足型について考える

左がNIKE FREE 4.0 flyknit、右が New balance VAZEE RUSH 両方右足。右足の親指が干渉する理由がわかる。
左がNIKE FREE 4.0 flyknit、右が New balance VAZEE RUSH 両方右足。右足の親指が干渉する理由がわかる。
 New Balance VAZEE は快適で走りやすいが、右足の親指の爪が靴先に当たる。サイズは Asics Gel 1120 や NIKE FREE 4.0 と同じ 25.5cm、これ以上大きくなると一体感がなくなって靴の中で足が遊びそうな気がする。12日に走るときに裸足で履いてみたら走っていても爪が当たる感じがなくなった。

 自分の足の形が型に合っていないというか、自分の足の親指の形状に問題がある気がする。親指が厚く爪が反っているのだ。昔から靴下が破れるのはカカトではなく親指の上だった。更に、アキレス腱への負担を下げるために蹴らないように意識しており、足の指が反った状態で走っているから余計に親指の爪先が靴に当たり易いと思われる。

 20160913_ashigata 自分の足型は中途半端で親指と人差指の長さはほとんど変わらないが中指以降は徐々に短くなっていく。 New balance の足型はエジプト型なのかもしれない。

 とりあえず、五本指ソックスの親指だけ切ってみるかな・・・

 「日本人のランニングシューズについて考えてみた。 」というブログエントリを見つけた。他にも参考になるページが多くあった。冬用の手袋については、まだ一度も冬を経験していないので、不安に思っていたが、100均の靴下手袋を試したい。

天邪鬼ランナーの疑問 反発力の正体?

シューズの反発力って・・」で中途半端に終ってしまったので補足。クッション材と反発材の変形のフェーズをもっと細かく見たい。

ランナーの進み方
fig1.ランナーの進み方
拡大図。オレンジ色がシューズの前方。
fig2. 拡大図。オレンジ色がシューズの前方。

 クッション材には2つの役割がある。一つは足が地面に当たる瞬間(fig1.2 の1)に変形物を挟むことで、衝撃の伝わり方を時間的に分散すること。変形することで衝撃(圧力)エネルギーの一部を蓄えること。変形時にエネルギーの一部を熱として放出すること。変形した状態から元に戻ることでエネルギーを放出すること。

 しかし、fig2 を見ればわかるが、クッション材が1で縮んでも2から3と進むに連れ接地面積は減る。また、大半のクッション材はかかと部分から土踏まずまでに入っていることが多いので、2 以降では全く効果はないだろう。

 反発材とは板バネのように働く、多くのシューズでは、縦長に造形された硬質な樹脂のこと。着地フェーズ(fig 1,2 -1)では変形はしない。次の、足が地面を押すフェーズ(2)では足が地面を押すエネルギーを地面に伝える。同時に、靴の角度が変わることで変形し角度が変わる力を蓄える(一部は熱として放熱)。足の力が抜けるフェーズ(3)で元の形に戻ることで足を押し出す(のか?)。

 自分がヘナチョコランナーだからかもしれないが、「シューズの反発力で進む」というのは全く理解できない。実際に「高反発力」を謳っているスピードランナー用のシューズを手で触ってみたら前足部は手で屈曲できた。確かに、初心者用に比較して曲がりにくいとは感じたが、自転車用のシューズとは比較にならない。こんな剛性では全体重を押し返す(慣性モーメントも効いているので前進するための全エネルギーではないが)ことは出来ないはずだ。

 「反発力」の正体は、足が靴を通して地面に力を加えているフェーズで変形しにくいことではないか。股関節や膝関節を伸ばすことで生じる力は腓骨から加えられる(fig 1 -2から3)。腓骨を下方向に押す力は足首の関節を押す。この時、ふくらはぎからアキレス腱が収縮(あるいは、長さを保つ)することで足首の関節から前方に力が加えられ、前足部から地面を押す力を生み出す。この時点で、曲がりにくい靴は骨から伝わる力を地面に伝えやすく反発力として感じるのではないだろうか。

 この時に重要なのは、反発力とは地面を押す力そのものということ。復元力ではなく変形に抵抗する硬さだということだ。だから、自分のように押す力のないランナーには反発力が感じられないのだろう。上に見たように、強く地面を押すためには2,3フェーズでアキレス腱を強く緊張させる必要がある。アキレス腱を傷めないために、本来なら3まで力を加えるところを、2までしか力を入れないようにしている。なので、New Balance VAZEE も NIKE FREE も差を感じないのだろう。

