マルチタスクで悩みの種もマルチに?

 ハードウェアスペックの上昇とともにモバイルデバイスにもマルチタスクが標準になった(厳密には疑似かもしれないが)。しかし、まだ制限は多くユーザがアシストしなければならない状態だ。このエントリではiOS と android のマルチタスクの主にUI面での不満を整理したい。

iOS

 iOS は 4 になったときにマルチタスクが導入され、アプリケーションを切り替えるための UI が追加された。メニューボタンを二回押しして起動中アプリのリストを呼び出し、任意のアイコンをタップしてそのアプリに切り替えたりアプリを落としたりできるようになった。

 問題は、平行的に起動しているアプリが多くなると動作が緩慢になったり不安定になったりすることだ。フリックのレスポンスが遅くなったようなときには、平行起動しているアプリを落とさなければならなかった。

 3GS はメインメモリが 256kb しかなかったので平行起動アプリを終了させることは必須だったが、4S にしてからは頻度は大きく減った。しかし、毎日再起動する PC と異なり、スリープしかさせないスマートフォンでは平行起動のアプリが自然に落ちることは期待できないので、この操作は必須になる。こういう必須な行為について、マニュアルにはない。知っている人に口伝で教えてもらうか情報サイトで知らない限り分からないということは問題だろう。

Android

 先日見つけて感激したfroyo(2.2)の「新着」。honycomb(3.0-)では専用のボタンが置かれて何時でもワンタッチで呼び出せるようになっていて、サムネールが表示される。

iOS のメニューボタン二回押しで呼び出される起動中アプリのリストかと思ったが違った。電源投入後に起動したアプリの履歴でしかなかった。起動中のアプリを確かめるにはそれ用のアプリが必要だった。それでも、画面の切り替えに時間がかかる ideos8150 ではかなり便利に使っている。パソコンでもそうだが、同時に使うアプリは数本で、それらを行ったり来たりして作業をするからだ。

 ところが、honycomb のリストは不便。表示される数が少ないし選ぶ際に大きく手を動かさなければならないのも。しかも、どんどん溜まっていくので、選ぶのが大変になる(froyoは最大8個)。

 ICSではサムネールを取り除くことができるらしいが、なんでそんなメンテ作業をユーザーがやらなければならないのか分からない。落としたら勝手に消えてくれと思う。履歴として残すのならボタン名を変えるのと一覧性を上げることが必要だと思う。タブレットならサムネールでも16画面表示出来る。youtubeと同じ画面構成にすれば、システム全体の整合性も上がるだろうし。

共通

 システムで明示的に起動中のアプリを終了させられる iOS はまだしも、サードパーティのアプリをインストールしない限り平行起動しているアプリを終了させるためには電源を落とすしかないAndroidの仕様には問題が大きい。

 こういう操作をユーザに意識させないよう隠ぺいするのは構わないが、だとしたらそんなことを知っていなくても使いこなせるようにしないと困る。デバイスやUIがどんなに使い易くても抽象度の高い作業を手探りで見つけることはできないからだ。こういうことを知っていることはデバイスを使いこなすことと無関係だ。本来知らなくてもいい知識だ。こんなことを学習したり試行錯誤したりするために新しいデバイスを買うのではない。そのデバイスを使って何かをするのが目的だ。

 デバイスを研究したりいろんなアプリを試すことを目的にするのはヲタであって、デバイスを使いこなして生活を豊かにしているわけではない。(自戒を込めてだが・・・)

数だけじゃない。iTunes store vs Android market

 エロを否定はしない。むしろ好きだ。いや、大好きと言ってもいい。しかし、のべつ幕無しにエロいコンテンツに囲まれていたい訳ではない。文庫本を探している時にエロ雑誌の山から掘り起こさなければならないのは嫌だ。

 Android market の無料アプリ上位100のうち5件がエロ系だった。同じデベロッパーのシリーズが上位に入っていることも android market の特徴かもしれない。さらに、流行りなのか知らないがアニメ(特に多いのがワンピース)を題材にしたクイズ。

 こういう粗製乱造アプリが google docs や twitter クライアントより上位にいる。しかも、バージョンもバラバラで Honeycomb で動くかどうかすら明記されずに並んでいる。ちなみに、けいおんのカウントダウンアプリはダウンロードできるが XOOM では使えなかった(アプリが起動しない)。提灯マスゴミが「androidもアプリ数でiOSに追いついてきつつある」と持ち上げるが、中身はこんなものだ。

