windows XP インストールは理不尽さとの戦い

 朝起きたら、地球外生命体が勝手に直してくれているかと思っていたが、洗濯機やふろがまの時と同じく、来てくれてはいなかった。ニューヨークじゃないから仕方が無い。ということで、気を取り直して windowsXP の再インストールをしてみた。が、SP3 のインストールは途中で止まった。windowsXP のインストールとSP2適用、アップデートだけで1時間以上かかるので、もう限界。

 どうせ iMac のWindows環境は息子のゲームと自分の SUUNTO と GARMIN のログ管理用プログラム。その他、win でしか使えないようなフリーソフト(JOE とか)を動かすためにしか使わないので、SP3 を入れずに済ますことに決定。セキュリティ対策はそれ用のフリーソフトでカバーすることにした。

 で、最後の再インストールをして、環境を構築した。これに時間がかかる。セキュリティ系のアップデートが山のように入り、途中で再起動がかかったりするので席を離れられない。しかも、リストを見ていたら IE 6 のアップデートとかまで含まれている。「今時そんなもん要らんちゅうねん」と思っていたらIE8のインストーラーが起動した。「だったら、最初からIE6のアップデータなんか入れるなよ」と思いながら IE8 が入るようにボタンを連打した。しかし、最終的にアップデート(76本)が終わって再起動したらIEは6のままだった・・・その後も、何度かアップデータを入れろと催促されてほとんどそのたびごとに最起動しなければならなかった。アップデートは一回にまとめられないものなんかな?

 次に、ウィルスアーマーの導入だ。これは最初からMicrosoft Security Essentials で行くつもりだった。無料だし、マイクロソフトならアップデートもwindows updateでやってくれるのではと考えたからだ。しかし、SP3 のインストールができていないせいか、他にも必要なアップデートが入っていないのか、インストーラが動かなかった。そこには、必要となるソフトが示されていてリンクもあった。「これを入れたらええんやな。親切やん。」と思ってのもつかの間、そのサイトのファイルをダウンロードして起動しようとしたら「言語環境が違うので自分の環境にあったものを使ってね」と出た。日本語のサイトから飛ばされてきたのに?「どないせいっちゅうねん」と切れて、フリーのソフトに切り替えた。こちらは、途中で何回も有料のアプリや期間限定の試用版を入れるよう仕掛けられたトラップに引っかかりそうにながら(一回は間違えてノートン試用場を入れてしまった)無事インストールできた。

 ここまでできて、次は Mac パーテーションのリストアに戻った。DVDから Lion をクリーンインストールして、外付けHDDから環境を引き継ぐ設定をして自転車に乗りに出かけた。気が急くのでいつもより短めの時間で切り上げて帰ったらちょうど残時間が30分くらいだった。再起動したら新規インストールしたとは思えないような見慣れた画面(昨日も見たけど)。

 次に、Bluetooth keyboard と magic mouse をWindows環境でも使えるように試行錯誤を繰り返した。あまりこの件で苦労している人はいないのか、参考になる情報は少なかった。Bluetooth keyboard と magic mouse をwindows 環境で使うためにはドライバがいるらしいことは分かった。しかし、Apple のダウンロードサイトでは見つからなかった。海外のダウンロードサイトで見つかったが途中で止まってしまう。アップルのサイトはリンク切れや検索しても見つからなかったりして使えなかった。

 Bootcamp の最新バージョンが気になって調べたら3.0だった。Bootcamp のバージョンを調べたら3.1が最新版らしかった。Lion のインストーラーには3.1 が入っていたのかもしれないが、Lion の Bootcamp には windows 7 ディスクを入れろと言われたので使わかなったのだった。windows7を要求してくる3.1が XP で動くのかどうか不安だったが、失敗しても時間さえかければ失うものはないまっさらなシステムなので、ダメ元で適用してみた。