 今のランニングの主流はピッチ走法で、アフリカ系ランナーのようなフォアフットストライク走法は接地から離陸までの時間は非常に短く弾むようだ。一回一回のステップでシューズの復元を待つ時間はないだろう。これをもってしても、反発力はシューズの復元力ではなく、変形しない事だと分かる。

 本当にシューズの反発力で走るには、義足ランナーのような足の使い方が必要だろう。体重を載せて変形させたバネ(義足)の反発力を使って前に進んでいる。この場合、シューズ部分だけでなく、通常なら筋肉で行っている、足首部分の反発も義足が生み出しているが。

 このように、バネのような反発をシューズに期待するのであれば、バネの伸長サイクルに合わせて体重をのせる必要がある。体操選手がロイター板を使うようにだ。が、実際のランナーが地面に足を付いている時間は短い。

 極端な話、短距離の選手だとソールは自転車のロード用のシューズみたいに固くていいんではないだろうか。カーボンのソールに直接スパイクピンを生やしてやればエネルギーロスが減らせるだろう。

シューズの反発力って・・

 ランニングを始めて、いろんな新しい概念に触れられて面白い。

 その中で、よくわからないのが反発力。バネの硬さ・強さのようなもの、元に戻ろうとするときの強さだと想像はできる。シューズの場合には走行時に屈曲したシューズが平らな状態に戻ろうとする力のことだろう。

 下の動画をご覧頂きたい。 

 ここでは RAPID REBOUND というクッション材をアピールしている。ただ、クッション材の「反発弾性」とやらとシューズの反発力は別物じゃないんだろうか。ここで、別の動画「Running Form for beginners: Heel Strike versus Midfoot 」から着地から離陸の瞬間の靴の変形を頂いた。ミッドフットストライク走法の参考になるのでご覧頂きたい。こちらのほうが参考になります。

 




 1は着地して体重が最も靴に対してかかっている瞬間。筋肉で落ちてきた体重を支えて踏ん張り、沈み込む瞬間だ。ここで変形することで圧力のかかり方を時間的に分散したり、熱に変換したりするのがクッション材の役目。

 2は沈み込みの反動を利用し股関節・膝・足首の関節を伸ばし、地面を押し返している瞬間。着地と反対に足から地面に対して力が加えられる。同時に、体が前方に移動するに連れてかかとが上がり靴が前足部が屈曲し始めている。

 3では体重が抜けてシューズの変形が元に戻っている。

 強い力で押すような人にとっては、2~3の瞬間に変形しにくいソールのほうがダイレクトに力を伝えられるだろう。一方、2付近で変形後2~3にかけて元に戻る力が強いものは「押し出される」と表現される力が生じるのかもしれない。いずれにしても、「(推進力につながる)反発力」とは前方部を板バネのように使って力が逃げないようにしたり変形後に元に戻る力で押し返すことを感覚的に指す言葉だろう。

 RAPID REBOUND のようなクッション材は推進力を生み出すフェーズ(2~3)には関係がないと思う。ばねで考えれば分かるが、厚さ数ミリのバネがどれだけ強い復元力を持っていたとしても押し返す力は生まれない。2~3のフェーズでほんの数ミリ厚さが元に戻ったとしても推進力にはならないだろう。 New balance の動画ではボール状のクッション材を使っているが、実際にシューズに使われているのは数ミリ厚のものだ。そんなものの差は、もし実験通りに数倍あったとしても、絶対量として人の推進力に繋がるのかどうか怪しい。

 さらに、クッションが元に戻るタイミングも重要だ。1で変形したクッション材が3以降に元に戻っても推進力にならない。それがコントロールされているのかどうか分からない。

 もっというなら、「クッション材って復元に時間差が有る方がいいんじゃない?」という疑問も有る。

トレーニングログ 2016/08/21 6.77km NB VAZEE RUSH テストラン

NB VAZEE RUSH ソールを横から見た時の中央からヒールにかけての曲線と少ないドロップ(前後の高さの差)のおかげで、真っすぐ立ってもかかとはほとんどつかない。ということは、体の重心の下で接地することで自動的にミッドフットストライクになるということだ。


 vazee-sole ピンクと黄色の材質は固さが違うっていてい、黄色いソール材の配置(隙間)によって縦横の弾力性がコントロールされている。ここは、全方向に同じ柔軟性をもたせた NIKE FREE と異なるところだ(NIKE FREE が独特なのだが)。