 個人が端末に入れるアプリの数は150本くらいだろう。それ以上あっても使わないアプリが増えるだけだ。だから、本数から言ったら android だって十分といえなくはない。ところが、全然そういう気がしない。多くがエロとか焼き直しやプログラマが練習に作っただけのアプリが多すぎるから。紹介サイトなどで取り上げられたようなものはリンクや検索で見つけることができるが、無料アプリの一覧等から興味深いアプリを探すことは android では難しい。さらに、タブレットとなると不可能に近い。

 もっと悪いのは、これらのうちに悪意のあるアプリが混じっている可能性の高さだ。apple だって100%マルウェアをブロックできているとは限らない(ハッカーの例もある)。しかし、android market の「自由さ」とは比較にならないだろう。

 追記(2011/11/19):android market で出会い系アプリが多いことも気になった。iTunes store では絶対に見ないようなタイトルがかなりの頻度である。そういう需要はあるのかもしれないし、本当に出会いが存在するのかもしれない。それはそれで否定しないが、年齢制限のあるページにまとめて入れておくようにして欲しい。android の技術力を持ってすれば特定の文言の入ったコンテンツを振り分ける程度のことはできるだろう。gmail であれほど見事にスパムを仕分けてくれるんだから。

 

iPhone 4Sのバッテリー問題について惜しい記事 gizmode

 アップデートしてしまうと検証は難しいが、アップデート後にバラツキがあるということなら話は別だ。gizmode の記事は個人では難しいテストをしていて興味深い。これによるとハードには問題がないということが分かる。

 残念なのは、あと一押しが足りないこと。同じハードとOSで電池の消耗度合いが異なることが突き止められたのなら、問題となる環境の特定も可能だったはずだ。電池の持ちの悪い端末の環境と同じものを二つのアカウントに再現し、アプリを半分ずつ消して電池の減りを見るを繰り返せば特定できたはずだ。そうすれば、特定のアプリが悪いのか特定のアプリとOSとの相互作用が問題なのかはわからないが、「このアプリを外せばいい」ということが分かるし、そのアプリの作者はアプリをアップデートすることも可能だろう。

 apple にとっても、原因となるパターンが解析されれば OS を修正するのも楽になるはずだ。

iPhone 4Sのバッテリー問題はハードの問題ではなさそう : ギズモード・ジャパン
iOS 5.0.1にアップデートしてもiPhone 4Sのバッテリーの問題が改善されない人がいるのは何故なのか? ソフトウェアのバグ…という線は考えられそうですが、ハードウェアの問題…という可能性は薄そうです。

ZDNetがアプリ開発者の男性に頼んで2台のiPhone 4Sでテストしてもらいました。ひとつはアイドル状態でバッテリーがすぐ減る問題のあるiPhone 4S、もうひとつはバッテリーに問題のないiPhone 4Sです。どちらも同時に買って、どちらもiOS 5.0.1を搭載し、どちらもAT&Tの回線で動いています。どちらも同じバッテリー寿命であるはずなのに、どうして片方はもう片方より早くバッテリーが減るんでしょう?

ハードウェアの問題かどうか調べるため、テストではまず両方ともバックアップをとって、工場出荷状態に戻しました(ファクトリーリセット)。その上で、各端末のバックアップを交換して復元してみたのです。つまり最初バッテリーに問題のあった端末にはバッテリーに問題のなかった端末から取ったソフトウェアを入れて復元し、バッテリーに問題のなかった端末にはバッテリーに問題のあった端末から取ったソフトウェアを入れて復元してみました。

バッテリーの問題がハードウェアからくる問題なら、バッテリーに問題のあった端末はソフトウェアを入れ替えてもバッテリーに問題が残る…はずですよね?

ところがテストではソフトウェアを入れ替えたら…直っちゃったんです。

ソフトウェアを入れ替える前まで激減りしていた方のバッテリーはいきなり持ちが良くなり、逆に、持ちが良かった方のバッテリーは激減りになってしまったのですね。

というわけでこのサンプリングテスト1回の結果から導き出される結論は、バッテリー問題はソフトウェアの問題であってハードウェアの問題ではない、ということ。つまり直せる。nanoみたいなバッテリー由来の問題じゃないんなら、早く直してもらいたいですねー。

明日はどっちだ? タブレット編

 2012年のタブレット市場はスマートフォン市場以上にハードそうだ。ビジネスモデルの違う企業の参入が主な理由だ。これらの企業は、ゲーム機や家庭用プリンタのようなビジネスモデルで端末の売上には多くを期待していない。本や雑誌をダウンロードするための端末に特化しているので、汎用端末のような高性能は要らないし、緊急性の高いデータ通信も必要とはしないので、3G回線も要らない。

速報:アマゾンのタブレットは Kindle Fire、199ドル — Engadget Japanese
B&N Nook Tablet 発表、コミックや絵本の読み聞かせ録音にも対応。Nook は99ドルに — Engadget Japanese.

