwikiだろうが同じだ)。

 目ざといMSがこれを見逃すはずがない。余り話題に上らないが、OneNoteというソフトをリリースしていた。しかも、ローカルのソフトでありながら共有もできるという。スティッキーズのようで面白そうだと思った。

 しかし、よく読んだら、ネットワークで共有するためにはMSのShare Pointというサーバーアプリがいるらしい。これで、このソフトが話題にならない理由が分かった。終わってる。一世を風靡したLotusNotesがサイボウズに乗り換えられた理由が専用のサーバーソフトとクライアントソフトが必要ということにある。自社製ソフトによる囲い込みはMSの得意技だが、これは失敗。MSNメッセンジャーのようなアプローチを取ればよかったのに。あるいは、MSNメッセンジャーに組み込むとか。そして、企業向けには専用の高機能快適サーバーを売れればよかったのだろう。

 「保存形式にhtmlが使えるので、webで共有できる」というのも笑わせる。htmlに書き出したものをftpでアップロードするんなら、wordだってexcelだってできる。そんなことは普通人にはできないよ。

 OSやサーバーがクローズな物でいいのなら今だっていくらでもいいものなら幾らでもある。特にTidBITSでかなり頻繁にとりあげられるものには興味深いものが多い。にもかかわらず、俺が使っていないのはそれがMacOSXでしか使えないからだ。

 OneNoteは目のつけどころは悪くなかったんだけど、ユーザーの利便性より自社製品への囲い込みを優先した仕様のために終わってしまったのだろう。いや、終わってほしい。こんなクローズなものを使わされたら迷惑で仕方がないから。

休み

 朝、体温は37.3度まで下がっていたが、体が重く、片道1時間半の通勤に耐えられそうになかったので休んだ。

 夜、寝たり起きたりして熟睡できなかったこともあるのだろう。頭も痛いし。

 氷枕があれば快適に寝られたと思うが見当たらないし…

 朝食は食べられず、昼は娘が作ってくれていた弁当を食べた。

 中古で買った竹内まりやのCDが届いた。でも、ベッドでは聴けないんだよなorz

日常雑感:歯医者、草むしり

 今日は全部の歯をコンパウンドのようなもので磨いた。これで、今回のセッションは終了。最後も和久井似さんがやってくれた。次回からは指名したいほどだが、そういうシステムはないか(^^;

 でも、仕上げ磨きだけで1300円は痛いな。

 天気がよくて洗濯物がきれいに乾いたのに、取り入れるのが遅くてしっとりとしていた。

 草むしりを1時間程度。嫌いなタイプの草がはびこってきた。季節によってのさばる種類が違うのは面白い。

 草によって、地下茎を張るタイプ、大量に毛根を張り巡らすもの、縦に深く太い根を生やすもの、根は短いが大きな葉で場所を主張するものがある。それぞれの生存戦略なのだろう。

 草むしりをしていて一番困るのは、これらが重なっている群生地だ。一本なら弱い根の短い種類でも、根を張るものや地下茎を広げるものと根が絡むと簡単に抜けなくなる。無理に抜こうとすると半径30cmくらいの土の固まりごとあがってくる。このままでは捨てられないし、地面が穴だらけになるので土を落とさなければならない。この労力が大きい。時間的にも、草を抜く動作より土を落とす動作の方がはるかに長くかかる。

 これこそが個性のある集団のチームワークなのだろう。

 ただ、これらの雑草を見るだけで植物の持つ生態系への影響の大きさが分かる。雑草の生い茂ったところを掘り返すと昆虫がいっぱいいる。雨が降って何日も経っているのに土は水を含んでしっとりしている。コンクリートはもちろん、何も生えてないところはからからになっているのにだ。そして、これらの植物の持つ太陽エネルギーの固定化による生産活動の旺盛さも素晴らしい。

 何もないところなら太陽光線は環境を暖めておしまいだが、植物はそれを資源として固定化する。もちろん、二酸化炭素も使ってだ。

 組織論、自然農法、環境変化、絶滅に付いては別に考えたい。

うんざりする季節

 半期の考課と面接が終わったかと思ったら、忘年会の出欠の季節になった。前期の考課の面接が10月末で、下半期の目標設定がまだ終わってないってどうよ、この会社。というか、このグループ。形だけの目標管理と考課の典型だ。中身がないし、日常の業務にも遊離しているので目標も面接もやらなくても困らないのだ。それいぜんに、俺は考課は全部ノーコメントでC(中心値)、面接では「形だけなら時間の無駄なので要らない。やったことにして部長に報告して置いてください」といって出てきたがな・・・

 大体、種を蒔いていないのにフィードバックなんて意味がないだろ。

 で、忘年会では、そのナニな上司が幹事だ。忘年会の日程は毎年12月の第一金曜日に決まっているので、必死だ。俺が書いた企画書は1年以上放置していたが、忘年会は上司が見ているので遺漏がないところはさすがだ。見習いたい。

 俺は昨年から忘年会も新年会も出ていない。今年も出ないつもり。というより、それまでにこの会社に在席していたくない。

 先日回覧されていた出欠確認で欠席欄に印を押しておいたら、「ほぼ全員出席なんですが、出席しませんか?」と言ってきた。この男の頭には、俺を誘う気持ちはない。自分の部下が会社の行事参加しないことを自分の上司にとがめられないかが心配なだけだ。

 ま、俺も大人だから、「早く帰りたいんで・・・」と、ボソっと言っておいた。

野生動物の鳴き声を携帯電話の着信音に

Wired News – 野生動物の鳴き声を携帯電話の着信音に – : Hotwired

 ノドグロモズガラスの歌、ムジカザリドリの鋭い叫び、アビの甲高いトレモロ――そうした野生動物の鳴き声を、米国の携帯電話ユーザーはもうじき、着信音に選べるようになる。

 10数年前にNHK特集でアメリカの携帯電話事情が紹介され、「こんなに普及することはないだろうな」と思っていたが、今では完全に逆転してしまったようだ。

 動物の鳴き声を着信音にするというのは、日本の携帯電話ではとっくの昔に採用されている。ゴジラの声(?)が最初だったか、俺が前に使っていたJ-D06にはカッコーの泣き声が入っていた。今でも、横断歩道の横断可能音に使われていると反射的A5502Kを触ってしまうことがあるほどだ。

 着うたなら完全なサンプリング音を登録することも可能だ(J-D06は40和音を使った合成だった)。今、着メロ(うた)のダウンロードサービスで提供されているかどうかは知らないが、A5502Kなら自作だってできる。

 最近、話題の(かどうかは知らないが、CMでやっている)環境音着信だって、簡単だ(そういえば、J-D06にはノック音の着信音があった)。

 今思いついたが、LEGOスタジオには映像効果音としていろんな音源が入っていたな。昔のSoudMasterの音源(確かサウンドリソースなので、OSXで扱えるかどうかは不明だが)が使えると面白いな。

 まあ、単体でのサービスや機能は日本が圧勝だが、情報のハンドリングを無線通信でやるという考え方では全く勝てていないのが残念だ。