CES watch #1

 例年、CES は Macworld expo 後に行われていたが、今年は 23日かなので、マカーとしても CES に注目せざるを得ない(単に暇つぶしでやけどww)。ちなみに、 Macworld expo は Macworld|iWporld という名前になったらしい。Macintosh から iOS デバイスに軸足を移すということなんだろう。Macworld|iWporld は一昨年から Apple が出展しないし Jobs のキーノートスピーチもないし当然、新製品の発表もないので、面白デバイスくらいしか見るところがないかもしれないが・・・

 去年の CES で華々しく発表された XOOM を持っているが、前評判とは裏腹に iPad 2 の反撃と android の価格攻勢の前に事実上敗退した。捲土重来を期して出した XOOM 2 もおそらく失敗だろう。少なくとも、年末商戦で話題になることはなかった。

 ここでは、自分が気になったものだけを取り上げて一方的に盛り上がりたい。スマートフォンとタブレットは同じプロセッサを使うことが多い。回線はインフラなので当然同じ条件だし。ここでは、適当に目についたデバイスや技術に茶々を入れて楽しみたい。

OS

 android は ICS、iOS は 5 シリーズで1年は走るだろう。windows 8 を搭載したタブレットが一部からリリースされるかもしれないが、Windows phone と windows mobile を置き換える程度にしかならないだろう。PC 用の windows 8 が普及すれば連携で有利になるかもしれないが、それまでに android が環境を成熟させる可能性のほうが高い。そもそも、モバイル端末がスタンダロンのハードウェアではなくサービスと一体化したコンテンツプレーヤーとして認識されつつある今、PCと連携を謳っても魅力に乏しいのではないか。

CPU

 iOS も android 4 (Ice Cream Sandwich) もマルチコアを前提としたバージョンにアップグレード済ということで条件は整った。年末に発売されたマシンのうちいくつかが Tegra 3 という 4 コアの PCU を搭載していた。噂レベルではあるが、apple の次期モバイルチップ A6 も 4 コアであるとの記事もあった。Qualcomm も開発マップに 4 コアモデルがあるので、2012 年中には 4 コアへの移行が進みそうだ。

 ただし、実装面積は大きいはずなので、スマートフォンで 4 コアを搭載できるのは大型液晶搭載機種に限定されるのではないだろうか。小型・軽量・デュアルコアと4.5 インチ以上の 4 コアに進むのではないだろうか。iPhone 5 がどちらを取るのかが興味深い。

 ここで問題となるのが、apple の A6 コアの供給体制だ。1Q中に発売されるとの噂が多いが、A6がそこまでの生産量をまかなえる状態まで進んでいるんだろうか。次期 iPad 3 が A5 だった時に A6 を待つべきかどうか頭が痛い。「A6 搭載 iPad 3 を3~5月にリリースし、6月のWWDC で A6 搭載 iPhone 5 を発表し、10月ごろにLTE搭載モデルを追加」というシナリオはどうだろう。

その他

 モバイルの命綱である電池だが、Motorola がチャレンジをしてきた。3300mAhの大容量バッテリーのMotorola DROID RAZR MAXXが発表。3Gでの待受時間は約379時間。 : ギズモード・ジャパンがそれ。重量を増やすことなく大きな電池を搭載できるようになったのは素晴らしい。

 iPhone 4 にも搭載されているゴリラガラスだが、これもバージョンアップするようだ。これによって薄く軽い端末を作るか、今のままで頑丈なものにするのかはメーカーのさじ加減だが、どちらもユーザにとっては喜ばしい。個人的にはタブレットにこそ採用してほしい技術だ。「ゴリラガラス2」強度テスト実演、これでiPhone 5 も丈夫になるかも!(動画) : ギズモード・ジャパン

intelの巻き返しなるか

 モバイルの CPU はNVIDIA、Qualcomm、TI、Apple、Samsun が争う戦国時代だ。2012 年は intel が Medfield で割り込んできた。

 android が搭載されるなら CPU が何でもユーザには関係のない話だ。速くて電池の消費が少なければ受け入れられるだろう。スマートフォンのボリュームゾーンにいるユーザにとって、ハードは液晶の性能、速度、電池の持ち、カメラ性能が全てで、CPUのメーカーなんて関係ないだろう。というより、android 端末を使っているユーザのうち自分が使っている端末のCPUを正確に言える人は少ない。しかし、組み立てメーカーにとっては、経験を積んだチップから代えるメリットがあるのかどうかよくわからない。Lenovo のようにPCでintelを対象に使っているメーカーならパートナーシップとして intel を採用するメリットがあるかもしれないが・・・

