オワコンの逆襲なるか?「日本最大級のロボット売り場」

 百貨店という業態が終わってるというのはここに10年以上前に書いた。その流れは加速していると思う。

 国民の購買力という財布はほとんど増えていない。社会保障費の増加で可処分所得は減っているといってもいいくらいだろう。購買行動の変化も大きい。通販ビジネスの比率は増える一方で実店舗ではコンビニや郊外ショッピングモール、ディスカウントショップの比率が増え続けているのではないか。

 80年代初頭の西武は関西地方に進出を図っていた。つかしん、宝塚、神戸、自分ですら行ったことが有る。つかしんは、ちょうど尼崎市に住んでいた時期でもあり、小さい子供がいた時期でもあり、車で行けて子供が遊べるような場所も有ったのでよく行った。

 が、宝塚店が閉店し、つかしんの別館が廃墟のようになりだし、神戸ハーバーランド店もしょぼくなったあたりから風向きが変わった。これは、西武に限らない。関西では梅田近辺の再開発とかで盛り返した雰囲気を演出しているが、80年代に近郊に出店した百貨店は縮小の一方。都心部に古くから有った比較的小さい店舗も閉鎖していった。

 百貨店で割高な商品を買うことの意味が変わってしまった。同じものを買うのにわざわざ百貨店に行って買うのが面倒に思える人が増えた。さざえさんではおめかしして(マスオさんなんか休みなのにスーツを着て)百貨店に出かけることが娯楽だった時代は終わったのだ。

 商品が均一化し、その情報がネットで拡散されれば、店舗の独自性とか付加価値は付けられない。付加価値で勝負するような高価な洋服や宝飾品、化粧品などが百貨店の主力になっているのはそのせいだ。未だに、これらを喜ぶような人たちは減り続けながらも残っているが、多くの百貨店を生き残らせるほどの購買力はない。

情報源: 「そごう・西武の売却説」が急浮上、百貨店は“オワコン”なのか

 と思っていたら、百貨店も頑張っているという記事があった。

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©いらすとや

情報源: 日本最大級のロボット売り場=大阪に2号店オープン-高島屋

 でも、残念ながらこれは失敗が目に見えている。「ロボット売り場を作る」というのが前時代的発想なのだ。ロボットを使った売り場を作ることが考えられないところがオワコンなのだ。サヨウナラ。

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