 これらに対して、ハードメーカーは iPad ショックから立ち直り攻勢に転じるかどうか。やっと iPad に追いついた端末を作ったと思ったら iPad 2 に打ち砕かれ(XOOMがそうだ)、7インチに逃げ込もうとしたら amazon が低価格で入ってくるという逆境に立ち向かわなければなくなった。

 真っ先に対抗の狼煙を挙げたのはレノボ。A-1で一気に市場価格を引き下げて年末商戦に向かう姿勢だ。

レノボ A-1
特長
7.0型ワイドHD 液晶(1024×600ドット)
オフラインでも使用可能なGPS機能
筐体サイズ(W×D×H):195x125x11.95mm
Texas Instruments ® OMAP™ 3622 モバイルプロセッサー
Android™ 2.3
7.0型ワイドHD 液晶 マルチタッチパネル
400g
約7.2時間
最大16GB
512MB メモリー

 サムスン、ACER は7インチ10インチに加えてTegra 3 搭載のスピードバンプやキーボード一体型などの色物も揃えて迎え撃つが、スマートフォンほどの躍進を見せられるようには感じない。

 さらに、日本からの挑戦者。残念ながらこれは売れない。テレビを観ながら使うという用途が多いWi-Fiタブレットでテレビ番組が観れても意味がない。価格も市場価格を完全に無視した水準だ。Motorola が XOOM でやった失敗と同じ失敗をなぜここで繰り返すのか。全く理解に苦しむ。

REGZA タブレット AT700 は、先月のIDFで Toshiba AT200として発表されていた製品の国内版。主な仕様は10.1型1280 x 800 液晶ディスプレイ、TI OMAP 4430 (1.2GHz デュアルコア, POWERVR SGX540)、1GB RAM、32GB ストレージ (内蔵 eMMC)、Android 3.2など。分厚い前モデルはフルサイズのコネクタ類が売りでしたが、AT700はmicroUSB や microSDなど小型を採用しています。無線は802.11b/g/nとBluetooth、バッテリー駆動時間は約7時間。

追記:量販店などの予価では6万9800円くらい。また「11月上旬」とやや早めの出荷時期になっています。
引用元: 東芝 REGZAタブレット AT700 発表、10型で世界最薄・最軽量 — Engadget Japanese.

 他にも日本メーカーのタブレットは出るようだが、どれもこれも発売前から終わっている機種ばかりのように感じる。7インチのWi-Fiモデルは2万円。10インチのWi-Fi デュアルコアは3万円。クアッドコアは4万円だ。例外は iPad だけだ。

付録:2011年春のプレーヤー達:iPad 2, Motorola Xoom, HP TouchPad, BlackBerry Playbook 比較チャート

IDEOS U8150 #08 UIについて

ideosU8150

 初めて使うプラットフォームは何であれ刺激があって楽しい。ユーザーインターフェースヲタだから。めんどくさいから以下 UI と書く。ついでに、言葉の整理をしておきたい。ここまでもいい加減に書いてきたので自分でも混乱しそうだから。まず、アイコン等が並ぶアプリ起動前の画面すべてを「ホーム画面」とする。そして、電源投入時に表示される画面を「トップ画面」とする。つまり、「トップ画面」は「起動時に表示されるホーム画面」のことになる。以下、このブログではこう表記する。

 iOS との相違点を中心に見ていきたい。なお、この機種特有のものもあるし、バージョン固有のものもあるので、全 android との比較ではないことをお断りしておく。

ステータスバー

 標準的な内容で迷うことはない。iOS5 が取り入れた通知もここから引き出す。

ホーム

  最初から5面のホーム画面があり、トップ画面は真ん中。この構成は XOOM とも一緒だった。アプリの数が増えて5枚で足りなくなったときにどうするのかは分からない。ideos 8150 では一画面当たり16個のアイコンが置けるが複数のセルを使うウィジェットを置くとアプリを置くスペースは当然減る。

 iOS では2面目以降はつくならい限りできない。また、トップは左から二番目に位置し、左端には検索画面が固定されている。つまり、2画面目以降は右に追加していくことになる。電源を入れたら左にスワイプすれば必ず目的のアプリに到達する。android の場合にはどちらか知っていなければ、行ったり来たりしなければならない。

 ホーム画面に、アプリケーションとブラウザのショートカットアイコンの他にウィジェットが置ける所やアイコンを自由な位置に置けるのは android の特徴だ。スマートフォンの画面では特にメリットは感じないが、XOOM ではアイコンを任意の位置に置けるのは便利だ。

