自分の誕生日に娘に買ってもらった。
期待しすぎだったかもしれない。「しっかりと揺れは伝わってくるが、走るのに支障をきたすほどではない。走りのじゃまにならないという意味ではベストのほうが楽」というのが正直な所だが、メリットもあるので、距離・時間によって使い分けるつもりでいる。少なくとも、以前買った500円くらいのものやサイクルジャージの背中ポケットにペットボトルを挿して走るのよりはずっとマシだ。
良いと思う点
- 装着することに心理的なハードルがない。ベストだと「これから走る!」という意気込みがないと付ける気にならないが、水を持たなくてもいい程度の短いジョギングの時には抵抗を感じる。ベストは背中が蒸れる。
- ウィンドブレーカーの下に付ければ、走っている途中でウィンドブレーカーを脱ぎたくなった時に手間が少ない。
- ポケットが前に有る。ベストの肩紐についたポケットには180mlのエネルギージェルは入らないため、背中に入れなければならない。当然、背中に入れたものを取り出すためには一度ベストを脱がなければならない。YURENIKUIは180mlのジェルでも入れられる。
- ベストだと胸ポケットに大きなものを入れると胸が圧迫されたり心拍センサーに干渉したりしてうっとうしいことがある。YURENIKUI は装着感が少ない。
- ベースとなるパッドとボトルホルダーの剛性が高いので、ボトルの重量をパッドで受け止められるようになっている。
- ファスナーのスライダーに輪が付けられていて手袋をしていても開け閉めしやすい。
- 余ったベルトがブラブラしないように工夫されている
- ボトルの横にもチャック付きポケットが有り鍵や小銭などを、独立して入れられる。小銭や鍵をiPhoneと同じスペースに入れたくないから嬉しい。
1~4のメリットは Yurenikui 固有のものではなく、ウェストベルト型のバッグに共通ではある。
イマイチな点
- 右のベルトの取付角度が納得できない。下写真1
- 全体にゴワゴワしすぎ。ボトルホルダー周りは剛性を確保するために必要かもしれないが、前のポケットは柔らかい素材のほうが扱いやすい。
- 前ポケットは扱いにくい。チャックの位置が悪く出し入れがしにくい。容積の割りに物が入らない。(モデルチェンジ後の後継もでるはチャックが上になり使いやすそう)
- ボトルを固定するためのゴムバンドとナイロンテープが付いているが、ホルダーのコーデュラナイロンが分厚くて効かない。口の部分に一本紐を通してストッパーで固定するだけで十分だろう。そのほうが使いやすい。
- ボトルを固定するためのナイロンテープの固定方式がよくない。このアジャスターは直線的に張力がかかる場合にこそ有効だ。径の小さい円周方向に使うものではない。図1,2,3
図1:正常使用:AB方向に張力がかかるとC部でテープが重なり張力で押さえつけられて固定される。
図2:リリースまたは締め付け時:リリース時:アジャスターを持ち上げることで、Cの摩擦が減り緩められる。締め付け時:Dをひくことでアジャスターの角度が変わりCの摩擦が減り抵抗なく引っ張れる。
図3:YURENIKUI のボトルの使い方。A’B’に沿って張力が働くのでCが浮いたようになる。
固定するボトルの径とアジャスター・テープが合っていないのだ。もっと薄くて狭いテープで小さなアジャスターを使えばテンションが掛かりやすくなるだろう。というより、ゴム紐だけで十分だ。ゴム紐もこんなに靴紐のように掛ける必要はない。そのほうがテンションが掛かりやすくてゴム紐の伸縮性を効率よく使えるはずだ。
全体的に、素材や小物等が過剰だと感じる。強度が必要でない部分に過剰に分厚い布やテープを使っていると思う。ボトルなどはたかだか数百グラムのものでしかないのだからザックに使うようなナイロンを使う必要はない。Flyknit のように強度が必要のない部分には薄くて軽い素材を使い、強度が必要な部分はテープや紐で補強すればいいのだから。
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YURENIKUIについて、僕が「確かに揺れにくいけど、大会には使わないだろうな」と感じた原因がpanheadさんのブログを読むとよく分かりました^ ^
ボトルが揺れないようにするばかりに、走るうえでの快適さを損なっているところがあるようです。
だからと言って、今のところウエストバッグ型でYURENIKUIに勝るものは無さそうですが…
ポッキンさんが大会に使わないと言われてたのが分かりました。ジェルを持つためだけにこれだけの荷物を使うのは無駄ですね。