レノボのインテルチップ搭載Android端末「K800」 – CNET Japan

 このチップは windows 8 でもサポートされるらしいが、iPad の次世代モデルが出、ICS 世代の android 機が出揃っているだろう 2012 年の3Q以降にアプリのない windows 8 が入り込むすきが残っているのだろうか。年末を待ちたい。

 

インテル、「Medfield」搭載タブレットを披露 – CNET Japan ニュース(提供:朝日インタラクティブ) – デジタル

ラスベガス発–Intelは米国時間1月10日、2012 International CESで同社の新しい「Atom」プロセッサ「Medfield」を搭載したLenovo(レノボ)のタブレットを披露した。また、同社は次世代Atomをベースとする「Windows 8」タブレットも登場を控えていると述べた。

 レノボの「IdeaTab K2110」タブレットはIntelの最新のAtomプロセッサであるMedfieldをベースとしている。Medfieldは10日に発表されたレノボの「K800」スマートフォンにも搭載されている。

 「Android 4.0」(開発コード名「Ice Cream Sandwich」)を搭載するこのタブレットは、第2四半期中に発売される予定だ。

 Intelとレノボは、Windows 8を採用し、「Clover Trail」と呼ばれるIntelの次世代Atomチップを搭載した、より未来的なタブレットのデモも行っている。

次期 iPad / iPhone はクアッド?

 Tegra3 がすでにモバイルデバイスの 4 コアを実現しているので、iOS デバイスとしても黙っているわけにはいかないだろう。以前 Mac は Motorola と IBM が開発した Power PC の開発が pentium シリーズに動作周波数で大きく水を開けられたことで市場で窮地に置かれた。その後、intel プロセッサを搭載することで wintel と同じ歩調でプロセッサの進化の恩恵を得られるようになり、CPUのカタログ値で振りになることはなくなった。しかし、iOS デバイスで使っているCPUは自社開発(まあ、開発者を買い取ったものでappleで開発したとは言い難いけど)であり、モバイル市場に活路を見出したプロセッサメーカー(NVIDIA、AMD、Qualcomm等)との戦いを自社で行わなければならない。

 Apple の弱点は新しいCPUを搭載するデバイスが少ないことだ。スマートフォンもタブレットも最短で1年に一回のモデルチェンジだ。CPU の開発や製造が発表のタイミングに合わないと次の機会まで現行プロセッサで行くか、デバイスの更新タイミングをCPUの製造タイミングに合わせるかしかない。

 
この点、android 向けCPUメーカーは常に全速力で開発し発表していくだけでいいい。android 市場内での激しい競争でデバイスメーカーは常に他のデバイスメーカーを出し抜くことを考えいるし発売するデバイスの種類も多い。もちろん、各デバイスメーカーだけを見れば新機種発売のタイミングとCPUの世代のタイミングが合わないために割を食う所がある(ここが android の買い時の難しいところだが)。しかし、iOS vs android という図式で捉えた場合に apple は次々出てくる最新機種と比較される運命にある。

 これは、apple がとっている戦略にある弱点だ。同時に、この戦略のお陰で、android デバイスメーカーと比較にならない高収益率の源泉でもある。しかし、android が 4コアで宣伝文句にあるようなハードウェア性能を実現すれば iPad 2 といえど足を救われかねない。スマートフォンは分からないが、タブレットは 4 コアを載せたいところだろう。タブレットのほうが電源や熱などに余裕があるし、必要とされるCPUパワーは大きいから、新しいプロセッサの訴求が強いからだ。その上で、iPad 3 以降にリリースされる iPhone に搭載するというのは順当な流れだろう(A5プロセッサと同じプロセスだが)。

 ただし、そうなると、iPad 3 の発売時期が問題になる。本当に2012年の1Q内に製品化できるまでに CPU が出来上がっているのかどうか。液晶の供給とあわせて焦点になるだろう。2012 年は iOS 5 でマルチコアに対応したので、iOSの準備は整っているはずだ。

iOS 5.1ベータに 4コアプロセッサのヒント、次期 iPad / iPhone で採用? — Engadget Japanese.