 アプリケーションは別画面で管理されている。インストールされたすべてのアイコンが置かれているわけではない。ホーム画面上で削除してもアプリが残っていたり、アプリ画面から任意のホーム画面にアイコンを置く時に複数置けるのには戸惑った。android のホーム画面に置かれているのはアプリへのショートカットであると理解したら全ての謎が解けた。つまり、android のホーム画面に置かれたアイコンは只のポインタであって、アプリの管理とは別なのだろう。

3つのボタン

 iOS の最下行にあるバーをまねしたのかもしれないが、入れ替えられないので邪魔でしかない。この機種には物理的な電話機能呼び出しボタンがあり、アプリも存在するのだからあんなところに置く必要はない。ブラウザもそう。アプリボタンは特別だが、そんなにしょっちゅう使う機能でもないだろうから、メニューに入れておけば十分だ。そもそも、この機種では電話もブラウザもアプリの一つに過ぎない。特別扱いする必要を感じない。

シルクボタン

 なじめないのがこのシルクボタンだった。zaurus や palm を使っていた時には全く違和感なく使えていたが、iOS デバイスを使っているとフィードバックのないオブジェクトというものは見た目の問題だけでなく UI 上も誤りであることが分かる。フィードバックがあるボタンやスイッチはその物の動きや状態、触感によるフィードバックがある。非常にわかりやすい。しかし、シルク印刷のボタンには何もない。特に、ideos 8150 の場合は端末のレスポンスの悪さも手伝って、ボタンが認識されたのかどうか分からない。

 なぜバックボタンがハードになったらこんなに使いにくいのか考えた。android アプリは物理ボタンかシルクかに関わらず(機種による)バックボタンをOSにゆだねている。なので、アプリ内にバックボタンにあたるボタンやコントロール類を用意しない。他のアプリ内の画面遷移のトリガーは全て通常のコントロール(液晶画面に表示されるボタン等)で行えるのに、キャンセルとバックボタンだけはGUI画面の外側の物理ボタンやシルクボタンというのがUI上の問題なのだ。また、ほとんどのアプリはキャンセルボタンを用意せずにバックボタンに依存している。GUI画面内にダイヤログを表示してそのダイヤログの入力をキャンセルするのがダイヤログの外の更にアプリ画面の外のバックボタンというのは間違いだ。更に混乱に輪をかけるのが、アプリによっては画面内にコントロールを描く場合があるということだ。これだけでなく、アプリによっては横画面で使われるケースがあるモバイルデバイスでは持ち手に対する相対的位置が出鱈目になる。

 iOS の場合、アプリ内の画面遷移は全てアプリ画面内で完結される。だから、縦だろうが横だろうがコントロールはアプリによってコントロールされるので最適化される。メニューボタンは画面の外にあるが、アプリ内の遷移では使われないから違和感がないのだ。

 これについては、google も考えているのだろう。android 4 (ICS)では物理ボタンを廃するようUIのリファレンスモデルを変えた。アプリが追従するまでは当分この使いにくさは解消されないだろうし、ideos 8150 は4へのアップデートは無理だからこのままだ。

物理ボタン

 真ん中のボタンは物理的にも大きくて主張が強い割に出番がない。位置的に iOS のメニューボタンのようなもののように見えるが、そうではない。スリープを解除するときくらいしか使わない。実は他にも機能があり、他に windowsPC でブラウザを使うときのように、ターゲットをボタンの回りのリングで移動しボタンで enter を押すように使える。bluetooth でiOS デバイスを使っているときには切実に欲しい機能だが、この小さなデバイスでは使い道がない。

 左のボタンは電話機能へのホットボタン。自分的には全く要らないボタンだ。

 右のボタンはホームボタン。ほとんど使わない。

 結局、この小さなボディの1/4位を占める物理ボタン群が全く無駄といっていい残念なデザインだ。

横画面

 この端末で横画面で入力する機会はほとんどない。やはり、この端末の場合には横持ちすると左右対称ではないので、入力するのに違和感が大きい。横画面は横長のコンテンツ(Youtube 動画)を見るときにしか使えない。

 また、この端末は横画面で使おうとするきに、ボタンが右に来るように持たないといけない。ボタンを左にすると縦画面表示なってしまう。ハードの回転検出でそういう設定がされているんだろう。

 そもそも、シルク印刷されたボタンが縦持ちを強制しているので、2.3以前のバージョンの android 端末(2011/11現在で最新版も含む)では縦でも横でも同じように使えるというものは存在しないということだろう。

