RD-X4 設定

●ケーブル類の接続
 RCAコネクタはどれも金メッキをしてこだわりを感じさせる。しかし、電源ケーブルは、輸出を考えてか、直接ケーブルが本体から出ているものではなく、コネクタをつかうタイプだ。しかし、信号ケーブルと比べて、安物くさい細いコネクタにケーブルだ。

 この機種は多様な入力・出力を持っており、取扱説明書なしには設定が難しい。同じ形状のコネクタでも、入力・出力の方式や接続相手により使うコネクタが違う。音質・画質にこだわりがあり、衛星放送や有線などの入力機器を使い、高品位なモニタに出力したいような人にはいいのかもしれないが、我が家にはオーバースペックだった。

 かろうじて、東芝製テレビにD1コネクタがあるので、D1ケーブルを使ってみたいとは思っている。D1ケーブルを使った場合はプログレッシブ出力ができるが、テレビ側が対応しているのかどうかは不明。それ以前にプログレッシブ出力できるような高品位のソースを持っていない可能性が高い・・・

 アンテナは、「壁>RD-X4>video>TV」と多段接続した。録画したい番組がダブったときのためにもビデオを外したくないのでそうした。結果、テレビのチューナを使うとかなりノイズが入るようになった。分波器で分けてそれぞれにつないだほうがいいのかもしれない。ただ、ノイズは乗るが、3倍速で録画したビデオを見慣れているので大きな不満はないから、このまま使うつもり。

 イーサーケーブルの接続は、物理的に一番近いハブへストレートケーブルで行った。クロス・ストレート自動認識機能の付いたハブ・ルーターなら、付属のクロスケーブルを使っても構わないだろう。PCのLANポートと直結するときは当然クロスケーブルのみだ。

●時計
 こういう機器を買ったときは、まず時計を合わせるのが普通だし、そうしようと思った。しかし、直感的に(勘で)設定はできなかった。サンヨーのビデオは、リモコンに時計が内蔵されていて「時計あわせ」ボタンがあったので戸惑うことはなかった。リモコンの時計を合わせた後、本体に転送するだけだ。RD-X4の場合は、初期設定>初回設定>時刻設定とメニューを掘る必要がある。画面、リモコン、取説を見比べながらの作業を強いられた。

 時計の修正は、NHK教育テレビの時報を使うことでも行えるが、制約事項が多い。RD-X4にはメールによる予約登録機能があり、このオプションを使う場合には、電源を切っていても一日4回(電源が入っている場合は、指定した時間ごとに)メールのチェックを行う。この時に、タイムサーバーに接続して設定するオプションを設ければよかったと思う。

 将来的には、内蔵電池を電波時計にして欲しい。欲を言うなら、リモコンに電波時計を内蔵し、操作時に本体とシンクロすればいいだろう。リモコンにして欲しいというのは、電波の受信状態が悪いときに本体に内蔵していたら対応できなくなるから。壁際の低いところに置かれる本体より部屋の空間に置かれるリモコンのほうが受信条件がいいことが多いし、最悪でも窓際に置いて時計を合わせることも可能だから。

●チャンネル設定
 首都圏に住んでいる人で地上波しか観ない人は設定は不要だ。他の地方でもVHFを聴取している人は地方を選ぶだけでいいだろう。しかし、筆者が住んでいるのは、兵庫県西宮市だがUHF波を聴取している。
 兵庫県の地域コードは「神戸、姫路、明石、川西、灘、長田、北淡・垂水、三木」の8種類だ。西宮は、地理的には、神戸が近いがそれを選んでも正しくは設定されない。必要なのは、UHFの設定を使っているところから選ぶことなのだ。ためしに、姫路を選んだら、ほとんどのチャンネルが取得できた。しかし、それだけでは不十分で、受信チャンネルをメモっておいて、一つ一つ設定しなおさなければならなかった。