Cellphones, Tablet PCs
iOS 5.1ベータに 4コアプロセッサのヒント、次期 iPad / iPhone で採用?
By Ittousai posted 1 day ago
開発者向け iOS ベータから未発表アップル製品のヒントをほじくり出す話題。リンク先 9to5Mac が、最新の iOS 5.1 beta 2にクアッドコアプロセッサのサポートを示すとみられる記述が見つかったと伝えています。発掘されたのは、プロセッサコア管理ソフトウェア内の ” /cores/core.3 ” なる文字列。「iOSの内部に精通した信頼できる筋」(9to5Mac)によると、iPhone 4S や iPad 2 など現行のデュアルコアプロセッサA5 採用デバイスはコア数を0から数えて ” /cores/core.1 ” と記述されており、Core.3 ならば4コアを示すことになります。

アップルは2010年の iPad と iPhone 4 で自社開発のシングルコアプロセッサ A4を採用したのち、翌年の iPad 2 / iPhone 4S ではデュアルコアのA5に切り替えています。iPhone 4Sの表現では、シングルコアのA4に比べて「最大2倍のパワー、最大7倍のグラフィック」。次のA6 (仮) は順調にクアッドコアらしい、とのうわさは以前から囁かれており、またライバルのAndroid陣営では NVIDIA の 4+1コアプロセッサ Tegra 3 採用端末 Asus Eee Pad Transformer Prime が発売を間近に控えています。

ベータOSにテストのためのコードが加わったとしても直ちに次期製品での採用と結びつくわけではありませんが、モバイルプロセッサでは高速な処理だけでなく省電力の観点からもCPUコア数増加の流れが続いており、特に iPad 3 では超高解像度の Retina ディスプレイ化のうわさとあわせて期待される動きです。

「小型『iPad』で『Kindle Fire』に対抗」するかなぁ?

 イメージが湧かないがどうなんだろう。自分的にはまったく興味を持てないが。7インチはすでに $200 以下の価格帯での消耗戦に突入しているうえに、アメリカ市場限定ではあるが、amazon が完全に制圧してしまっている。ここに機能的な新規性を持たない iPad を持ち込んでも勝ち目はないと思うが・・・

 後、気になるのは、7インチにした時の UI だ。画面の大きさによって UI は変えるべきということはずっと書いてきた。android のタブレットがダメなのはここに原因がある。iPad のアプリも iPad に最適化された UI を持っているものは少ない。その中で、7インチという中途半端なプラットフォームができたら混乱の元だろう。

 提灯マスゴミは黙して語らないが、Android はとんでもない状態になっているはずだ。同じ7インチにもスマートフォン系の Gingerbread を搭載したものとタブレット系の Honycomb を搭載したものがある。また、Honycomb 対応と書かれたアプリでも縦固定のものがあったりする始末だ。こんな状態を apple が許すとは思えないし、ジョブズがいなくなったからといってそうなって欲しくはない。

 apple が 7インチに最適化された画期的な UI を考え出したとしてもアプリを開発するサードパーティがついてこれなくて、他のサイズ用に作ったものを使わなければならないのでは魅力は半減だ。ラインナップとしてある iPhone と iPad と整合性のないものも困る。

アップル、2012年は小型「iPad」で「Kindle Fire」に対抗か – CNET Japan
 10インチ未満の機器はタブレットとして使い物にならないというSteve Jobs氏の判断を、Appleは無視するつもりなのだろうか? サプライチェーンの動きはそう示唆しているように思える。

 台北に拠点を置くDigitimesの報道によれば、Appleは2012年第4四半期までに7.85インチの「iPad」を発売する「可能性が高い」という。

 AppleはなぜJobs氏の遺志に背くのか? この記事によると、「7インチの『Kindle Fire』(との)激化する市場競争(中略)及び大型スマートフォンの発売に対応するため」らしい。

 同記事は情報筋の話として、LGとAU Optronics(AUO)がディスプレイを提供すると伝えている。生産は、2012年第2四半期末までに開始される見込みだ。

 DisplaySearchのアナリストであるRichard Shim氏も、米CNETの取材に対してほぼ同じ内容のことを述べている。Appleは、7.85インチのディスプレイを搭載した小型iPadの開発に興味を示しているというのだ。Digitimesと同様に、Shim氏も、登場するのは2012年で、QXGAディスプレイを搭載した9.7インチの次世代iPadを発売した後になるとしている。

