ジェフ・ベゾス「現代の消費者向けエレクトロニクス市場ではデバイスだけ作っても決して成功できない」

 何回も書いていることだし、このソースも古いが、今でもこのルールは変わっていない。「Android 端末は防水機能や高画質のカメラを搭載している」という指摘がピンぼけなのが良く分かる。

ただし、このベゾスの慧眼を持ってしてもスマートフォン市場は見抜けなかった。このインタビューの後で Amazon が鳴り物入りで発売した fire phone は Amazon の業績を大きく落とすような大失敗となった。kindle シリーズで非 iOS 端末の中で大きな存在感を築いて、後発端末メーカーとして成功(それ以前から市場に参加していた日本メーカーの数倍のシェアを獲得)した成功体験に目が眩んだんだろうか。

 下のインタビューで「サービスが作れていない」と指摘していたのに、アピールしたのはメリットの良くわからないギミック(Dynamic Perspective)だった「アマゾン初のスマートフォン「Fire Phone」レビュー(前編)–3D効果やデザインなど – (page 2) – CNET Japan」。

Amazonのジェフ・ベゾス・インタビュー:現代の消費者向けエレクトロニクス市場ではデバイスだけ作っても決して成功できない – TechCrunch

現代の消費者向けエレクトロニクス市場においては単なるデバイスを作っても成功することはできない。今重要なのはソフトウェアだ。デバイス自身で動作するソフトウェア、クラウド側で動作するソフトウェアの双方が重要だ。それらがシームレスに作動するサービスでなければならない。たとえばKindleを箱から取り出して最初にスイッチを入れると即座にユーザーの名前が表示されるのもその一環だ。タブレットを作っている会社の多くは単なるタブレットを作っている。サービスが作れていない」とベゾスは指摘した。

Amazonの第3四半期決算でFire Phone は大失敗と判明

 「さもありなん」というのはこういう時のための言葉だ。変なギミックを付けずに、kindle fire HDX を小型化した安価なスマートフォンを出せば良かったのに。名前も Fire Phone ではなく Kindle Phone で。こうなってしまった端末の在庫を処分するのは難しい。2年縛りの回線契約で99セントと言われても魅力は感じない。ここが Wi-Fi モデルのタブレットと違うところだ。Wi-Fiモデルのタブレットなら、売価が安ければ後のコストは発生しない。その点、回線料金がいるスマートフォンとは大きく違う。Kindle シリーズの成功体験にベゾスの目が曇ってしまったのだろうか・・・

 次の答え合わせは12月の au による Firefox Phone だ。楽しみだなぁ。まあ、iPhone を除く au の端末の生産量はこんなに多くないだろうから全く売れなくてもこんな減損を計上することはないだろうが。

Amazonの第3四半期決算でFireスマートフォンは大失敗と判明 – TechCrunch
amazon fire phoneAmazonは発売後わずか2ヶ月で独自スマートフォンのFire Phoneを99セントに値下げした。そこでたちまち「これが本当のファイアーセール〔投げ売り〕だ」というジョークのネタにされた。そういう背景を考えるといまさら驚くほどのことでもないわけだが、Fire Phoneは大失敗だった。

今日(米国時間10/23)、Amazonは四半期決算を発表し、電話会見を行った。その中でAmazonは1億7000万ドルを「主としてFire Phoneに関連する」損失として計上した。要するにOEM先に実需を大幅に上回る過剰な発注をしてしまったということだ。

損失計上後の現在のAmazonの在庫はどのくらいあるか当ててみていただきたい。500万ドル? 2000万ドル?

いやいや。第3四半期末のFire Phoneの在庫は8300万ドルだという。

八千、三百、万、ドル!