全体

 android 2.2 は標準では起動しているアプリを管理する方法がない。起動中の複数のアプリを切り替えていったり来たりができない。終わらせる方法もない。そもそも、他にどんなアプリが起動しているのか分からない。バックグラウンドで動いているアプリを終了させるアプリは多数でているが、OSでもサポートしてほしいところだ。(3と次バージョンの4では用意されている)。

 小さな画面に、種類の異なるコントロールが所狭しと並んでいる。コントロール類が多すぎる上に、重複した機能もある。

ずれ

 Simeji ほどの明らかなずれはないが、ブラウザなど画面上のオブジェクトとタップしたと思っている場所の認識がずれることが良くある。これは、この端末だけでなく XOOM でも感じることだ。android のタッチ認識のチューニングが自分と合っていないのか、iPhone のチューニングに慣れていてその差でずれるのかは分からない。しかし、iPhone を初めて触った時に、思ったところが反応するのに驚いた記憶があるので、iOS デバイスのチューニングレベルが高いのではないだろうか。ちなみに、iPhone の感覚でiPadを触っても全く違和感がないことも書き添えて置く。

 今のところ、android 端末は、ショップのデモ機以外では、海外モデルしか触ったことがないので、日本ブランドの端末でこのあたりがどれくらいの精度までチューニングされているかは分からない。ここらあたりは日本の技術者の意地を見せてほしいところだ。そして、そのことをもっとアピールすればいい。タッチスクリーン駆動型のデバイスではタッチのチューニングは全ての動作に影響を及ぼすのだから。(まあ、ちゃんとできてればの話だが・・・)

【緊急検証】を緊急検証ww

【緊急検証】iOS5.0.1でバッテリー連続駆動時間はどれだけ改善したか? #asciiplus

 「メールとソーシャルアプリは、送受信の件数によりバッテリー消費量に誤差が生じる恐れがあるので、どちらも送受信しないようにオフに設定しました。」に問題がある。条件を揃えて比較しようという姿勢は正しい。この点は評価できる。この観点すらない比較記事は多い。条件が揃えられない場合にはそのことを明記しなければならないがそれすらやっていないものは多い。

 結果についても、「改善が見られました」そされているが、電池残量表示の1%なんて誤差の範囲だろう。まして、こんな方法で一回しかやっていないのに結論めいたものを書くことが不誠実だろう。

理由:

  • アップデートにより改善されたものが検証されない可能性がある。今回のアップデートについては、というかいつも通り、Appleは詳細について説明していない。電池消耗が多かった原因がどのタスクによるものか分からない。
  • 携帯端末の消費電力の多くを占める通信をオフにしたのでは実際の使用に参考にならない
  • テスト前後で同じ端末を使ったようだが、アプリの中身は一切変わっていないのか説明がない。本来なら初期化した端末を使って試すべき。
  • 8時間使って4%しか減っていない(アップデート前)という時点で、通常の感覚と全く乖離している。8時間持ち歩いて4%しか減らない端末をどこのだれが「電池が異常に消耗する」というのだろう。

 たった数時間のテストをしただけで検証とは片腹痛い。よくもまあ、「緊急検証」などといえたもんだ。これがプロの仕事とは思えない。検証と呼ぶためには以下の手順くらいはしてほしい。この際に移動経路も固定しておけば、他機種との比較にも使えるものになるだろう。プロとして記事を買ってほしいならこれくらいしろよ。ここのような個人ブログじゃできないことをやらなくて「雑誌が売れない」と言っていてもダメだ(まあ、別の話だが)。

  1. 端末初期化
  2. アカウント新規作成
  3. 朝フル充電で午前7時にスタート
  4. 通勤中に固定的なホームページを閲覧(事前に準備しておく)
  5. 定型メールを送受信
  6. 定時間の電話を発受信
  7. 同じルートで同時刻に帰宅
  8. 23:00の電池残量を記録
  9. 3以降を3回繰り返す
  10. OSをアップデート
  11. 2と同じアカウントで復元
  12. 3以降を3回繰り返す
    1. 【緊急検証】iOS5.0.1でバッテリー連続駆動時間はどれだけ改善したか? #asciiplus

      来ましたね。iOS5.0.1へのアップデート。ACCNに深夜にいきなりディスられていて、ちょっとビックリ(泣)。それはさておき、涙で濡れた枕を乾燥機に放り込んだあと、気になる連続駆動時間について計測してみました!

