食事画像データを自動判別の実用度は如何に

 アプリ公開後ユーザが登録した画像で認識率を上げていけるならAIだが、単に画像マッチングのサンプル数が多いだけなら画像マッチングだろう。

 写真判定による摂取量の計算は難しいだろう。例えば食品が「カレー」と分かっても、具によってカロリーは大きく異なる。もっと細かく「キーマカレー」とまで分かったとしても量までは分からないのではないか。「何を」だけでなく「どれくらい」が必要な情報だ。量を手入力しなければならないのでは、手間はあまり減らないだろう。

 それ以前に、成分表示を読み込むOCR機能の搭載をお願いしたい。登録されていない食品や清涼飲料水を登録したいときに、どの項目に何を転記すればいいのか分かりにくい。他のユーザが登録した食品についても重複が合ってしかも異なる数字が入っていたりしてどっちが正しいのかわからない。

 また、食品業界はもっとできることがある。APIによる食品情報の提供だ。ヘルスケアサービスとの連携を行い、正しい食品情報を簡単に登録できるようにすればユーザとしては助かる。

 ただ、最終的に誤差となるのは、個人で調理した食品だろう。同じ食材を使った料理でも、調味料の量やバランスで内容物は大きく変わるだろう。油をたくさん使う人やそうでない人、油の種類によっても100kcal程度は簡単に違ってくる。ご飯の盛りだって、正確に把握はしていないはずだ。それらを考えれば 80%という誤差でも実用上は問題ないのかもしれない。

 とにかく、一度試してみたい。ユーザが登録する写真を新たなサンプルとして認識エンジンの精度アップに繋げられるなら、サポート情報を登録してもいい。Fitnesspal から乗り換えられたら嬉しい。

食事画像データを自動的に判別するAIを自社開発–ライフログテクノロジー – CNET Japan

ライフログテクノロジーは8月8日、ユーザーから収集した食事画像データを自動的に判別する人工知能を自社開発したと発表した。

 同社は、日々の食事や運動の記録・管理ができるヘルスケアアプリ「カロミル」を運営する。2015年12月のサービス開始以降、カロミルを通してユーザーから取得した食事画像と、同社が保有する食事画像を合わせた約20万件を用いて、機械学習を開発してきた。

 今回、ユーザーから収集した食事画像のうち、 機械学習に用いていない写真をテストデータとして無作為に1万5000件を選び、開発した食事画像認識AIに料理判定(食製品を含む)させたところ、その識別率は82%になったという。

 なお、今回開発した食事画像認識AIのヘルスケア アプリ「カロミル」への実装は8月下旬を予定しており、ユーザーの食事記録のステップがこれまで以上に短縮化される見込み。カロミルでは、月10回まで食事(外食、自炊を含む)の写真をもとに管理栄養士や栄養士が無料で栄養計算する機能を備える。

 また、蓄積されたライフログからユーザーに最適な食事や運動の提案を自動的にする機能も実装予定だ。

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