タブレットレースはエンドレス

 終の見えない消耗戦の態を見せ始めたタブレット商戦。スタートダッシュを決めた apple の iPad が大きくリードを続けていて、放送車からは2位の選手の姿が見えません。このレースは途中参加・退場も許されるエンドレスゲームです。先ほど、カメラバイクから途中参加の Amazon の kindle fire 選手がハイペースで走っていて、あっというまに第2集団を抜き去り2位に上がったとの情報がありました。途中参加は不利な場合が多く後続集団を抜け出せずに要る場合が大半ですが、kidle fire は従来の記録を塗り替えるペースでレースを開始しました。このペースが続いて iPad に追いつくことができるのか注目されます。kidle fire は android のエンジンを載せていますが、最新版ではなく独自の改造を施した互換性のないもので、android 陣営とは言いにくい状態です。また、kindle fire は日本に登録されていないので、世界チャンピオンをとったとしても枠外ですので、日本サーキットだけでみれば iPad が独走し、周回遅れの2位集団という図式です。

 現在3位以下は団子状態で、ほぼ全員が android エンジンです。変わり種として windows 7 を搭載したマシンはありますが、仮装大賞狙いではと思われております。第3集団はエンジンこそ android に統一されておりますが、android のバージョンやハードウェアの構成によってさまざまな種類が混ざっております。価格帯によって7インチ液晶+ Gingerbread から10インチ液晶+ICS+Tegra3までバリエーションに富んでいることも android がメインとなっていることの証でしょう。

 おっと、第3集団に割り込むように見慣れない選手がスタートしました。ハイスペックで低価格:キングソフトがタブレット市場に参入――第1弾は7型の「eden TAB」 – ITmedia +D PC USER。7インチ android という珍しくない構成ですが、SIM ロックフリーという、日本サーキットでは珍しい機能を持っております。

micorSIM スロットのある W-CDMA 端末ということは docomo と SBM の回線が使えるかもしれません。本当に使えるのか、使えたとしてどのような料金体系が適用されるのかはわかりません。android market が使えないなど怪しさ満点のダークホース。第3集団で存在感を示せるかが注目です。

 中継バイクに下がってもらって後続を見ると、XOOM 2 の姿が見えました。XOOM の失敗で第3集団からも脱落しましたが、モデルチェンジして第3集団を追います。ここで、中継の名無しさんのレポートを読みたいと思います。

 motolora から再び10インチタブレットがリリースされた。初期モデルを持っている人間としては、沿道で小旗を振って応援したい所だ。薄く軽くなったが、iPadと同等になったというだけだし、不便な専用ACアダプタもそのままだmicroUSBになっていました。PCのUSB給電による充電が出来るかどうかは未確認。情報に感謝!XOOM の失敗に学んだはずの2だが、相変わらず周回遅れ感が半端ない。

 ハードウエアスペックは iPad2 とやっと互角。LTEを除くと、「Motolora の iPad みたいなやつ」でしかない。Wi-Fiモデルの価格設定が分からないから直接比較できないが、300ドル前後でないと勝負にならないだろう。

 LTE対応が目新しいが、アメリカではそんなに普及しているのか分からないので評価はできない。少なくとも、2011/12に日本でこの機種が出ても自分は欲しくない。LTEのメリットを享受出来るところに住んでいないので、ムダスペックしかないから。個人的な事情を言うなら、固定費は増やしたくないからタブレットに回線は要らないと考えている。

 クリスマス商戦に間に合わせるために XOOM は Honycomb で出てしまったが、ICS へのアップデートはいつか。その時、自分の無印 XOOM もアップデートされるのか。au がその責任回避力をフルに発揮して無かった事にした「Android au」と同じ運命をたどるのか。今でも店頭には2年縛りのルーターと抱き合わせで売っている端末のアップデートもしないなんてことは、普通の感覚では許されないが、日本のケータイキャリアでは珍しい事ではないから期待せず待ちたい。

 名無しさんは XOOM の初期モデルを使っていて、スマートフォンでは ideos 8150 と iPhone 4S を使うというヲタクですので、見方が偏っていることをお断りしておきます。名無しさんの発言は当ブログとは一切関係がありません。

 バイクカメラがさらに下がっていき、第3集団の姿も見えなくなったところで東芝がウォームアップしているのが見えました。リタイヤした前モデルを更新した新モデルの発売日が12月10日に決まったそうです。この価格で本気で追いつけると思っているのか疑問符のつく再スタートです。2011年PC秋冬モデル:10.1型で558グラム、薄型・軽量に進化したAndroid 3.2タブレット――「REGZA Tablet AT700」 – ITmedia +D PC USER

 次の計測ポイントは9~12四半期の結果で報告されるはずです。独走の iPad に kindle fire がどこまで迫れるか、第3集団から抜け出す選手はいるのか。今後を楽しみに、中継を終わります。