 Bootcamp は Mac のソフトウェア・アップデートでやるのかと思っていたが違った。Windows の Apple software update (やったかな)でやるのだった。ここは盲点だった。だから、サポートのダウンロードページに単体のアップデータが無かったのだ。それはいいが、ページを消すんじゃなくて、「Bluetooth のドライバは 3.1に入れといたから Apple Software update を使って入れてね」と書いといてくれれば1時間半を浪費せずに済んだのに・・・

 アップデータが動いている最中に windows がBluetooth デバイスドライバを認識してアラートを出した。そして、再起動後、コントロールパネルのBluetoothを開いて、何度も「追加」したり削除したりを繰り返した後で安定してつながるようになった。このへんの不安定さの理由は全くわからない。(しかし、Apple のドライバでつながっても、magic mouse のジェスチャーは使えないし、スクロールの向きも通常のマウスと一緒だ。同じマウスなのに動作が逆なので使いにくい)。

 今日のところはここまで。Suunto と GARMIN はサポートソフトを探すことからはじめなきゃならない。その後、カシミール3Dの環境設定だ。こちらはゆっくりでいいや・・・疲れた。しかし、原因が全くわからないアップデータの失敗やSP3の壊れたファイルなど、Microsoft のXPに対するやる気のなさが現れているような気がする。今時XPをクリーンインストールして SP3 を適用しようなんて奴は多くないだろう。今でもXP SP2を使っているような人はSP3なんて知りもしないだろうし、SP3が必要だと感じているような人は XP を使っていないだろう。

iMandalArt の OPML 読み込み

 PCに書きだしてJOEで編集して、そのまま最終原稿に持っていく場合には、JOEからエクスポートでテキストにし、ワープロに読みこめばいい。

 重複を削除したりツリー構造を整えたりした結果を再度 iMandalArt に返して弱いところを深堀りしたいときには、Dropbox 上のファイルを iPhone で読みこめばいい。このエントリではその手順を紹介する。

1:PCで膨らませたマンダラ
Dropbox 内のファイルをそのまま編集している場合には保存するだけ。
他のフォルダに動かした場合場合には Dropbox フォルダに移動する。PCで新規作成した場合には保存の際に、文字コードをUTF-8、ファイルフォーマットを OPML にして XXX.OPML というファイル名で保存する。


2:iMandalArt で読み込みたいセルを長押しする。
 書き出しと同じで、第3階層のセルのみ。後でカット・ペーストで移動できるので適当な場所でOK。


3:「読み込む…」ボタンをタップ


3:「ファイル一覧を取得…」 をタップ


4:Dropbox フォルダの一覧が表示されるので、読み込みたい OPML ファイルをタップ。


5:読み込まれた


6:1のPC上で編集した中身が反映されていることを確認。後は、iMandalArt でゴリゴリと書きこむだけ。

iMandalArt の OPML 書き出し

 単体でも使える iMandalArt だが、他のアプリケーションや端末と連携することでそのポテンシャルは大きく増幅される。iMandalArt には、使い込んで階層が深くなると見通しが悪くなるという弱点がある。ツリー構造が徹底しているので、隣のツリーと同じことを書いてしまうことがある。なので、大きなツリーになればなるほど、定期的に全体を俯瞰してメンテナンスすることが重要になる。また、全体を通して見渡すことで新しい見方ができる場合もある。

 そこで、一覧性を保管するツールとして使えるのがアウトラインプロセッサとマインドマップだ。iMandalArt は OPML(Outline Processor Markup Language)ファイルの読み書きができる。しかも、Dropbox 経由でファイルの書き出し・読み込みができるので、PCで操作できるのだ。このエントリでは、Dropbox 経由で PC で操作する方法を解説する。Dropbox のアカウントは取得済でアプリの設定も終わっていることが前提なので、Dropbox を使ったことがないという方は Dropbox のアカウントを取得してからこのページに戻ってほしい。

iMandalArt export011:書き出したいセルを長押しする。
共有というメニューアイテムが出るのはトップ画面から2階層下ったところでセルの右下がドッグイヤーのようになっているセルのみなので注意。出ない場合には、書き出したいマンダラのトップセルをコピーしてこの階層に貼る必要がある。
 これについては、要望事項として開発元は認識しているはず。