Amazonの商品を売るだけが目的で、傾けるとディスプレイが擬似3D効果を示すというバカバカしいギミックだけが売り物のスマートフォンとしては納得の結末といえるだろう。

Amazon、「予測出荷」の特許を取得

 問題は予測の的中率がどれくらいかだろう。今でも Amazon のおすすめには首を傾げることが多い。年末にプリンタのインクを買ったらプリンタの広告を送ってくるようになった。プリンタのインクを買ったということはプリンタを持っているのだからプリンタは当分買わないだろう。しかも、買ったインクと互換性のないモデルなど買ったインクを捨てるようなものなのだから。同じことは P330 を買った後でも起こった。適合するサプライ(スペア電池やケース)を勧めてくるのは分かるが、同じカテゴリのカメラは数年買わない。

 また、「『アカウント所有者が欲しいと思っている』とAmazonが思っているもの」と「アカウント所有者が欲しいと思っているもの」は一致しないだろう。家族の物や会社で買う物を立替払で買う場合や自分のアカウントで他の人が興味を持っているものを検索したり一時的にカートに入れたりすることもある。こういったノイズを排除するのは難しいだろう。

 さらに、好みがあるものは危険度が高い。iPad を買ったらケースやカバーを買う人は多いが、どのケースにするかは予測は難しいだろう。アニメの萌え絵が好きだからといってカテゴリーの違うものにまでそれらが描かれたものを使うかどうかは個人差が激しい。

Amazon、「予測出荷」の特許を取得 ― 注文される前に商品を出荷 | TechCrunch Japan
Amazonの無人飛行配達ドローン計画は去年の話だ。今Eコマースの巨人は、さらに極悪なことに取りかかっている。事前出荷だ。

Amazonは、購入者が何を買うかを、実際に買う前に予測して配達時間を短縮するシステムを特許出願した ― それは購入のクリックが起きる前に(結局起きなくても)、概ねその方向にあるいは戸口まで、商品を発送するしくみだ。

これは、Eコマース物流の環から完全に人間を取り除こうとする動きを、さらに一歩進めるものだ。機械が自発的に他の機械から何かを買い、それを第3の無人ロボットに配達させる ― 一方、ドアを開ける生身の受取人は、今日がロボットに臓器を摘出される日でないことを願いつつ配達された荷物を受け取る。

[そして、予定通りの時間にドアチャイムが鳴る。宅配便が ― 予想通り ― Amazonの箱を届けに来た。このやりとりは全く正常だが、どうも不吉な予感がする ― たとえ、その箱が先週自分が注文した商品であり、来週注文したくなるものではないことが99.9%確かだとしても。あるいは数分前に注文したものかもしれない。しかし、おそらくそれはAmazonが計画していることそのものだ。]

2012年8月に出願され昨年12月に承認されたその特許には、Amazonが「予測出荷」と呼ぶ方法が記載されており、事前出荷シナリオの1つが次の通り詳しく書かれている。

・・・方法の1つとして、1つ以上の商品を最終配送先に届けるために1つのパッケージに梱包し、パッケージを送る配送先地域を選択して、出荷時には宛先を完全には指定せずにその配送先地域に商品を出荷、パッケージが輸送されている途中に、正確な配送先を指定する。

予測配達先は、さまざまな「ビジネス変数」の分析によって決定される可能性がある、と特許資料に書かれている。個々の事前出荷パッケージに対する顧客の要求を見極め、地理的経路を決定するための分析に使用できるデータとして、購入パターンの履歴、アンケート等で明示的に表明された好み、年齢地理データ、ブラウジング習慣、ほしい物リスト等が考えられる。

さらに同特許には、「予想出荷」パッケージを目的地に届けるための様々なシナリオや、潜在顧客までの距離に基づき経路変更する方法等も詳しく書かれている ― さらには、顧客が購入するまでトラック内に半継続的に留め置くことも。

時として同特許の文言は、あたかもAmazonが物理的商品の配達を、水道や電気を家庭に供給する公共事業のごとく考えているように聞こえることもある ― 需要の急増と落ち込みを予測して物流を微調整するが、何よりも常に物を流れ続けさせることによってそれを行う(即ち、トラックは常にパッケージを満載して永久運動を続ける)。