Kindle Fire は iPad を抜いたか・・・

 タイトルは、この手の記事でありがちな、意図的な誤認が含まれている。本文には「iPad 16GBを抜いて」とあるので、 iPad 32GB と 64GB は別にカウントしているということだろう。だから、この記事からだけでは iPad の合計を kindle fire が上回ったのかどうかは分からない。これは日本のマスコミでも携帯電話ランキングでやっていることだ。Android 機のどれかが iPhone のいずれかのサイズより上位にランクされたら「xxが iPhone を抜いた」と書き立てている。

 それほそれとして(このフレーズ多いな・・・)、kindle fire がタブレット端末として初めて iPad と互角の売上を上げているということは事実らしい。しかも、この数字が amazon の販売データではなく bestbye のもの(ヨドバシみたいなものか)ということは意味がある。セレブなビジネスパースンが(云々というのもももういいな)。とにかく、一般市場には受け入れられたということだろう。そして、市場は高機能高価格より安いほうを選ぶ人が多いということだろう。ホリデーシーズンは個人消費が中心だし、娯楽系の使い方を想定したユーザが多いということも影響しているだろう。この時期にタイムリーに商品を発売し、供給不足を招いていないという点では Amazon は「分かっている」というべきだ。

 ただ、ビジネス用途には7インチは向かない。カタログやスキャンしたA4書類を見るときに7インチでは足りない。写真やムービーは細部がつぶれていても困らないがテキストは違う。カタログや契約書の文書1ページをスクロールせずに、老眼気味のクライアントに見せられないと意味がないのだ。ビジネスバッグの書類が減らせるなら 600g は重くない。実際に仕事で持ち運ぶなら XOOM (700g) だって特に重くはない。出張の時には 1.5kg くらいのノートPC(+AC アダプタ)を持ち歩くのだから。しかし、家の中でベッドで寛いで youtube を見たりするには iPad 2 でも重くて大きく感じるだろう。

 ホリデーシーズンが終わってからも kindle fire が同じ勢いを続けられるかどうかは分からない。自分は懐疑的に見ている。会社の金でタブレットを買うビジネスユーザにとっては $100 程度の価格差は許容範囲だろう(大口で大量導入する場合には問題視されるかもしれないが、大口ならボリュームディスカウントがつくだろうから)。それよりは、実際に現場で使えるかどうかが重要だ。仕事の現場ではコンテンツのダウンロードはこれまた大きな問題ではない。必要なのは自社のカタログであったり、ビジネス書類であったり、時には専用に開発したアプリであったりだろう。

 同時に、Apple もブラック・フライデー売り上げの記録を更新したらしい。今年はオンライン販売全体の売上が大きく伸びたらしく、実店舗の売上が Apple store オンラインに移行しただけという可能性もあるので、10~12 四半期の成績が発表されないと iPad 2 の販売がどのようなレベルで推移しているかわ分からない。一昨年までなら1月の MacWorld expo SF で発表があったが、来年もAppleは参加しないらしいので、これらの数字が発表されるのは2月くらいか。その時に、どのラインナップが更新されるのかと同じくらいに iOS シリーズの売上の推移に注目したい。もちろん、amazon の発表も忘れてはいけない。

 ちなみに、XOOM 2 も静かにリリースされたらしいし、HP が企業向け10インチ windows タブレットを出したようだが、市場は kindle fire vs iPad 2 にしか関心はないようだが、ウォッチャーとしては生温く見守りたい。ついでに、日本勢のタブレットがいつ販売が終了するかもw

Kindle Fire、BestBuy.comではiPadを抜いてタブレット分野におけるベストセラーに.

by Matt Burns on 2011年12月1日

kindle-fireKindle Fireに完全に火がついたようだ。燃え上がっている、という状態かもしれない。名前がFireだけにこうした動きも予想されていたものなのだろうか。

結局のところ、Amazonによる最初のタブレット市場参入の動きは大成功をおさめたということになりつつある。Amazonのベストセラーリストでも販売前から何週間にもわたってトップに位置している。そしてついに、Best Buyにて199ドルのFireがiPad 16GB版を抜いて、タブレット部門のベストセラーとなってしまった。そう、やはりFireはAndroidタブレット戦争で勝利を収めつつあるのだろう。

Amazonは「昨年に比べて4倍のKindleが売れている」と言っていた(台数についてはいつもながらに発表がない)。Black Fridayのウイークエンドにも大いに売上を伸ばし、多くの消費者に受け入れられつつあることを示した。