 こういうケースがあることについてもう少し説明があったほうがいい。西宮市はリストにないから、いろんなところを試してみようとも思うが、神戸市北区の人などは、神戸市に住んでいるにもかかわらず、地域では姫路を選ばなければならない。UHFの設定をしたことがあればすぐに気づくが、VHFの地域から引っ越してきた人などはかなり戸惑うだろう。取説のリストにVHF視聴域かUHF視聴域かを明記しておけばもうすこし分かりやすくなるだろう。

 結局、手動で設定しなければならないわけだが、取説が分かりにくい。ポジション、受信CH、ガイドチャンネルとがあり、言葉の説明が無いことが混乱の元だ。VHFなら、地域を選ぶだけで、すべてが同一になるのだろうが、UHFの場合は受信チャンネルが51とか36とかであり、一般に使うチャンネル数とは違う。

 ポジションというのは、RD-X4で使うときのアドレスのようなもので、RD-X4のリモコンや表示で使うだけだ。受信チャンネルとガイドチャンネルの関係さえ正しくしておけば、RD-X4でどんなポジションに入れても動作は困らない。しかし、分かり安さという意味で、ガイドチャンネルとポジションは同一にすべきだろう。「テレビや新聞で6チャンネルというのはRD-X4では3を押さなければならない」では混乱する。

 ポジションをユーザーに見せる必要はない。ガイドチャンネルの数字をそのまま使うようにすればいいのだ。ガイドチャンネルなんていわずに、RD-X4で使うチャンネル数として説明すればいい。実際にRD-X4のメモリのどこに入るかなんてユーザーには関係がないのだ。重要なのは、RD-X4で4チャンネルを選んだらその地域のテレビ欄の4チャンネルとして書いてあるチャンネルの番組が映るということだ。実際の受信チャンネルが51だろうが、46だろうが関係はない。

 カーナビのように、地域情報とオートスキャンを組み合わせられないのだろうか。もちろん、カーナビのような位置情報の取得は無理なので、地域は郵便番号を入れればいい。7桁のデータベースが容量的に厳しいなら、上位4桁だけを使うようにすれば十分だろう。郵便番号から適用する「受信チャンネル・ガイドチャンネル対応表」を呼び出せればいいのだから。

 ネット接続を活用すれば、もっと細かい設定も可能だろう。ネットならフルに7桁郵便番号を使ったチャンネル設定データベースを提供することは容易いはずだ。そして、地上はデジタルによるチャンネル変更のような事態も、サーバー側で対処できる。

●ネットワーク設定
 LAN経由でPCやメールで操作できるのがRD-X4の醍醐味だ。これを使わずしてRD-X4にした意味がない。対応OSにもMacOSXが載っているので安心だ。

 実は、買うまであまり知らなかったのだが、RD-X4はhttpサーバー機能を持っていて、ブラウザベースで操作ができる。だから、OSを選ばなかったのだった。バージョンに制限があるのはブラウザのバージョンに依存しているからだろう。

 うちでは関係はないが、直接接続する場合は本体のIPアドレスを固定しなければならない。こんなことしたら、モデムでネット接続しているユーザーは操作のたびに、ネットワークの接続先を変えて設定しなければならないだろう。排他的なので、どちらか一方しか使えない。当然、外部への接続が必要なiEPGも使えない。直接接続では、PCは高機能リモコンでしかない。ADSL以上の常時接続環境がのならRDシリーズを使うのはやめたほうがいいだろう。

 PCから接続できるように、RD-X4の設定を行う。DHCPでつないで構わないのなら(PCからRD-X4に割り当てられたIPアドレスが分かる環境ならば)、そのままで構わないが、固定IPを使いたい場合には、初期設定>ネットワーク設定を実行しなければならない。 うちの環境では、他のすべてのマシンを固定IPで運用しているので、固定IPした。

 自宅LAN+常時接続環境を構築したユーザーなら難しいことはない。MacからもwinXPからも操作が可能になる。リモコン機能もあり、リモコン固有の機能(リモコンの赤外線出力を利用したテレビコントロール)以外はすべての操作が可能になった。