ブログは死んだか?これからはTumblrか?

 Tumblr は、ブログが流行り始めた時に参加しなかった非オタ属性な方々が Twitter や Facebook をきっかけにネットで何かを表現する喜びに目覚めたが、ブログは手垢がついた感じでダサいし、レンタルサーバのテンプレートはいけてないのが多くて行けてるのはかぶるし変な広告が入るし、Tumblr ならまだやってる人間少ないし、シャレ乙な感じするし、人のエントリ丸パクリで自分が書いたみたいに評価もらえるし、楽しいマル、というかんじか。

 ブログが始まった頃はそのような行為は忌み嫌われたが、転載メディアがネットビジネスの主流になるに連れて、自分で書くことが好きな人間の比率が減るに連れ、主流になってきた。

 Tumblr が新しいのは、エントリやツイート、近況などを書く場所を提供するだけでなく、他人が書いたものを並べる場所を提供したことだろう。他人が書いたものを自分が書いたもののようにして並べる、web2.0 的な行為を個人に解放したことだ。

 自分で書かずに書いたようにする行為はずるい感じはあるが、情報流通の本質をついているかもしれない。お笑い芸人のトーク番組で笑いを取るネタは自分で考えた虚構の作品ではなく、出会った人や後輩芸人の話だったりする。ただ、ここで重要なのは笑いのネタになった人はテレビで語る機会はないということだ。人気のある Tumblr 管理者は泡沫の個人ブログより購読者が多く影響力がある。そこに取り上げられることで、自分のブログだけでは絶対届かなかったような相手に届く可能性はある。また、Tumblr にはちゃんとパンくずリストがあって、オリジナルへ遡る事が可能ではある。この図式は売れている芸人と取り巻きの若手芸人との関係に似ている(Tumblr の場合には何の交流もない赤の他人なところが違うが)。

 ただ、若干引っかかるのは、オリジナルでは意図しない広告のネタに使われることだ。Aさんがブログを書く、Bさんが Tumblr に転載する、Tumblr はそれをホスティングするとこで広告を表示し利益を得る。一番しんどい作業をした Aさんには何の見返りもないことだ。

 後、このエントリの「ブログは死んだ」はありえない。Tumblr は他で発信された情報に依存しているからだ。ブログが完全に死んだら Tumblr は転載したいものがなくなってしまう。web2.0 以降寄生虫型ビジネスモデルでカネを集めることがもてはやされるが、オリジナルを発信することが蔑ろにされれば、読むべきもののない荒野になる。Second Life や mixi のようにだ。

ブログは死んだ。これからはTumblrだ。 : ギズモード・ジャパン
Tumblrがブログを完全に追い越すXデーがやってくると言う。
それは…、2012年10月12日だっ! ばばんっ!

まぁ、Googleだけを元にした話なんですけどね。Blog・Tumblr・Wordpress・Live Journal、これらの言葉が一体どれほどウェブ上で使われているかをGoogle Trendsを元に調べた結果が上のグラフです。少しずつ落ち始める「Blog」に対して、「Tumblr」は急激に上昇中。このまま行くと、今年の10月12日には、その力関係が逆転しそうです。

かつて、ブログがインターネットを騒がしたように、今度はTumblrがネットの話題の中心となっていくのでしょうか。ブロガーではなくて、タンブララー。歌いだしたくなる語尾ですね。

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