 ピンクの部分は耐摩耗性を確保するために使われていて硬い。

 因みにサイズは 25.5cm で幅は D と箱には書かれていた。幅広タイプのシューズしか履けないとか甲高を自認しているような人には無理かもしれない。個人的には指先は NIKE FREE のほうが好みだ。 New balance VAZEE RUSH は指先が細くなっている割にボリュームが有り少し遊ぶ感じがある。これは足の形との相性の問題なので個人差が大きいところだろう。


レース用ほどは軽くないが、Gel 1120 より100g軽い。
レース用ほどは軽くないが、Gel 1120 より100g軽い。
 恒例の質量計測。 NIKE FREE よりは重いが、クッション性能の高いモデルとしては軽いほうだろう。

 夜に走ってみた。朝、アキレス腱の調子が悪かったのとスタート時刻が遅かったので、5kmくらいを蹴らないように強く意識して走った。

 走った感じは Nike Free 4.0 flyknit に近かった。Gel 1120 のようにかかとが先に着地してしまうような感じや、「少しでも斜めに着地したら水平に戻してやる」感じなどは無く快適だった。

 反発力の高いミッドソールの素材(Rapid )のおかげで前へ前へ押し出される・・・ような感じはない。ないのか、自分が感じられないだけなのかも分からない。まさに猫に小判状態・・・

20160821

New balance VAZEE RUSH を買ってみた

 今年に入って何足目かも覚えてないが、またシューズを買った(^^;

 Asics GEL 1120 の代わりになるジョギング用シューズというのが今回のコンセプト。なので、メーカー別になっている店舗は向かないと判断。ヒマラヤで買うことにした。

new balance vazee rush 売り場に行って、昨日調べた(ミッドフットストライク用初心者向けモデルを渇望)New balance の棚に向かった。Rush、Pace、URGE が並んでいた。Rush の 25.5cm が展示されていたので履いてみた。少し足踏みしただけなのでよくは分からないが、Gel 1120 より NIKE FREE に近い感じだった。ただ、少し大きい気がした。靴下を履いた状態だったので、ちょっと意外な気がしたが、売り場には 25cm が見当たらなかったので、保留。

 Nike の棚を見ていたら店員さんが来たので、正直に欲しい靴のイメージ(ミッドフットストライク用初心者向けモデルを渇望)を伝えた。

 すると、「前の方で走るような人向けの靴が一つだけあります」と言われ、違う棚に導かれた。

 「えっ、Newton あったっけ?」と思いながら付いて行くと、さっき見た New balance の棚だった。(いや、知ってんねん)

 「それ、良さそうなんですが、25cm がないんですよ。25.5cm を履いてみたら少しゆるい気がしたから、25cm と履き比べたいんですけど」

 端末で在庫を検索してくれたが、無かった。とりあえず、フィット感を確かめるために pace の 25cm を履いたらピッタリだった。ピッタリというかタイトというか、遊びがない感じがした。Pace はより競技志向で前の方のクッションもかなり少ない感じで、今求めているものではない気がする。将来的には pace でフルマラソンを走れるような足にしたいが・・・

 次に、NIKE AIR ZOOM SPEED RIVAL 25.5cm を履いてみた。靴下を履いた状態でぴったりだったので、FREE 4.0 より少し大きいのかもしれない。フィット感もよくて、また、 New balance と違いドロップが大きい気がした。かかとを着いた場合のソフトなクッションは感じることが出来たが求めているものではない。他に Nike のシューズで思いつくものがなかった。

 Adidas のボストンブーストを履いてみたかったが、サイズが無かった。残るブースト系のものはヒールストライク用みたいなでっかいヒールのものばかりだった。ジャパンブーストとか TAKUMI シリーズはフォア(ミッド)ストライク用だろうが頭が高いと言われそう。それ以前に足を痛めそう。なので、今日はAdidasは履かなかった。