そのようなシステムのためには、同社の既存Eコマース在庫管理および時間管理システムを一から作り直し、より動的で反応の早いものにするた必要があるだろう(Amazonが既に予測出荷のしくみを展開し始めていない限り)。しかし、それが在庫管理の改善につながることもあると特許はうたっている。

・・・パッケージの予測出荷によって、在庫のより高度でタイムリーな管理が可能になる場合がある、例えば、実際に注文される前に商品を潜在顧客に向けて移動することができる。

そして、もし需要予測アルゴリズムが失敗したとき(当然起きる)、Amazonは構わず商品を送る場合もある ― まだ実際にクリックして購入はしていないが、データ分析の結果それを大いに気に入る可能性の高い顧客へのプレゼントとして。即ち、返送・経路変更のコストが、プレ顧客へのサプライズ訪問のコストを上回る場合だ。

それは、すばらしいサプライズかもしれないし、恐ろしく不適切かもしれない ― Amazonのアルゴリズムがどれほど良くできた知恵者であるかによる。不適切な例としては、DIY遺言パックが既に死んだ人に送られたり、子供のおもちゃが残された両親に届いた場合などが考えられる。正しく届けられない場合、予測アルゴリズムは多くの落とし穴を避けと通る必要があるだろう。

米国においてAmazonは、ワンクリック購入を特許化することによって、Eコマース市場の膨大なシェアを獲得する道を開いた。はるか前1999年のことだ。その特許は何年にもわたって大きな役割を演じ、他のEコマース業者が同様の高速チェックアウトを使うためには、この方法をライセンスしなければならかった。

事前出荷は、Amazonが再びオンライン購入プロセスを、文字通り「次のレベル」に引き上げる可能性を秘めている。購入ボタンをクリックした数時間後数分後に商品が届くとなれば一大事だ。しかし、将来それが現実になる可能性が十分にある。Amazonユーザーは、自分が何をほしい(物リストに入れる)かに注意しておく方がいい。

本:有頂天家族 森見登美彦

20131111tanuki
 kindleで購入して読んだ。

 面白くなかったわけではないが、楽しかったかというとそうでもなかったかな。

 全体を見通してストーリーを練ったというより、章ごとに一山設けて終わらせた話をつなげたような感じだ。オムニバス形式の作品の主人公が一緒で時系列がたまたま揃ったといった感じといえばいいか悪いか良く分からん。

 アニメ化されたらしいが、どうせなら実写版をお願いしたい。

 図書館にあれば借りればいいし、kindle 版が安くなったら買ってもいい。古本はかさばるのでオススメしない。買う場合はamazon で有頂天家族を購入からどうぞ。

角川がkidleキャンペーン中

 10月1日限定らしいが、2日18時現在まだ価格は低いままだ。とりあえず2冊買った。

四畳半神話大系 森見 登美彦 330円
図書館で借りて読んだが、作者を応援する気持ちで購入。おすすめ度8/10
ソドム百二十日 マルキ・ド・サド、 澁澤 龍彦 130円
森見登美彦以上に読み手を選ぶファンタジー作家サドの作品の一つ。オススメ度3/10
夜は短し歩けよ乙女 森見 登美彦 270円
自分は440円で買った。未読なので、オススメ度?/10
O嬢の物語 ポーリーヌ・レアージュ 150円
紙本を持っている
一万一千本の鞭 ギョーム・アポリネール 130円
紙本を持っている

 江戸川乱歩もオススメだが、全部持っている作品だったので買わなかった。他に横溝正史シリーズもあった。あのように太い文庫本は重いし読みにくいので電子書籍のメリットは大きいだろう。

Kindle Fire HDX のオンラインサポートは画期的?

kindle-mayday  下の記事では、簡単に押せるボタンによりいたずらや、悪意はなくても手離れの悪いユーザの対応でサポートコストが大きく増えるのではと危惧している(あるいは、ユーザーサポートが相対的に不足して待ち時間が大幅に増えて Amazon のファンを失うことになることを)。