iMandalArt export 022:「書き出す」をタップ

iMandalArt export 033:「Dropboxに書き出し」をタップ

  • OPMLファイルをメール:その名の通り添付ファイルにしてメール送信
  • 他のiMandalArtにメール:使ったことがない
  • iTunesに送信:使ったことがない
  • Dropboxに書き出し
  • 他のアプリで開く…:デバイス上で opml を扱えるアプリが表示されるが、表示されるからといってすべてのアプリが対応しているわけではない。



iMandalArt export 044:完了ダイアログが出ればOK。これで iPhone の操作は完了。


5:Dropbox フォルダを開くとそこには iMandalArt から書き出したファイルがある。ない場合には Dropbox の設定を間違えている可能性が高いのでそっち方面から探してほしい。


6:Java Outline Editor を起動しファイルメニューから開く>LocalFileSystem を選ぶ。


7:ファイルダイアログで保存したopmlファイルを選択する。この時、FileEncording は UTF-8、FileFormat は OPML を選択すること。確認したら Open ボタンを押す。


8:iMandalArt がアウトラインに読み込まれた。
 ここからはJOEで普通にPC上でファイルを操作することになる。


9:簡単に膨らませてみた。


 手数は多いように感じるかもしれないが、定型的な操作なので慣れてしまえば書き出しからここまで数分でできる。例が簡単すぎるのでメリットが分かりにくいかもしれないが(PCで直接やった方が楽そうに見える)、奥深いマンダラではこの効果は計り知れない。
 このままPC上のデータを iMandalArt に読み込むところまで書こうかと思ったがエントリが長くなりすぎるので分割します。「iMandalArt の OPML 読み込み」をどうぞ。

だったら iOS だって・・・新MacBook Airでタッチ画面が断念された理由

 ここまで分かっているなら、なぜキーボードを繋いだときにスクリーンをタッチしなければならない UI のままにしているのか。ホーム画面の操作をキーボードで出来るようにしなければ、アプリを切り替えるたびにキーボードから手を離して画面にタッチしなければならない。

 キーボードによってはホームボタンがあるものもあるが、ホーム画面に戻れても、他のアプリを起動したりページを送ったりするたびにスクリーンにタッチしなければならないのでは効果は限られる。iPad をスタンドに立ててキーボードで入力することはノートパソコンを使うときと同じ状態だ。そして、この使い方はappleも推奨するものだ。にもかかわらず、自らが否定した使い方を強いているのか。

 ホーム画面で矢印キーでアイコンを選んでenterで起動。モディファイキー+矢印でホーム画面移動。起動履歴を表示状態で左右の矢印でアプリ選択。入力画面では tabキーでターゲットオブジェクト移動。これだけできればかなりスクリーンタッチの回数は減らせるはずだ。

新MacBook Airでタッチ画面が断念された理由 « WIRED.jp Archives.

米Apple社の新しい『MacBook Air』は、インスタント・オンなどiPadの機能をたくさん移入しているが、タッチスクリーンは例外だ(トラックパッド上での機能にしている)。同社はノートパソコン上でタッチスクリーンを利用する件について大量のテストを行なったが、断念したと述べている。しかしこれは、30年も前から指摘されている「ゴリラ腕」と同じ問題だ。

Jobs CEOはメディア各社を招いた発表イベントで、何度もテストを行なったが、垂直するスクリーンに対してタッチ利用を長い間続けると腕が疲れてくることがわかったと説明した。

「ゴリラ腕」とは、タッチ・インターフェースの長時間利用で生じる症状を説明するために、エンジニアによって約30年前に生み出された用語だ。手根管症候群のタッチスクリーン版と言える。『ハッカーズ大辞典』[邦訳アスキー刊]によると、「腕がヒリヒリして痙攣し、まるで大きくなってきているように感じ始める――タッチスクリーンの利用を続けると、操作者は次第にゴリラのような姿勢になり、ゴリラのような感覚に見舞われる」のだという。