       今回の計測時間はそれぞれ8時間。8時間後にバッテリー残量がどのくらい残っているのかを計測しました。iOS5.0版iPhone 4Sは11月11日、iOS5.0.1適用iPhone 4Sは11月12日に計測を行なっています。

       iCloud、通知センター、位置情報サービスなどは当然すべて同じ設定です。なお、メールとソーシャルアプリは、送受信の件数によりバッテリー消費量に誤差が生じる恐れがあるので、どちらも送受信しないようにオフに設定しました。

      iOS5.0時のiPhone 4S※8時間経過後に残り96%
      iOS5.0.1時のiPhone 4S※8時間経過後に残り97%

       結果は上記のとおり、iOS5.0.1適用前のバッテリー残量が96%、適用後が97%。つまりバッテリー消費量が4%から3%へとわずかながら改善が見られました。メールとソーシャルアプリをオフに設定しているので、誤差が生じる可能性は低く、バッテリー消費量が改善されていることは間違いないと言えます。

       とは言え、上記値は大幅な改善とは言えないレベルです。iOS5.0.1アップデート後も連続駆動時間に不満を感じている方は、以前ご紹介したバッテリー節約テクを設定してみてはいかがでしょう?

iPhone 4S #001 アクティベーション

 11/3には届いてた iPhone 4S だが、眠ったままになっていた。ideos 8150 が面白かったのと iPhone 4S になっても新しくできることはほとんどないことは分かっていたから。

 後、もう一つ、ideos 8150 や iPhone 3GS で使われている SIM と iPhone 4S に使われている SIM とでサイズ的な互換性がないので、4S の SIM をアクティベーションしてしまうと、そのままでは ideos が使えなくなってしまうという事情があってアクティベートできなかった。これを解決するのは簡単で、microSIM を ideos で使われいる SIM として使うためのアダプタがあればいい。これの到着を待っていたのだった。

 iPhone 4 からこのmicro SIM カードを採用していたためにアジアのヲタは3GSで使っていたカードで4を使うためにSIMをmicro SIMの大きさに切るカッターを作った。そして、そのSIMを他のSIMロックフリー端末でも使いまわせるようにとこのアダプタを開発した。実に簡単でストレートなデバイスだが、これがなければどんなハイテクSIMフリー端末でも文鎮になってしまう。

 ここまでは特殊事情だが、ここからは通販で4Sを買ったユーザなら全員が通った道。作業は殆どない。3GSのバックアップを取って、4SをアクティベートしiTunesで復元するだけだ。見慣れたホーム画面が表示されれば完了。バックアップと復元の時間が全てといっても過言ではない。

ideos-simslot 再起動し電話の開通と3G回線が生きているこをと確認して SIM を取り外す。ここからが最大の懸案事項だった。アクティベートされた 4S の SIM をアダプタに載せて ideos に入れて電源を入れるだけだが、アダプタの精度が低くて全く固定されないのでかなり焦った。ideos 8150 のSIMスロットが入れやすい形状だったので助かったが、iPhone に入れるのはためらわれる。そのためにステッカーが入っていたんかな・・・

2回入れなおして場所を調整したら正しく認識された(フゥ)。つながってしまえば後は全く変わらない。よく考えたら、この状態でなら iPhone 3GS も iPhone 4S も全く条件は変わらない。Wi-Fi接続した SIM カードのない端末だ。普通に使える。外に出ても使える。あれ?3GS も使えるやんwww

キャリアの壁に挑むもの達・・・

Jailbreak無しでテザリングができる!iPhone 4S iOS 5対応アプリ『PayUpPunk』 | Will feel Tips

 息子にこの情報を教えられた(このページではなく2chのまとめだったが)。以前からテザリング、テザリングとうなされていたことを知っていたから。

 iPhone 3GS Jailbreak 失敗に書いたように、iPhone 3GS はJailBreakをあきらめて iOS 5 にアップデートした。近々 4S に買い替える予定でもある。しかし、テザリングを完全に諦めたわけではなかった。それは、iProxy というアプリを使って iPhone をプロキシサーバにすることで、他のデバイスから間接的にネット接続するという方法があることを知っていたから。しかし、この方法には、Appleのデベロッパー登録という、8000円程度のお金とめんどくさい手続きが必要なうえに、開発環境を使ってソースからアプリをビルドしなければならないという高いハードルがあってためらっていた。というか、めんどくさくて放置していた。

 そこに降ってわいたのがこのアプリ。やることは、iProxy と同じだ。しかも、たったの85円。Appleはこのようなアプリを App sore から消してきた。このアプリもいつ消えるか分からないので即ダウンロード。上のエントリをgoogleで見つけて、設定をしてみた(感謝!)。設定は上のブログに書いてある通りやれば簡単に iMac から iPhone 経由でネットアクセスすることができた。以下に気付いたことを列記する。