Apple の電話サポートが購入後 90 日しかないのと比較すると天と地ほどの差だ。先日 Amazon でコンビニ受け取りのメールをスパムとして削除してしまった時にチャットで再送してもらって助かった。リアルタイムチャットで10分近くかかった。こんなことは、これまでの購入経験で初めてだし、今後もあまりないとは思うが、この一件だけ考えれば赤字だ(2,000円程度の商品でサポートは15分程度かかった)。

 しかし、Amazon は、自分の例でも分かるように、現状でもサポートを保有している。サポートのキャパシティの増加と Kindle Fire HDX による売上の増加とのバランスが取れていれば問題はない。Amazon の経営陣は問題なしと考えたのだ。

 Kindle Fire HDX は Amazon のアカウントと深く結びついている。クレジットカード番号も分かっているし、少なくとも端末を買ったアカウントは掴んでいる。発送先の住所も持っている。品物を受け取るのに使っている住所だから免許証や住民票の住所よりはるかに信頼性が高い。これらを晒している相手に猥褻画像を送りつけるアホは多くないだろう。言葉は当然録音されている。こちらの姿は相手に送らないと言っているが、トラブル時に遠隔操作でフロントカメラの操作ができないとは思わない。

 また、従来のサポートの経験から、統計的にユーザーサポートにどの程度のリソースが必要かは掴んでいるのだろう。手離れの悪い(悪意のない)ユーザにサポートがどの程度拘束されているかは、これまでの Kindl シリーズでよく分かっている。そのうえで、HDX の画面共有やリアルタイム音声チャットのほうが効率がいいと踏んだのだろう。

 先日、親のPCのセットアップをした。その後電話があって(片道2時間くらい離れている)、「パソコンを移動したら壊れて立ち上がらん」と言ってきた。ケーブルの接続ミスだと思って見なおすように言っても直らない。本体の電源LEDが光っていることが分かった時に、ふと「じゃ、モニタは?」と気づいた。モニタの電源を入れてなかったのだ(デスクトップ機)。パソコンが起動していないのではなく持ちたの電源が入っていなくて表示されていなかっただけだ。しかし、モニタに何も映らなかったらパソコンが壊れたという説明をするのがサポートを必要とする人たちだ。

 これらを考えると、電話で拘束されるより端末経由のほうが拘束される時間が短ければメリットはあると思われる。実際、デバイスのサポートで一番時間を取られるのが端末の状態を把握することだからだ。端末の電源が入らないとかネットに繋がらないという質問は Mayday では存在しない。端末の電源が入ってネットワークにつながっているから Mayday のサポートが受けられるのだから。そして、その状態でリモートで状態が分かれば従来より拘束時間は短くなると予想したのだろう。

 ただ、これを真似られる企業はほとんどないだろう。ハードと通販を一社で持っているからこそできる技だ。

メーデー!メーデー!Amazonのオンデマンドサポートはスケーリングの悪夢を呼ぶかもしれない | TechCrunch Japan

問題をGoogleするよりテクニカルサポートに電話した方が簡単だと何が起きるか? Amazonは、新しいタブレットKindle Fire HDXの持ち主が、同社のオンテマンド・ビデオ・カスタマーサポート機能をどれだけ使うかによっては、その答えが高価なものになることを発見するかもしれない。Amazon自身がどう行動するかによっても。

Mayday は、Kindle HDXのクイック設定メニューのトップにあるボタンだ。24時間年中無休で、サポート・エージェントが映しだされた小さなビデオウィンドウがポップアップする。相手からこちらは見えないが、声を聞き、しゃべりかけ、画面に描いて指示することもできる。画面を制御して助けてくれることさえ可能だ。
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Amazon Kindle Fire HDX 7/Kindle Fire HDX 8.9を発表

130925kindlehdx1 そろそろ来ると思われていたが、予想通り Amazon が Kindle Fire をリニューアルした。内容は要素技術の世代交代のみの正常進化型。どちらのサイズも 2013 年 9 月の標準的なタブレットに追いついたといえる。