同辞書によれば、この現象は非常に有名になったので、タッチスクリーン以外にも使われる言葉になったという。「ゴリラ腕を思い出せ」は、「現実に利用された時はどうなのか」という意味だ。UI研究やエルゴノミクスの文献では、「ゴリラ腕効果」や「ゴリラ腕症候群」という言葉が頻繁に出てくる。

さらに、画面が垂直であろうとなかろうと、問題になってくる点がある。『MacBook Air』のように軽いノートパソコンは特にそうなのだが、画面をずっと触ったり押したりするとひっくり返りそうになるという問題だ。少なくともぐらつきはある。カメラやカメラ付き携帯電話にあるタッチスクリーンのボタンを筆者が好まないのは、このことが理由の1つだ。しっかり握れていないと、わずかな揺れで不運にも写真が駄目になることがある。

タッチスクリーンを長時間利用できるのは、タブレット、スマートフォン、および一部の電子リーダーだ。これは、スクリーンを両手でしっかり握ることが可能なことと、水平、垂直、斜めと必要に応じて傾きを変えられることが理由だ。

また、タブレットやスマートフォンでは、入力する面とタッチする面が、ほとんどの場合は同じ平面上にある。水平面での入力と垂直面でのマルチタッチを行き来するのは、すべてを垂直なスクリーンで行なうのと同じくらいやりづらいのではないだろうか。[ほかに、小さなタッチスクリーンであれば、手首と指しか使わないが、大きな画面の場合は肩やひじ、腕全体を使うという問題も指摘されている]

ここダメ #01 iPhone のアラーム

 記念すべき1エントリ目は、みんな大好き iPhone だ。

 Apple の製品は全て紅毛碧眼のグローバル端末だ。日本語がちょっと苦手で、日本の習慣に馴染もうとしない頑固な面も持つマイペース野郎でもある。これは、漢字Talk6.0.3 から付き合ってきたマカーだからよく知っている。Mac や i デバイスはよく知っているつもりだし、iPhone で初めて Apple 製品を触ったようなニワカよりは付き合い方を知っているつもりだ。

 しかし、ここは直せよと思うことがある。一部、スマートフォンやキャリアの環境に依存することを iPhone の責にきするのはこのエントリの趣旨ではないので(それは別にやる)限定する。

 第一回はアラームだ。ガラケーから乗り換えた人が驚くことの一つだろう。「目覚ましに使えない」

 日本製(日本メーカーの製品という意味で、実際の組立が何処かは別)端末を使っていた頃は、寝る前に携帯の電源を切り枕元に置いて寝た。電池の消耗を防ぐのと夜中に配信されるメールマガジンの着信に起こされない為だった。朝、指定時刻に電源が入り指定時刻に好きな曲から作った着信音が鳴り、スヌーズを押すと設定した時間の後に再度アラームが鳴った。

 ところが、iPhone は指定時刻に起動する事はできない。スヌーズの間隔や回数を設定する事もできない。サードパーティのアラームアプリは電源投入以外の事はできるものが多い。しかし、Apple の制限のために使えないものになっている。標準の時計以外は、スリープ中にアラームを鳴らすことができないのだ。できるのは通知だけ(右の写真:iHandy software Alam Clock Pro)。そんなもんで目が覚めるくらいならアラームなんか要らんわ。

 アラームで目を覚ます方法はある。ただし、アラームアプリで目を覚ますためにはアプリを起動した状態にしたまま寝なければならない。固定電気式アラーム時計と考えれば同じともいえる。しかし、そのためだけに無駄に電池を消耗するのも充電するのもいやだ。iPhoneの場合には電池交換のコストが高い。電池そのものも高いし、それ以上に交換をしてもらうために必要となるコストが大きいのだ。