  • 意外に速かった。速度は単体のiPhone3GSと変わらないはずだが、画面の画像の表示は速く感じた。光接続と同等という意味ではもちろんないが、iPhone 3GS より表示は速く感じたのでマシンパワーによるレンダリングの差によって差がつくのかもしれない。
  • テザリングとはあるが、厳密には「アドホック通信でつながった相手に対するプロキシサーバ」だ。なので、基本的にhttpアクセスでつなげられるポートを使うアプリケーションしか使えない。ポートが限定されているので、全てのサービスが使えるわけではない。試した範囲では、youtubeやニコニコ動画は観れるが、ツイキャスとradikoは視聴できなかった。同様に、普通のメールクライアントを使ってのメール送受信やFTPも使えないだろう(gmailなどのウェブメールは問題なし)。twitterクライアントも通信的にはブラウザと一緒なので無問題。
  • 当然だが、3GSのブラウザでは Flash は表示出来ないが、iMac では Flash が動作した。
  • 接続を開始するには PC (多分 windows でも大丈夫)で接続を作らなければならないので、iPhone でこのアプリを起動したからといって、他のデバイスから iPhone にアクセスする形で接続を開始することはできない。
  • テザリング=Jailbreakではないので、アイコンを変えたり好きなアプリをインストールしたり、SIMロックを解除したりといったことはできるようにならない。
  • このアプリは前面に置いたままにしておかないといけない。他のアプリを使おうとすると接続が切れる。このアプリを起動している間はそれより快適なマシンでネット接続しているはずだから問題ないとはいえる。
  • iMac snowleoperd 上でだが、Firefox はつながらない。proxy を自動にしてもダメ。Safariは特に何もしなかったが無問題。Firefox がSOCKSに対応していないのか?
  • android にはプロキシ経由でのネットアクセスという概念がないらしく。SOCKS を使って iPhone につなぐことはできない。root でインストール・設定しなければならないアプリでできるらしいが「rootをとるということは iOS 界隈では「Jailbreak する」ということと同義の危険な行為だ。また、それ以前にアドホック通信が出来るかどうかというのも分からない。「android なら iOS で許されてないようなことが何でもできる」というのは幻想だったようだ。

 結果、ノートPCを持っていて、外出先でクラウドストレージに置いたファイルをメンテナンスするといった使い方に限定されるだろう。Macbook air やネットブックを持ちあるく人ならメリットを享受できるはずだ。うらやましい・・・

 なお、接続を開始するためにはPCが必要なのではなく、アドホックで通信を行えるWi-Fi機器があればいいらしく、PSP + iPhone + iPad で iProxy 接続が可能になったという事例が紹介されていた。同じようにすればこのアプリでもできるかもしれない。おそらくNDSでも可能と思われるが、iPhoneより大きなデバイスが増えるのでは本末転倒かな・・・

 実際問題タブレットもPCも持ち歩く必要には迫られていない。業務上の必要に迫られたら月額4000円は惜しくない。というか、会社負担でやれるようにするし、その時には簡単に誰でも使えるようなハードを導入する。Jailbreak も iProxy もメーカー(この場合はキャリアだが)課した制限を越えることに魅力を感じるのだろう。

 他にもいろいろと参考になるサイト「エクストリームオフライン」さんで「テザリング」を検索すると iProxy の設定等参考になるエントリが読める。

XOOM #15 UIは専用が吉。棚も分けてくれ。

 android は ICS から同じバージョン番号でスマートフォンとタブレットをカバーするらしい。中身は違っているはずだが、見た目やAPIの統一が図られるようだ。この考え方は iOS も同様で iPhone も iPad も現在のバージョンは 5 だ。この方が分かりやすいしAPIが共通化されることで開発者の対応も少しは楽になるだろう。ICS の速報を見る限りでは Honeycomb の UI をスマートフォン版にして機能を追加したものというイメージだった。

 問題は、android の9インチクラス(iPadに対抗する機種)のタブレットは横持ちが前提で、2011年夏頃から出始めた7インチクラス(Kindle fireと同じ)は縦持ちを前提にしていることだ。言うまでもなく、スマートフォンは従来通り縦持ちだ。

 物理的な大きさの違いはUIにも影響する。スマートフォンで使い易いからといってそのままタブレットにしていいかというとそうではない。まして、横画面と縦画面とでは操作系の配置は異なって当然だ。

 iOS はタブレットもスマートフォンも同じ縦横比で縦持ちなので整合性は高い。それでも、iPadで使い易いと思われるアプリはスマートフォン版と異なるデザインを専用に作りこんだものだ。

 少なくとも、2011年10月下旬時点で Honeycomb 対応をうたいながら、Honeycomb でアプリケーションが動くといったレベルのアプリが多い。というか、大半がそうだ。このような状態では、ハードウェアのカタログスペックで上待ったところで iPad と同レベルの使い心地(ユーザーエクスペリエンスか?)に追いつくことはできない。