 注目すべきはその価格だ。7 インチ 16GB で $229。8.9 インチの 16GB $379 というのはほぼ NEXUS シリーズと同水準だ。PC のように金太郎飴のような端末が並ぶのだろう。

 気になるのは日本市場での価格だ。NEXUS 7 はアメリカ国内価格が $238 に対して 27,800 円という価格をつけてきた。為替レートを考えると割高な感じがして、ほとんど話題になっていない。Amazon がこれを見てどう判断するか。利益率を下げてまで日本市場でシェアを取ろうと思っていない可能性も有るが。日本モデルの価格と売れ行きを生ぬるく見守りたい。

アマゾン、超スペックのKindle Fire HDX 7/Kindle Fire HDX 8.9を発表 : ギズモード・ジャパン
あまりに高スペックなタブレット端末。

アマゾンは新型タブレット端末「Kindle Fire HDX 7」「Kindle Fire HDX 8.9」を発表しました!

このHDXシリーズの特徴は、その素晴らしいスペックです。まずディスプレイ解像度を見ると、Kindle Fire HDX 7は7インチ・1920×1200ドット、Kindle Fire HDX 8.9は8.9インチ・2560×1600ドットディスプレイを搭載しています。
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「Amazon の電子書籍はナマもの」或いは「森見登美彦は買い相場」

電子書籍価格比較:Amazon 圧勝で電子書籍版の価格が一番安い事を取り上げた。その後、購入しようとしたら価格が変わっていることに気づいた。すでに圧勝しなくなった。

 四畳半王国見聞録は大きく安くなっているが、単行本の価格を基に値付けしていたものを文庫本ベースに見なおしたのだろう。それ以外はほとんどが大幅アップだ。宵山万華鏡を買うなら今のうちだ。四畳半神話大系を買わなかったのが悔やまれる。140円上がっただけだし、紙本よりは安いし、他のサービスと同等になっただけではあるが、これを見て購買をためらってしまう消費者心理は否定出来ないだろう。

 これまで Amazon の電子書籍の価格を注意して見ていなかったので、特別セール対象外のタイトルの価格が変動することを知らなかった。ほしいと思ったものが紙本よりかなり安いと感じたら買っておくことだ。また、単行本と文庫本があって、電子書籍が文庫本より高い場合には待ちだ。

タイトル 現価格 旧価格
有頂天家族 600 400
夜は短し歩けよ乙女 540 340
四畳半王国見聞録 489 1120
四畳半神話大系 660 460
宵山万華鏡 420 420

 自分が「夜は短し歩けよ乙女」を買った時には460円だったが、更に値上がりしていた。その分作者の手取りが増えることを祈るのみだ。

不誠実な比較グラフと「Kindle Paperwhite の生きる道」

E Ink、四半期ベースの営業利益は昨年比46%の落ち込み。出荷台数も昨年並みとの予測という分析も有るようだが、この状態を打破できるか。実際に、電車の中でタブレット端末を使っている人を見るのは珍しくなったが電子ペーパー端末を使っている人は見たことがない。

 それとは別に、Kindle Paperwhite(ニューモデル)のサイトには問題のある比較表があった。
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 他の端末は連続使用時間(しかも、Wi-Fiを入れて動画を再生といった条件)を記載し、kindle paperwhite は 30 分の使用を一日にカウントしている。先日見た SHARP のスマートフォンの「一日 80 分で3日充電しなくていい」というのと同じだ。条件を揃えないと比較の意味が無い。100m 陸上の記録を表記する時に追い風 20m の記録を世界記録にするか考えれば分かる。Wi-Fi接続せず一日30分電子書籍を読むのにしか使わないのなら10インチタブレットなら2週間くらい余裕だ。

 それに、30 分という時間も微妙だ。電子書籍端末を買ってまで本を読もうとするような読書厨が一日平均30分か?この設定次第で印象が全く変わる。1 時間平均だとしたら半分になってしまう。