当初、Fireについてはかなりの数の批判的意見が集まっていた。不具合や、バグ、あるいは初期不良について書いていたが、同時に199ドルという低価格についても触れていた。低価格実現のために、妥協が必要であったのだろうという意見も多く見られた。しかしそれと同時に、Amazonの「まずコンテンツありき」のスキームについては好意的な意見もあった。Fireの強敵はNookタブレットだという位置づけだが、こうした関係の中、優劣をスペックで語られることは少なかった。スペックではなく、 AmazonおよびB&Nはそれぞれのデバイスのメディア消費能力とでもいう点に注目して利点を語っていた。こうした戦略はAndroidマーケットでは広まらなかったが、Appleはやはりこの方向にしたがっているように見える。スペックは死んだと言える状況もあるわけだ。

FireがAmazonやBest Buyなどのメジャー小売サイトでiPadをリードする状況が続くのかどうか、予測は難しいところだ。199ドルという価格の魅力は、確かにホリデーシー ズンの間は大いに通用するだろうと思われる。しかしホリデー消費が一段落した際にどうなっているのかはわからない。ただ、Fire所有者は大いに増え、デバイスの使い勝手の良さを大いにアピールするということにもなり得る。するとFireの勢いを止めるのはiPad 3のみということになるケースもあり得るが、こちらは2月ないし3月までリリースはない予定だ。と、いうわけでタブレット業界はなかなか目が離せない状況 にあるのだ。

明日はどっちだ? タブレット編

 2012年のタブレット市場はスマートフォン市場以上にハードそうだ。ビジネスモデルの違う企業の参入が主な理由だ。これらの企業は、ゲーム機や家庭用プリンタのようなビジネスモデルで端末の売上には多くを期待していない。本や雑誌をダウンロードするための端末に特化しているので、汎用端末のような高性能は要らないし、緊急性の高いデータ通信も必要とはしないので、3G回線も要らない。

速報:アマゾンのタブレットは Kindle Fire、199ドル — Engadget Japanese
B&N Nook Tablet 発表、コミックや絵本の読み聞かせ録音にも対応。Nook は99ドルに — Engadget Japanese.

 これらに対して、ハードメーカーは iPad ショックから立ち直り攻勢に転じるかどうか。やっと iPad に追いついた端末を作ったと思ったら iPad 2 に打ち砕かれ(XOOMがそうだ)、7インチに逃げ込もうとしたら amazon が低価格で入ってくるという逆境に立ち向かわなければなくなった。

 真っ先に対抗の狼煙を挙げたのはレノボ。A-1で一気に市場価格を引き下げて年末商戦に向かう姿勢だ。

レノボ A-1
特長
7.0型ワイドHD 液晶(1024×600ドット)
オフラインでも使用可能なGPS機能
筐体サイズ(W×D×H):195x125x11.95mm
Texas Instruments ® OMAP™ 3622 モバイルプロセッサー
Android™ 2.3
7.0型ワイドHD 液晶 マルチタッチパネル
400g
約7.2時間
最大16GB
512MB メモリー

 サムスン、ACER は7インチ10インチに加えてTegra 3 搭載のスピードバンプやキーボード一体型などの色物も揃えて迎え撃つが、スマートフォンほどの躍進を見せられるようには感じない。

 さらに、日本からの挑戦者。残念ながらこれは売れない。テレビを観ながら使うという用途が多いWi-Fiタブレットでテレビ番組が観れても意味がない。価格も市場価格を完全に無視した水準だ。Motorola が XOOM でやった失敗と同じ失敗をなぜここで繰り返すのか。全く理解に苦しむ。

REGZA タブレット AT700 は、先月のIDFで Toshiba AT200として発表されていた製品の国内版。主な仕様は10.1型1280 x 800 液晶ディスプレイ、TI OMAP 4430 (1.2GHz デュアルコア, POWERVR SGX540)、1GB RAM、32GB ストレージ (内蔵 eMMC)、Android 3.2など。分厚い前モデルはフルサイズのコネクタ類が売りでしたが、AT700はmicroUSB や microSDなど小型を採用しています。無線は802.11b/g/nとBluetooth、バッテリー駆動時間は約7時間。

追記:量販店などの予価では6万9800円くらい。また「11月上旬」とやや早めの出荷時期になっています。
引用元: 東芝 REGZAタブレット AT700 発表、10型で世界最薄・最軽量 — Engadget Japanese.

