カール・ルイス曰く“私は私で当時のテクノロジーの恩恵を受けていた”

 去年の3月記事だし、ここでも書いたか話したかしたと思うが、クリップしておく。

情報源: 【60歳】カール・ルイスが語る“厚底シューズは規制されるべきか” 「公平性に不満を言うなら反論をしたい」(Number Web) – Yahoo!ニュース

「私は、ナイキのような企業には選手のために最高の靴を作ってもらえるよう奨励すべきだと思っていますし、世界陸連や他の企業がヴェイパーフライに公平性の観点から不満を言うなら反論をしたい。だって、不公平というなら、コーチも使用する練習施設も、他のアスリートと同じということはないでしょう。最新の施設の使用や素晴らしいコーチからのアドバイスは誰かに許可を受けるものではない。公平じゃないという理由で、練習場所を移動させ、コーチを変えるべきだというつもりですか? 違いますよね? シューズも同じです。

 1月下旬に発表された世界陸連の新しい規制は概ね正しい方向を向いて作成されたと思いますが、陸上競技を『公平』の名の下に平準化しようとするのは、彼らの仕事ではないはずです。企業のイノベーションを促し、選手がより良いものを手にできるように支援することが彼らの仕事であるべきでしょう。

 そしてシューズに関して規制をつくる場合は、私は選手の『安全』に基づくものであるべきだと思っています。着用する選手が怪我をしないかどうか。これだけにフォーカスすべきなのです」
「私はマラソンを走ったことはないですし、ファンランナーに過ぎません。それでもネクスト%やアルファフライは素晴らしいシューズだと思います。私は軽い靴が好きです。誰もが覚えがあることだと思いますが、子どもの頃、友達とかけっこをする時に靴が重たいからと脱ぎ捨てて走っていたでしょう。軽さと速さは結びつくのです。ナイキは、私の現役時代には存在しない素材を使い、厚底シューズの開発でも『軽さ』を重視しています。だからこそ、履いたときにそんな子ども時代の感覚を思い出させてくれると思います。

 現役時代に現在のスパイクが欲しかったか? いや、そんな事は考えませんね。我々のシューズだって1940年代や’50年代に使われていた革製のスパイクよりは機能がよかった。私は私で当時のテクノロジーの恩恵を受けていたんですから。

 イノベーションは止められるものではありません。私たちが住む世界についてもっと現実的になりませんか? 私は数週間後に南アフリカに行く予定なのですが、フライトは17時間かかります。でも、50年後にはおそらく4時間ほどで到着する飛行機が開発されているでしょう。そして、未来の若者に『17時間飛行機に乗るのはどんな感じですか? 』と尋ねられることになると思います。シューズも同じです。

 これがまさに私たちの世界です。前に進むためにバーを押し続け、物事をより良くし続けることで、あなたも『終わった時間』に立っていることに気づくはずです。

 ナイキは選手たちと話をして、開発に時間とお金をかけ、驚くべきシューズを世の中に送りだしました。古い価値観を守ろうとする人たちが不平を言うかもしれませんが、ランナーは『よりよいものを選ぶ』だけなのです。時間は前に進むのです」

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