電子書籍専用端末の生きる道

 タブレットとカバンのスペースを奪い合うと考えた場合、電子書籍専用端末には未来はない。しかし、この価格なら、書棚代わりに家に置いておくという使い方も考えられる。個人のアカウントに紐付けられるのは面倒なので、Jellybean のマルチアカウントを使って複数の Amazon アカウントと同期できるようにすれば、家族の誰かが手にとって使うという使い方が考えられる。もし、端末を撮り合うような読書家ばかりの家庭なら一人一台買っても惜しくはないだろう。

 持ち運びに囚われない使い方を訴求するのが生きる道。と、ここでは結論付けたい。

kp-slate-01-sm-novideo._V357617695_ 新型 Kindle Paperwhite は国内10月22日発売、1980円分のクーポンプレゼントも実施 – Engadget Japanese

Kindle Paperwhite の新モデルが、日本のAmazon でも予約受付を開始しました。価格は Wi-Fiモデルが9980円、3Gモデルが1万4980円。

発売予定日はWi-Fiモデルが10月22日、3Gモデルが11月12日。またあわせてニューモデル発売記念キャンペーンを開催します。

キャンペーン内容は、2013年9月4日(水)から11月30日(土)の期間中に、新型のKindle Paperwhite Wi-Fi モデルを購入すると、1980円分の電子書籍用クーポンがもらえるというもの。
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自転車用ヘルメット

 SPIUK を駅で盗まれたので買った。ロード用と通勤用を別にした。通勤用は盗まれても痛くない価格で探した。

 自転車のヘルメットは2~3千円のものから2万円近くするものまであるが、頭部保護の機能という点では大差はない。というよりほとんど差はないと思っている。要するに発泡スチロールの防止を頭に載せているかどうかの差でしかないからだ。車に頭部を踏まれたりすればかぶっていないのと一緒だ。

 しかし、頭部損傷の死亡事故の大半は路面やガードレールなどに頭部を強打したことにより起こる。3cmの発泡スチロール(梱包用のものではなく、もっとキメの細かいものだが)があるかないかで頭部にかかる加速度が大きく違ってくる。また、表皮の怪我も防いでくれる。

 高級なヘルメットが安価な物と違うのは、形状と内装、小物、カラーリングだ。作るのに手間のかかる複雑な形をしてるものは高い。高いものは軽くて通気性が良くて見た目がいい。言ってしまえばそれだけだ。なので、時計を選ぶように選べばいい。数十万円のブランド時計だろうがホームセンターで売っているものだろうが時計としての機能は変わらない。時計としての機能だけを追求したい人は安価な物でいいし、そういうものを身につけたくない人は高価なものを選べばいい。

OGK KABUTO・ロード用:OGK KABUTO(オージーケーカブト) REGAS-2 [リガス2] ブラック M/L
 以前使っていた GAIA が快適だったので OGK KABUTO から価格でチョイスした。グレード的にはミッドレンジといったところだろうか。軽くて通気性もある。ダイアル式の周長調整機構を走行中に微調整することが難しいのが GAIA と比較して残念なところだが、乗る前にチェックしておけばいいことではある。派手さがなく「カックイイ俺様」志向の人には物足りないかもしれないが、自分的には All OK。

 日本人の頭蓋骨に合わせた形状で、フィット感も高い(恐らく、他の方にも同意していただけると思う)。安心して購入をおすすめできる。

GIANT ・通勤用:GIANTジャイアント サイクルヘルメット青x白 アジャスターサイズ調整可能(並行輸入品)
 通勤用 RX3 専用ということで、RX3の色に合わせた。メーカーも GIANT なので、コーディネートは完璧(^^;

 ストラップと周長調整機構周りの作りがちゃちだが、帽体やシェルは他社の1万円以上するものと大差のない仕上がりだ。頭部保護というヘルメットの基本性能に問題はない。

 こちらも、安心しておすすめできる。5万円のクロスバイクに乗るのに2万円もするヘルメットを買う気がしないという貴方も納得できるのではないだろうか。