 アラームを目覚ましに使うことについては日本と海外とで認識が違うのかもしれない。iPhone 3GS の前に使っていた NOKIA の N73 も標準のアラームは似たようなものだったが、日本ではSoftBankに機能を制限されてスマートフォンとしてのポテンシャルは発揮できないままだったが、アプリを入れることで「少しマシに使える目覚まし」になった(その後、アプリがバージョンアップされてまともに動かなくなってしまったが・・・)。

iTunes は iPhone の Time Machine

 娘のiPhone 4S が一週間くらい前から不調になって音が出なくなった。

 昨日、Apple Store 心斎橋で修理。というか、交換してきていた。電話なのに音が出ないのだから当然だろう。購入後1ヶ月で交換というのは、初期ロットを買ったマカーとして正しい道のりかww

 帰って、iTunes につないで復元したら元通り。iMacと一緒だ。バックアップした時の状態に戻る。壁紙もアプリの設定も全てが元通りだ。一部のオンラインサービスでパスワードを入れなおさなければならない所があったらしいが、大きな負担ではない。iTunes によるバックアップのおかげだ。

 XOOM や ideos U815 を使っていて不安なのはこれだ。一回もPCに繋いでいないし、つないでも iTunes のようなアプリケーションが存在しない。Android store で買ったアプリはサーバで管理してるようなので、再ダウンロードできるのかもしれない(無料アプリなら再ダウンロードすればいいだけだし)。しかし、ローカルで作ったデータはどうなるんだろう。写真やオフラインで保存したファイルがどうなるのか全くわからない。

 gmail や dropbox などクラウドにデータを保存しているものならいいが、そうでなければ消えてオシマイじゃないかな。さらに、PCでもそうだが、端末に残されたアカウント情報やアプリの設定や履歴(ゲームのスコアとか)が消えたときに復旧するには相当の時間がかかるだろう。

iPhone キーボード

 純正のメモがキーボード対応不完全だったことに気づいた。サードパーティ製のアプリだと今でもよく見る現象が起きる。WordPress や SimpleText、iMandalart といったメインアプリで発生しないので気付かなかった。

 しかし、Bluetooth HID プロファイルがサポートされた iOS4 のリリースから1年半も経ってるのに純正がこの状態とは情けない。

iPhone 4S + MP-0118 (bluetooth keyboard)

iOS 5 になってさらに快適に

 先日 XOOM とつないでみたキーボード(iPhone/MP-0118(bluetooth keyboard))を iPhone 4S につないでみた。本来このキーボードは iOS 4 がリリースされたとき、bluetooth キーボードがサポートされることを知り買ったものだから、iPhoneと使うのが標準のようなものだ。

 iPhone 3GS で実績があるので、iPhone 4S といってもトラブルはない。IM の辞書が賢くなったので快適さに磨きがかかった。MP-0118 固有の問題で H キーを速くタイピングすると、取りこぼしたりダブったりするので、HHK のように打つこと自体を楽しむような打ち方はできないが、XOOM と使う時よりははるかに快適かつ高速だ。

 iOS の場合にはモードの切替は Mac OS と同じで cmd + space。小さなキーなので押しにくいが、XOOM と使うときのキーコンビネーションよりはずっとやりやすい。失敗してもアプリが終わったりもしないし。

 キーボードが持ち運び重視な折りたたみなので本来のキーボード入力のパワーは出ていないが、入力重視のキーボードならパソコンでの入力と遜色の無い入力速度が出せると思う。タイピングの快適さと携帯性は両立しないので、自分の用途や頻度で決めるしかないだろう。

 XOOM の時にも書いたが、iOS でもキーボードからスリープが解除できる。XOOM の時程効果は大きくないが、物理ボタンを押すよりははるかに作業感がすくなくていい。キーボードで使っているときにはスタンドに立てかけたりしていることが多い。この状態でメニューボタンを押すにはiPhone をつかむようにして支えてボタンを押さなければならない。前からボタンを押しただけではスタンドごと動いてしまうからだ。その点、キータッチだけでスリープが解除されるのは快適だ。