 また、これについては google の android market の責任が重い。タブレットに最適化されて快適に使えるアプリとそうでない物との区別がつかないのだ。快適に使えるアプリをgoogleが審査して、store で優遇すればサードパーティの意識も変わるだろう。

 iTunes sotore の場合はiPad対応、専用、両方対応とが一目でわかる。iPad 専用アプリだけを表示することもできる。こういった配慮がない限り android market は、数が増えれば増えるほど、新しいアプリを探してインストールしてみる楽しみから遠ざかっていくだろう。

実際のところ iTunes でさえ不十分だと思う。iPad を活かした作りこんだ専用アプリと iPhone/iPad 両方で動くというアプリが並んでいて見分けがつかない。太古の昔、Mac OS がバージョン7になった時、7savvy アプリと 7compatible というバッジをつけてアプリケーションが売られ、system 7 の機能を活かしたソフトなのか system 7 上で動作確認されただけのソフトなのか見分けられた。こうすれば、開発者は手間をかけてでもタブレット用に作りこむだろうし、ユーザはタブレット用に最適化されたアプリを探す手間が省け、購入にもつながるだろう。

#タブレットでダウンロードされるアプリの大半がゲームという現実があるので、そんなしんどいことしれられないというのかもしれないが・・・それは別の機会に考えたい。

Android3.0搭載タブレット型端末

Android3.0搭載タブレット型端末

iPhoneの見直すべき点について見直すべき点

 techtarget に iPhone の改良について面白い記事があった。全面的には肯定できないが、常々感じていることも多い。

AppleはiPhoneのブラウザ、メール、カレンダーを改善すべし

賛成:

2. ロック解除画面をもっと便利な画面にする

iOS5 で通知が表示されたり、直接カメラに飛べるようになったり改善はされたがまだ余地は残っていると思う。

4. カレンダーを改良する

これは強く賛成。iPhoneはPIMが弱い。サードパーティから高機能なPIMソフトは出てきているが、Apple の課した制限のために palm や zaurus にあったレベルには達していない。

どっちでもいい:

3. Webブラウザを改良する
5. メールアプリを改良する

反対:

1. ウィジェットを配置できるようにする

iPhone の狭い画面にそんなものを置く必要を感じない。XOOM でもブックマーク以外は全部削除した(XOOMのブラウザはブラウザ内にブックマークがないので消せない)。

 因みに、自宅の iMac でも会社の windows7 機でもウィジェットは一切使っていないし必要と感じたことはない。

 こんなことのために貴重な電池や回線を浪費するなといいたいくらいだ。

AppleはiPhoneのキーボード、アプリスイッチャーを改善すべし

6. キーボードを改良する

iOS5でフリックは改善されたがまだ余地はある。記事に書かれたことはすべて当てはまる。そして、その中で一番盛り込んでほしいのが矢印キー(インサーションポインタ移動ボタン)。画面の端にポインタを移動させることは非常に難しい。因みに、Honeycombのソフトキーボードには矢印キーがあって便利だ。

7. アプリスイッチャーを改良する

 「バックグラウンドのアプリケーションを切り替えるための方法は、後のバージョンでiOSに追加されたものだ。そのため、この機能は付け足した感が強く、この上なく使いづらい設計になっている。」
という指摘には賛成。メニューボタンが故障する原因の多くはこの仕様によるものだろう(OS3 の時にはメニューボタンを二度押しすることはめったになったし、3GSまでの機種は二度押しを頻繁に使うことを考えて設計されていないはずだ)。しかし、記事に書かれたやり方は納得いかない。小さなサムネイルなど邪魔なだけだ。それより、メニューボタンWタップをiPadのようにジェスチャーにしたらどうか。「二本指で左右フリックすると次のアプリに切り替える」とか「3本指で縦にフリックしたら通知のような感じでアイコンリストが表示される」とかだ。

8. ファイルシステムを加える

全面的に賛成。共有できるファイルシステムがあれば、アプリごとに同じファイルを持つような間抜けなことはしなくてもいいはずだ。pdf ファイルを保存して、ある時は iBooks で読み、ある時は GoodReader でコメントを入れるといったことができる。これはAndroidなら普通にできることだ。

どっちでもいい:

9. Adobe Flash動画をサポートする

できればいいと思うが、特に困っていない。

10. Bluetoothのサポートを強化する

Bluetooth のサポートというか、キーボード操作に適した UI があればマウスは必要はないのではないだろうか。

 ユーザーの声を聞かないことが「できる経営者」ということが流行っている今、何を言っても無駄だろうがwww