 他にも日本メーカーのタブレットは出るようだが、どれもこれも発売前から終わっている機種ばかりのように感じる。7インチのWi-Fiモデルは2万円。10インチのWi-Fi デュアルコアは3万円。クアッドコアは4万円だ。例外は iPad だけだ。

付録:2011年春のプレーヤー達:iPad 2, Motorola Xoom, HP TouchPad, BlackBerry Playbook 比較チャート

7インチはホントに来るか?歴史は繰り返すのか?

 7インチが扱いやすいサイズだということは否定しない。kindle や レノボの廉価7インチタブレットは大きく売上を伸ばすだろう。しかし、携帯電話サイズの端末を駆逐することは絶対にない。今後100年間、技術革新がないと思っているのかこの人?こんな人が編集長務まっていたパソコン雑誌て・・・

 2011年後半、9インチで iPad に叩き潰された android メーカーが行き先を求めてたどり着いたのが7インチだろう。読書用端末としての観点からは扱いやすく価格を下げられるということで、amazon がこのサイズにしたこともあって、廉価版タブレットとして台数だけは大きく伸びるだろう。そして、数では iPad を凌ぐ日が来るだろう。しかし、その時の利益はほとんどが apple でコンテンツプロバイダは別のところで金を稼ぎ、android 端末製造メーカーの多くは薄利に苦しみ撤退するもの多数・・・あれ?今の携帯端末市場といっしょやんwww

 それ以前に、タブレットに市場があるかどうか疑問がある。本や雑誌を買いたくても売ってないんだからどうしようもない。iBooks も NewsStand も宝の持ち腐れ。amazon はそんな日本の状況を分かっているから、kindle fire を日本では売らない。こんな状態で「7インチは軽くて持ちやすい」と言われてもねぇ・・・これは元編集長の責任ではないが。

 たまたまXOOMで読めるニュースを探していて見つかったものの一つがこれだったから書いたけど、タブレットのことは考えていないレイアウトで記事の内容もこれなんで、削除した。今後、ここの記事に突っ込むことはしないのでご安心ください。

http://weekly.ascii.jp/e/65167/
24時間寝ているとき以外は7インチタブレットと共にいる、元月刊アスキー編集長 遠藤諭に、7インチタブレットの魅力とこれからについて話を聞いてきました。

アップルが7インチを出さないのは便利すぎるサイズだから

 7インチってのは、要はシステム手帳の大きさなんですよ。自分がやりたいことを補完してくれる情報端末としてカンペキなサイズなんです。
 アップルが7インチを出さない理由って、わかります?
アップルにとってのシステム手帳サイズ(=7インチ)というのは、なんだかビジネスくさいんだと思います。アップルは、自社の立ち位置をアカデミズムとテクノロジーの交差点としているから、ビジネス臭が強いとちょっと外れてしまうんですよね。
もっというと、7インチというのは、仕事だけでなく、手帳状で扱うような世の中の雑務を吸収してしまうような、アップル的には“超カッコワルイ”端末と見えているんでしょうね。
 A4サイズのタブレット、つまりiPadなら、アカデミズムもエンターテイメントも全部カバーしてしまえる。さらにOSとしてのアンドロイドはPDAの延長ですけど、iOSはマルチメディアプレーヤーの延長だから設計思想がまるで違うとも言えますね。

7インチというサイズはこの先100年持続する普遍性がある

 ゲーム機なんかがそうですけど、これからのユーザーインターフェースは、片手から両手での操作が主流となるとみています。両手をフルに使って、効率がいいサイズが7インチなんですよ。そのくらい7インチは黄金サイズというわけ。
将来、ヘタするとスマホではなく7インチが主流になっているかもという可能性もあります。さらに軽量化したら、もうこの先100年は定番端末になるくらい普遍性があるサイズのハズなんです。

 なんと、7インチ時代は100年間続くかもしれないそうですよ。これまで7インチタブレットを意識していなかったという人も、ぜひ大いに気にしていただきたい!

7インチ好きな人! もう隠れてないで、出ていこうよ!

 最新7インチタブレット事情については、11月22日号で徹底紹介しています。ぜひご覧ください!

