意外なことに、このアプリを作ったのは Microsoft だ。「Microsoft がその気になればこんなアプリを作れるんだよ」という技術デモなのか、Windows 8 マシンをリリースした時に iPhone から windows 8 への橋渡しになると考えてのことかは分からないが。iTunes store でダウンロード。
他にも”Panoramas”というパノラマ写真作成用の有料のアプリを持っているがほとんど使う機会がなかった。panoramas は既存の写真からパノラマイメージを合成するもので、後でパノラマになるように撮影しておく必要があった。三脚に固定したカメラを横に回転させなながら撮った写真を後で合成するようなケースでは威力を発揮するのかもしれないが、iPhone でパノラマに出来るような写真を撮るのは難しかった。
photosynth はそんな横着な人間にも簡単にパノラマ写真を撮ることができる。このアプリはパノラマ写真を撮るためのUIとイメージの合成を行うエンジンを兼ね備えている。特にパノラマ写真を撮る際のUIが秀逸だ。先にとった写真のエッジになった時に勝手にシャッターが落ちる。なので、ユーザは手ブレをしないようにゆっくりと横に回転することと、必要な範囲が撮れた時にFinish をタップすることに集中すればいい。
次々、横にイメージを継ぎ足していくという方法なので、最大画角という制限は存在しない。また、焦点距離は通常のままなので、ワイドレンズを使ったワイドとは違い遠近感をデフォルメするような効果もない。
下の写真は Finish を押すタイミングが遅く、同じ場所が二回写ってしまった。
高画質または多ピクセルの写真を残せるオプションがあればさらにいいと思う。
オリジナルのカメラに無い機能をアプリで追加できるのはスマートフォンの醍醐味だ。これはどんな高機能のデジタルカメラにもできない芸当だ。同じような方法で簡易にパノラマ写真が撮れるカメラは既にあるかもしれないが、その機能がアプリや iPhone のアップデートともに充実するようなことは考えられない。
無料でアプリケーションのサイズは小さいので、パノラマ写真を撮る機会があまりなくても入れておいたほうが良い。これを使わない限り撮れない写真というものは存在する。