 iPhone でキーボードを使うと快適な点のうち大きなものはすべて XOOM の不満の逆だ。変換候補が入力ポインタの近くに出ること。変換候補をスペースバー連打で選べること。変換候補を選んだ状態で次の入力を始めれば自動的に確定されることだ。

 iPhoneでは元々画面が小さく、変換候補と入力ポインタの距離が遠すぎることはないので、画面の下の方に候補が並んでもそれほど不便には感じないが、タブレットは違う。慣れないうちは変換候補ばかりを見ながら入力になるし、慣れてきたら入力ポインタ付近しか見なくなるだろう。どちらにしても予測変換のメリットは全くない。タブレットこそこのインライン変換が重要だと思われるが、Androidではそうなっていない。他の二点については議論の余地はないだろう。

iphone_BTKB

 インライン変換の便利さが右の写真でわかるだろう。さらに、この状態は「へ」と入力して表示された変換候補から「変換」を選んでいるところだが、操作は「h,e,スペース,スペース」の4回のキー操作だけだ。そして、このまま次のキー入力を開始すれば「変換」が本文に入る。Androidだと「h,e,n,k,a,n,n,スペース,enter」と9回キー操作しないと同じことができない。文字列が短いとこの程度のさだが学習が進み長い漢字文字列が予測候補に上がるようになれば差は広がる一方なのがわかるだろう。同時に注目してほしいのは、Android の場合には同じキーを連続で打つことがないことだ。タイプの回数差以上の違いがあるのだ。


課題は残るよいつまでも

 iOS でのキーボードの使用を絶賛するような書き方をしてきたが、完璧というわけではない。iOS ではソフトキーボードに矢印キーが無いので物理キーボードの矢印キーの有難さが Android の時より大きい。2〜3文字戻る時や画面の端にポインタを置きたいときに矢印キーがあると大変便利だ。このことは、iOS で物理キーボードを使うことによる便利さが素晴らしいというより、iOS のソフトキーボードに矢印キーがないことの不便さの裏返しでしかない。

 さらに、iOS デバイスでキーボードを使っていて残念なのは、何回でも繰り返すが、ホーム画面での操作をキーボードから出来ないことだ。Android では、ホーム画面のアイコンをキーボードの矢印で順番に選び Enter キーでアプリを起動できる。これは Windows でもできるし iOS と双子の OS である Mac OS X でもサポートされていることだ。あまり知られていないと思うが、Mac は昔からキーボードショートカットが多くて、かなりのことがマウスに手を移すことなくできた。これも Mac マシンを使い込むと快適になることの要因だったと思う。にも関わらず、iOS ではポインタ恐怖症あるいは懐かしの Apple cool のお陰で不便を強いられている。これは残念なことだと思う。

 もちろん、自分たちが思いもつかないような方法でポインタ不在の不便さそのものを無くしてしまうようなインターフェースが開発されるのなら喜ばしいが、そうはなっていない。

MapFan iPhone/iPad/iPod touch向け地図

 iPhoneに限らず、モバイル端末の地図アプリの弱点はネットワークがないと地図データを表示できないことだ。それを解決するための直接的かつ効果的な最終手段は「地図データを端末に持っておく」だ。GPSによる現在位置の測位さえできれば真っ白な画面にポインタだけが表示されるようなことはない。

 しかも、このアプリは東北地方を支援するために東北地方の地図は無料で配信されている(春には一時的に全国版も無償で配布されていた。)この姿勢を応援したい気持ちで有料化に戻ってから買うつもりでいたが 16GB のストレージには大きすぎて買えないままに現在に至っていた。64GB に買い替えたことと 900 円に値下げされていたことで迷わず購入ボタンを押せた(後者のほうがきっかけとしては大きいかもww)。2011年12月8日までなのでとりあえずダウンロードすることをお勧めする。900円のアプリというと iTunes store では高く感じるかもしれないが、本屋の地図売り場で紙の地図の価格を考えればどれだけ安いか分かるはずだ。しかも、紙の地図と違って地図データはアップデートされる。32GB モデルを買ったなら余裕なはずだ。

