腕の動きで発電–自動巻きスイス製スマートウォッチ「SEQUENT」

 「針式であるため時刻の視認性が高い。」という表現には賛同できない。記事を書いた人間は「視認性」への理解が足りない。針方式の時刻表示が数字表示方式より「見易い」と一般的にいわれるのは、「時刻の認識が行いやすい」という意味だ。時間を角度として表現しているので、「X時までどれくらいの時間があるか」を計算しなくてもいい。自分は今GARMIN630の文字盤(watch face)をアナログ表示にしているが、視認性は良くない。これは液晶の仕様の問題だ。視認性という意味では大きな文字の数字のほうが高い。が、「もうすぐ家を出る時刻だな」というのはアナログ表示のほうが分かりやすい。そういうことだ。

 「スマートかつ現実的に解決」しているかどうかについて、SEQUENTのkickstarterページに星取表があった。

SEQUENT 電池仕様

 これをどう見るかだ。大事なのは薄い注釈だ。心拍は “every minute” でしか計測しないし GPS は “every 5 minute” だ。スマートウォッチやランニングウォッチの代わにはならない。これをスマートウォッチと呼んでいいのかどうか微妙なところだ。

 この発電方式をどういうのか、サイトでは”KINETIC POWER”(運動力)とある。腕の振りで錘を回して発電機で電気を起こし充電するというものだ。ここでは、「運動充電」と勝手に付けて使いたい。

 運動充電で得られる電力は少ない。なので、カラー液晶は使えないのだろう。GPSや心拍計も常時使うことは無理なのだろう。ただ、2017年の要素技術ではこのように機能を絞ったものしかできないが、要素技術の技術革新によっては運動充電で GARMIN 630 や Apple watch のようなデバイスで使えるようになるかもしれない。自分が死ぬまでにに実現したらいいなぁ。

腕の動きで発電–自動巻きスイス製スマートウォッチ「SEQUENT」 – CNET Japan
 スマートウォッチの短いバッテリ駆動時間という問題に対する解決策として、充電機能を備えるバンドの特許や、体温で発電して動くスマートウォッチといった提案がなされてきた。

 今回は、この問題をスマートかつ現実的に解決できそうな、自動巻きアナログ時計ベースのスマートウォッチ「SEQUENT」を紹介しよう。現在クラウドファンディングサービス「Kickstarter」で支援募集中。

 SEQUENTは、スイス製の自動巻きムーブメントにスマートウォッチ機能を組み込んだ腕時計。以前紹介した「ORIGIN」もスマートウォッチとして使える自動巻き腕時計だが、スマート機能をバンドで提供していた。これに対し、SEQUENTは本体がスマートウォッチとして機能するため、好みのバンドと組み合わせて使える。しかも、針式であるため時刻の視認性が高い。

 動作に必要な電力は、腕の動きを利用した発電機構から得る。したがって、毎日のように充電したり、電池を交換したりすることなく、使い続けられる。

 バッテリの充電残量や動きの激しさは、文字盤の針で示される。動きが激しいほど短時間で充電が済むので、運動する際も身に着けておくといいだろう。防水性も備えていて、汗や多少の水でも故障の心配がない。

 スマートウォッチの機能としては、心拍センサ、GPS、加速度計などを搭載し、Bluetooth連携させたスマートフォンのアプリで各種データが取得可能。スマートフォンからの通知やアラームも伝えるよう設定できる。

 Kickstarterでの支援受付期間は日本時間8月10日まで。記事執筆時点(日本時間7月10日12時)でキャンペーン期間は30日残っているが、すでに目標金額8万スイスフランの3倍を上回る24万スイスフラン強の資金を集めている。

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