 最後に、再度、New balance の RUSH 25.5 cm を履いてみた。冷静になってみたら、足先の遊びが 25cm はほとんどなかったことに気付いた。裸足で履くなら大きすぎるかもしれないが、この靴は靴下を履くのが前提。NIKE FREE は裸足でないと履けないので気温が下がって裸足では辛くなったら履く靴がなくなるから。そう考えるとこの選択は悪く無いと思った。「もし選べるのならこの色にしよう」と思っていた色があったことにも後押しされた。

アイシング用バッグ ついでに、アイシング用の袋(氷嚢)を買った。両膝を同時に冷やすには二ついるんかなと思いながらも、面倒だったり効果がよくわからなかったりして使わなくなる可能性も考慮して一つだけ買ってみた。

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ミッドフットストライク用初心者向けモデルを渇望

 Asics GEL 1120 が限界を超えているということは「」に書いた。なので、その代わりになる衝撃吸収性を重視したモデルの購入を考えている。

 GEL 1120 のようなモデルにはしたくない。ミッドフットストライク走法を心がけている時にドロップが大きいシューズだと、ほぼ平面に足を運んでもかかとから先に着地してしまう。また、先のエントリに書いたように、ソールが広くて硬いものは悪路で辛い。

 大きなスポーツ用品店(ヒマラヤ・スポーツデポチェーン)に行くと、ランニングシューズのコーナーは初心者・ジョギング>フルマラソン感想>サブ5>サブ4>サブ3の順番で棚が構成され、それぞれの棚に各社のシューズが並べられている。メーカー別に置いてあるよりはるかに便利だ。神戸のアウトレットはメーカー別店舗なので、履き比べることが実質出来ない。例えば、アディダスで何足か履いて、その後にナイキに移動して何足か履くということになるので、覚えていられない。

 しかし、これには落とし穴がある。「何をお探しですか?初マラソンですか?なら、こちらの棚の・・・」で示されるのは当然サブ5の棚だ。並んでいるのは GEL 1120 と大差のないようなクッションタイプだ。店員は責められない。だって、初心者で初マラソンの人間にサブ4用のシューズを勧めて故障されても困るだろうから。

 メーカーのラインナップ設定は、ヒールストライク走法から入ってミッドフットストライク(あるいはフォアフット)に移行するということが前提で作られている。なので、ミッドフットストライクに適したシューズは競技用のみになってしまっている。最初からミッドフットストライクで練習するほうが後でフォームを矯正するより容易いだろう。初心者モデルからミッドフットストライク用をラインナップしてほしい。Newton running shoes は全てミッドフットストライクで初心者から競技までカバーしているが、取り扱い店舗が少すぎる。Newton のような高価なシューズを試すことなく通販で買うのは分が悪すぎる。また、Mizuno の Be や Wave evo は純粋のミッドフットだが、ランニングシューズではない。

NB このエントリを書いて、「ミッドフットストライク」を象徴するような絵がないかと検索したらNew balance の動画見たことの有る動画(New Balance – Good Form Running)に行き着いた。「New balance はミッドフットストライクを推奨してるんか」と商品説明を読んでいたら、ジョギングモデルにも「前足部と後足部の高さの差が小さい前後差6mmのレスドロップ設計。
  ミッドフット着地を自然に促し、着地時の衝撃を緩和。」という文章が有った。

 「これ、俺が探してたやつやん!」これまで、New balance というとファッションスニーカーの印象が強かった。分厚いクッションソールのデザインがあまり好きではないことも有って、ランニングシューズとしては検討の対象に入れていなかった。知っていたら先週アウトレットに行った時に履いていたのに・・・

tesla BareTREK 購入

Tesla shoes
日本のショップから買ったが、段ボールの中から出てきたのはこんな袋だったww
 Tesla を購入したといっても自動車ではない(言うまでもないw)。ベアフット・シューズとかミニマリスト・シューズとか呼ばれるもの。簡単に言うなら「指が分かれていない VFF(ビブラム・ファイブフィンガーズ)」。

 履いた感じは Be よりも VFF に近い。Be は靴の印象があるが、Tesla Bare TREK は袋状のものを履いている感じがする。足袋の底を薄いゴムにしたらこんな感じなのではないだろうか。

171g
171g
 ほぼ Be と同じくらいの重さしかない。Be と同様にソールには全くクッションはない。中敷きにも緩衝材が入っていないので、Be よりさらにダイレクトに路面を感じることができる。