 たった一つだけ残念なのはアイコンかな。もうちょっとなんかできんかったんかなと思ってしまう。

タブレットの犬ども

 タブレット市場が熱い。iPadがこじ開けた市場に群がるハイエナのようだ(以前から windows タブレットを作ってきたメーカーにとっては「apple こそハイエナだろ」ということかもしれないが)。1ラウンドでは iPad を短期間で更新するという Apple の奇策に煮え湯を飲まされた Android メーカーも態勢を立て直してきた。

 次々に発売される新機種を見るのは純粋に楽しい。数か月後には順位が確定するだろう。そして、来年の今頃まで残っていられる機種がどれかも。

 自分はiPad3を使っているはずだが、au が XOOM のアップデートをしてくれて、ICS が iOS5 並になって、Android Market が iTunes 並みになって、タブレット対応アプリがまともになったら XOOM を使い続けているかもしれない。可能性はゼロに近いだろうな(´・_・`)

ハードメーカー

■中国、台湾、韓国勢(Acer, ASUS, HTC, Samsung)
ここでは代表としてASUSを挙げたが、他からも同じような製品は出る。最新のチップやギミックでハードウェアオタクの心をくすぐる。人柱上等な人たち向けの端末だ。

■Lenovo

 レノボは潤沢な資産とIBMのブランドを引き継ぐイメージ戦略でトヨタのような戦い方だ。廉価版 7 インチで kindle fire を迎え撃つだけでなく、10 インチで iPad と戦い、さらに 5 インチという新しいフォームファクターを提案してきた。スマートフォンとの住み分けが難しそうだが大丈夫か?

■その他

 日本製の端末もと思ったが、販売前から終わっているような物ばかりなのでやめた。年内に発売される日本ブランドのタブレットで来年の今頃まで残っている物はない!「誰が買うんだこんなもん」と言われながら電器屋に並んでいたガラパゴスのような状態を「残っている」と言わないのならだが。

 と思ったら一つだけ面白いものがあった。やってくれるぜ SONY。CLIE UX-50 を愛用していた身としては応援したいところだが、提灯マスゴミ以外にこんなスプリット液晶を喜ぶ奴らはいないだろwww

  • 価格.com – SONY Sony Tablet Pシリーズ 3G+Wi-Fiモデル 4GB SGPT211JP/S 価格比較:スペック的には見るべきものはない。2枚構成のモニタだけが特徴でそれが全てだ。このギミックのためだけに44,800円(ミドリ電化)出す人はほとんどいないだろう。先日会長が「apple に追いつくための準備を進めてきて、整った」とか言っていたが、これがその弾だとしたら、相変わらず見えていないとしか言いようがない。
  • 価格.com – SONY Sony Tablet Sシリーズ Wi-Fiモデル 16GB SGPT111JP/S スペック・仕様:2コア+Honeycombの標準的10インチタブレット。可もなく不可もないが、52,800ではダメ。android 陣営の中でも存在感を示すことはできないだろう。
  • コンテンツサプライヤー

     コンテンツ流通業者の対決も見逃せない。一足先に発売された台風の目。物は一世代前のハードとOSに独自アプリを載せただけのチープなものだ。武器はコンテンツサプライヤーのサービスとの親和性と価格。これが、どこまで市場に受け入れられるか。

    ■amazon

     11月発売でのスタートダッシュを決めたらしい kidle fire。マスコミのレビューでは叩かれているようだが、それは会社の経費で買った iPad 2 を常用しているようなビジネスパースン視点によるもので、年末のお買いもの予算からねん出して初めてタブレットを買おうとしている消費者の視点とはずれている。どれくらいずれいているかは年末までの売上でわかるだろう。

    ■B&N

    というのは日本では紀伊國屋のようなチェーン店か。通販ではなくリアル店舗チェーン店のようだが、それがこんなハードを出してくるところに市場の違いを思い知らされる。日本にはこんなことのできる企業はない。しようとする企業もない。amazon のやり方に反対して邪魔するだけ。