Hybrid は自動車の専売じゃない/Asus

ASUS hybrid tabletAsus Padfone は2012年Q1発売、Android 4.0 採用の携帯 / タブレット ハイブリッド

 以前、コンセプトモデルだけが発表されていた製品が実際に販売されるのかもしれない。この手のギミックを使ったポータブル機はAcerやASUSのお得意分野で、彼らなりの挑戦ととらえられる。iデバイスのデザインが流行ったら右に倣えで全部そうしてしまう日本のメーカーにも見習ってほしい。

 その時にもどこかで書いたが、このコンセプトは面白い。電話とタブレットで同時にネット接続する必要はない。今のOSなら通話アプリで電話しながら他のアプリを使うことは余裕だ。何より、回線契約が一本でいいというのはユーザにとっては大きい。ICSというOSもこの製品のコンセプトにぴったりだ。HoneycombのUIを多く取り入れたこのOSならスマートフォンとタブレットで同じように使うことが可能だろう。

 ただ、ハードルは多い。スマートフォンを買い替える時に形状が変わったらドックにはまらなくなる。そのたびにタブレットまで買い換えるのはもったいない。スペース的な制約からタブレットが専用マシンに比べて大きく重くなることが予想される。

 また、アプリの互換性にも課題は残るはずだ。現在Honeycomb対応をうたっていても横持ち用のUIを用意していないアプリが多いし、タブレットの広い画面を活かしたアプリはほとんどないといってもいいくらいだ。タブレットにはタブレットのUIが必要だ。逆にスマートフォンにはスマートフォンのそれがある。専用のアプリを開発するか両方で使えるものとするかはデベロッパの意向だが、別バージョンとしたものの方が圧倒的に使い易い。このような状況で、このハイブリッドマシンにどのようなアプリを入れるのか。スマートフォン専用アプリやタブレット専用のアプリを入れた場合に逆のハードで実行したらどうなるのか。

 最後に、最も大きな壁というのか疑問は「そこに市場はあるのか?」というものだ。タブレットにキーボードをドックさせるというアイデアは市場に却下されたようだ。キーボードで文字列を多量に入力する用途ならノートPCを買ったほうがいいということだろう。タブレットのPCに対するアドバンテージは取り出してすぐに使える運用時の軽さだ。ここにワンクッション必要となるドックがどこまで受け入れられるのか、見守りたい。

Androidタブレットって使ってる人いるの?

Androidタブレットって使ってる人いるの? via @gizmodojapan #gizjp

 はい!ここにいます。

 Androidのタブレットが不振なのは明白だ。それまでに作ってきていたタブレットをiPadに全否定されて、iPadを真似して作り直さなければならなかったのだから。幸いだったのは、google という、AppleやMSに対抗できる開発力と知名度のあるタブレット用OSを用意してくれたことだ。それが無かったら、もっと悲惨なことになっていただろう。

 Androidのタブレットは誰が見ても明らかに競争力が無かった。先行するiPadより高価で重い(軽さは性能の一部だ)ものしか出せなかったのだから。その典型が XOOM だが。後、新しい種類の製品がヒットした時に、一年未満という短期間でそれを陳腐化するような新製品を出すという奇策によって追随勢力を周回遅れにしてしまった。(イマココ)

 つぎは、iPad2を標的として開発された世代のマシンとの戦いとなる。ハード的には7インチと10インチ、AndroidとiPad、3G回線と回線なしが入り乱れる戦場だ。ハードの標準がどの様に収束するかのか。そして、honeycomb を出したもののまだ iOS にリードを許している google が ICS で何処まで iOS に迫れるかが見ものだ。

 そんな混沌とした戦場に、Amazonという巨人が参戦する。AmazonはAndroidを使っているがAndroid陣営では無いだろう。手頃なものがあったから使っただけなんだろう。彼らの開発パワーをつぎ込めばオリジナルのマシンも可能だったはず。すでにKindleというオリジナルハードを作っているのだから。彼等が今、次のバージョンの Kindle fire のための OS を開発していないと言い切れる人はいないんじゃないだろうか。

 2年後どんな市場になっているのか、ノートパソコンの価格低下によってタブレット市場自体が消えるかもしれない。ヲタにとっては全く目が離せないのがタブレットだ。

 19日のAndroidの新バージョン(Ice Cream Sandwitch)の発表、Kindle投入が予定される動きだ。しかし、ICSは一般への訴求は全くないようだ。話題になること自体ほとんどない。しかし、ICSは日本のケータイユーザーにとっても大きな影響がある。来年以降に発売される android 端末のメインOSになるからだ。どこのキャリアのどのメーカー端末が対応してくるのか。docomo はサムソンの ICS リファレンスモデルと言える端末をメインに据えるようだが、他のキャリアがいつ追随するのか?

 また、ユーザレベルでは、今年買った端末のうちに ICS にアップデート出来ない機種が出るのではないだろうか。ガラパゴス機能を盛り込んでいる端末ほどアップデートが遅れるだろう。中にはアップデート出来ない端末も出るかもしれない。これまでと同様に。

 とにかく、今日の発表を読んでまた妄想したい。