 少し残念だったのはサイズ。amazon のレビューで小さいという意見が多かったが、裸足で履いたらちょうどいいだろうと思い、Be や NIKE FREE と同じ 25.5 cm にした。が、思っていたより大きく、靴下を履いてちょうどいった感じだった。薄くてごまかしが効かないので、靴下は必須だ。裸足で走るのが辛くなった時に使うか・・・

 多くのランニングシューズでは、衝撃吸収材と耐摩耗材など、走行の際に必要な特性を場所ごとに変えるために異なる素材を組み合わせている。このシューズは2色のコンビネーションになっていて、青い部分は耐摩耗性が高い素材が使われているのかと思いきや、”塗り分けられている”だけで素材は一緒だった。Aliexpress のショップから買った VFF と同じだwww

 どのみち、リハビリ中に履ける代物ではないので、Be と並んで靴箱で待機中。

 気になった方はこちらからどうぞ。

アシックス GEL 1120 そろそろ引退か

Gel1120側面。体積が大きく重い(320g)
Gel1120側面。体積が大きく重い(320g)
 関心空間のキーワードの登録日を見ると2007年10月だった。

ランニングというよりジョギング用に近いコンセプトの靴だ。足の保護と安定性を優先したクッションタイプ。後部と全部の高さの差が大きい。かかと着地した人が自然に前に体重移動出来るようにだろう。


ソール。黒と赤のアウトソールは硬く、姿勢を安定させる。かかと部分の中央が凹んでいる。
ソール。黒と赤のアウトソールは硬く、姿勢を安定させる。かかと部分の中央が凹んでいる。
 見た目でも実際に履いた感じでもはっきりと分かる、大きくて重いソールがその象徴だ。このソールにはショックを和らげることと下肢骨(脛骨と腓骨)の角度を垂直に近い状態に補正する機能が詰め込まれている。

厚くて広いヒール。平らな路面なら靴は自動的に垂直になる。
厚くて広いヒール。平らな路面なら靴は自動的に垂直になる。
 靴が着地した時の衝撃が直接かかとに伝わらないようにかかと部のソールはえぐられている。衝撃は穴の周囲のU字型のソールで受け止められる。このとき、足の踵より張り出した硬いソールが着地することで、斜めに着地しても靴が垂直なるように補正される。次に体重がかかっていくに連れて、ミッドソールとインソールのクッション材が変形することで衝撃を吸収する。

 かかと着地で自分の体重を自分の骨格で受け止めるトレーニングをしていないメタボの初心者等には必要な構造だろう。普通の革靴やバッシュなどよりはるかに安定がよく楽に歩けるのも事実だ。


かかとで小石を踏んだ時の状態。靴の角度が変わるのが分かるだろうか。ソールが硬いので体重をかけてもソールに食い込むことはない。
かかとで小石を踏んだ時の状態。靴の角度が変わるのが分かるだろうか。ソールが硬いので体重をかけてもソールに食い込むことはない。
 しかし、これには落とし穴も有る。下肢骨を垂直(実際には僅かに外側に角度がつけてあるとは思うが)に保つための機能が強力なために平坦でないところでは足首をひねることに繋がるケースが有るのだ。自分が走っているルートは、散々書いたが、路面状態が悪い。古い簡易舗装は街路樹の根で隆起したり陥没したりしている。また、度重なる工事のせいで継ぎ接ぎだらけだ。傷んでいなくても、排水のために左右に傾斜しているところもある。こういうところでこのタイプのシューズを履いていると、思わぬ段差や路面の継ぎ目をかかとで踏んでしまうことがある。ベアフットシューズなら横にも柔軟性があるので靴と足の弾力で吸収できるような段差でも GEL 1120 では下肢骨を斜めにされてしまい足首をひねることになる。路面自体が傾いている場合はもっと長時間にわたって靴が斜めに向けようとするのを足首で耐えるしかない。


 クッションタイプのシューズは平坦路で走っている時に衝撃は吸収できるが外乱に弱い。そして、自分が走っているルートは舗装路であってもオフロード並みに障害物が多い。変形した舗装や路面の継ぎ目などは土の道路の凸凹よりはるかに足に負担がかかる。

 下の写真をご覧頂きたい。数センチの段差が怪我の原因となるが、歩道にはマンホールの蓋やガス管・上下水道の工事跡がいたるところにある。行政の優先度から考えれば危険の大きな車道から整備するのは間違いではないだろう。人通りの少ない工業団地の歩道への予算が降りないのは、このご時世仕方がないことかもしれない・・・

 どこかでランニングシューズの寿命として「500km または 3年」と書いてあった。どちらも、主にクッション材の寿命という観点のものらしい。クッション材がヘタるのが500kmくらいで、経年劣化で弾力がなくなるのが3年ということらしい。このGEL1120は2007年なのでそう今日距離に関係なく寿命が切れている。同じモデルの新品と履き比べれば分かるかもしれないが、存在しない。今、新しいモデルが良かったとしても、新品だからいいのかモデル自体の性能が進化したのか分からない。

 とりあえず、モチベーションを上げるためにも、一足買ってみようかと考えている。GEL1120は自宅に置いて自宅に帰った時用に保存する。

Mizuno Be 開梱の儀

指先が特徴的だが、一つ一つの出っ張りは飾り
指先が特徴的だが、一つ一つの出っ張りは飾り
 こんな日はうちにいて Windows shopping の時に買ったMizuno Be は数日後に届いていた。Mizuno のシューズを買うのは初めてだ。カテゴリーとしてはランニングではなくトレーニング用とされている。海外ではミニマリストシューズとしてカテゴライズされているようだ。検索しても日本語のサイトはほとんどヒットしない。Youtube でも海外の動画しか見当たらない。

 2013 年に発売されたようだが、Be という名前を引き継ぐシューズがない所を見ると、ビジネス的には失敗だったのだろう。自分は今年の春までランニングやジョギングに興味がなくて、Be が一般的なランナーの中でどのように受け止められていたのか。どのようなマーケティングが行われたのか分からない。

 Mizuno Be を Youtube で検索


Nike FREE 4.0 flyknit より軽い
Nike FREE 4.0 flyknit より軽い
 一般のスポーツ店には売りにくい商品だったかもしれない。「健康(フィットネス)のためにランニング(ジョギング・ウォーキング)を始めたい」とか「フルマラソンに挑戦したい。目標は完走」とかいった人にこのシューズは勧められないだろう。

 「Be が欲しい」と来られても、目的が上のようだったら止めるだろう。それは店として決して間違った態度ではないだろう。一方、ミニマリストとかベアフットランニング信者とかには Mizuno という体育会系の匂いが染み付いたブランドが敬遠されたかもしれない。VFF や Newton とかを履いている人に中学校の陸上部みたいな Mizuno のロゴは受け入れがたかったかもしれない(偏見)。

ちゃんとした箱に入った靴が送られてきたのは久しぶりw
ちゃんとした箱に入った靴が送られてきたのは久しぶりw
 自分は Amazon の安売りDMでこれを知った。「どうせ俺の欲しいサイズは高いんでしょ」と思いながらポップアップメニューを押したら 25.5 cm がアクティブだった。送料・消費税込みで4,000円しない。これなら Aliexpress から VFF を買うより安い。

 日本のショップから送られてきたので、普通に箱に入っている。商品タグや取扱説明書も付いている。普通だ。タグには発売時の希望標準小売価格として 8,500 円(税抜き)とあった。


ドロップもクッション材も少ない
ドロップもクッション材も少ない
 独特なソール。ソールは薄いが、前後の厚みの差は若干あって、ヒール部分は厚くなっている。ヒール周りの剛性もそこそこあって、NIKE FREE 4.0 FLYKNIT や VFF とは明らかに違う。前部は NIKE FREE より薄い。更に、足の指付近は低くなっていて段差がある。足の指でつかむような動作ができることがこのシューズの売りだ。が、BIRKENSTOCKほど複雑な形はしておらず中途半端な感じだ。

 ソール自体は腰のあるゴムの板みたいな感じだ。切れ込みはないがソール自体が薄いので全方向への柔軟性は高い。


スタビライザー機能はゼロ。履き口付近のロゴが反射材だが期待はできない
スタビライザー機能はゼロ。履き口付近のロゴが反射材だが期待はできない
 意外にしっかりとかかとにフィットするヒール部だが、クッションシューズのようなヒールストライクの衝撃を吸収する構造材はない。

 ソールには緩衝材は入っておらず中敷きが緩衝材の役割を担っている。


空気穴が独特
空気穴が独特
 アッパーはスエードのような素材で、通気性は悪そうだ。室内でためし履きしただけで汗ばんだ。乾きにくそうだし、この素材を使った理由が分からない。


 足を鍛えるというコンセプトのシューズなので、使えないでいる・・・

ミズノ   トレーニングシューズ  Be 8kp20262  レッド×ホワイト
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こんな日は家にいて windows shopping

 天気が悪いし中殿筋の痛みも残っているので、買い物ウォークだけにした。昨日よりは楽になっている気がするが無理をして悪化させては逆効果だ。

 そこで、中殿筋のストレッチやトレーニングの動画を漁る。

 ついでに、Amazon で Mizuno Be をポチる。廃盤になって安くなっているようなので、Nike FREE 4.0 FLYKNIT が駄目になった時のために確保した。良ければもう一足買うつもり。他にも、Windows ショッピングで、自宅用の扇風機、先日なくした指輪の代わり、ランニング用柔らかボトル、息子用アイウェア、昼食用のバランスアップを発注した(息子は目が良く、度なしのアイウェアが使えるので、選択肢が広い)。

 Be は Mizuno のトレーニング用シューズ。検索しても日本語のサイトはほとんどない。Youtube では海外の動画しか見当たらない。Mizuno 自身も日本市場には本気ではなかったのかもしれない。公式動画はThe story behind BE しか見当たらない。

 数年前に発売したらしいが、Be という名前が引き継がれなかった所を見ると、ビジネス的には失敗だったのだろう。

日常をトレーニングするシューズ。普通に暮らしながら、走るための筋肉を鍛える。そんな発想のもと、「BE」は生まれました。最初のヒントは飛脚が履いていたワラジでした。ワラジは薄く、裸足感覚で歩けるため、履いていることで自然と走るための筋肉を鍛える役目を果たしていたのです。ワラジの構造に学び、指先で地面を掴むような中敷の構造によって、普段使うことの少ない走るために必要な筋力が鍛えられます。足に過度の負担をかけずに自然なカタチでトレーニングすることが可能になります。履き心地は独特で、最初は少し戸惑うかもしれません。でも、その感触は「まさに今、筋力が鍛えられてる」ことの証。慣れていけば、きっと手放せなくなるはずです。忙しくて時間が取れないランナーに。脚力に自信がないという潜在ランナーに。少しでも脚を鍛えたいという方に。とにかく一度、履いてみることをおすすめします。

 自分は今年の春までランニングやジョギングに興味がなくて、ミニマリストシューズというものの存在すら知らなかった。なので、Be が一般的なランナーの中でどのように受け止められていたのか。どのようなマーケティングが行われたのか知る術が無い。一般向けのキャンペーンが行われたのか、ランナー向けの雑誌での広告出稿や特集記事があったのか、意識高い系ミニマリストやベアフット信者向けのシャレオツファッション雑誌でのみ行われたのか、スポーツ店に置かれたのか、量販チェーン店には置かれたのか・・・

 一般のスポーツ店には売りにくい商品だったかもしれない。「健康(フィットネス)のためにランニング(ジョギング・ウォーキング)を始めたい」とか「フルマラソンに挑戦したい。目標は完走」とかいった人にこのシューズは勧められない。もし、「Be が欲しい」と来られても、目的が上のようだったら止めるだろう。それは店として決して間違った態度ではないだろう。

 一方、シャレオツミニマリストには Mizuno という体育会系の匂いが染み付いたブランドは敬遠されたかもしれない。VFF や Nike Free、Newton とかを履いている人に中学校の陸上部みたいな Mizuno のロゴは受け入れがたかったかもしれない(偏見)。

 日本ではミニマリストシューズというカテゴリーが一般化していないのかもしれない。海外の通販サイトやランニング関係のポータルではこの類のシューズは多く見かける。それだけでなく、ベンチャー企業だろうか創業者自らが動画に出て効能を説くようなシューズもある。それらは forefoot strike とか bearfoot とかのワンコンセプトで勝負しているメーカーのようだ。このようなメーカーが存在できるという所にミニマリストシューズ市場の大きさを感じる。

 対して、日本では asics と mizuno という世界的にも有名な日本メーカーのサイトでもこのコンセプトのシューズは目立たないしベンチャーも存在しない。自分が知らないだけかもしれないが・・・