ヲタクがランニングを始めると Amazon が儲かる

 「風が吹いたら桶屋が儲かる」をやってみようとしたがひねりがなくて面白くならなかった・・・

     

  1. ヲタクがランニングを始める
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  3. いかにして楽に走れるかを調べる
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  5. 人付き合いが苦手なヲタクは教室やクラブに通わない
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  7. 本屋に行くのがめんどくさいので電子書籍を探す
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  9. kindle 本が売れる・Amazon が儲かる

 ランニングに関する情報の大半は Youtube で得た。動画のメリットは大きく、紙媒体では絶対に伝わらなかったであろう知識を効率よく得られた。しかし、動作を学習するのにはいいが、断片的だったり、人によって考え方が異なっていたりする。なので、基礎から応用までを一つのコンセプトでまとめたものに触れたくて本を買ってみた。

一冊でランのすべてがまるわかり1.RUNNING style ベストセレクション[雑誌] エイムック kindle
 月刊の「RUNNING style」の特集を集めたもの。Running style という名前からも分かるように見栄えのいいモデルがしゅっとしたウェアをかっこ良く着こなした写真やシャレオツなライフスタイルとかを提案したような感じの雑誌。モデルが着用しているウェアのブランドや価格が書いてあったりするのでイメージが伝わるだろうか。

 月刊誌の寄せ集めなので、似たようなことが何度も繰り返し出てくる。逆に、季節の話題がまんべんなく載っているのは便利かもしれない。

 ファッション雑誌を読み慣れているような人にはいいかもしれない。

スポーツトレーニングの基礎知識2.図解 スポーツトレーニングの基礎理論 kindle
 kindleのセールで 54 円だったので買ってみただけだが、信じられないくらいの内容で驚いた。筋肉についての説明から入り、トレーニングから故障からの回復まで総合的に情報が整理されている。ランニングのためのものではないので、ランニングについての実践的な内容はない。

 54円だったので買ってみたのだが、今見たら1,264円になっていた。内容自体はその価値があると思うが、ランニングには余り関係のない話題も多いので、微妙な感じだ。ただ、トレーニングの基本的な考え方を体系的に学習するには良い教材だと思う。

マラソンは毎日走っても完走できない
3.マラソンは毎日走っても完走できない 「ゆっくり」「速く」「長く」で目指す42・195キロ (角川SSC新書) Kindle版
 有名なマラソン指導者の小出監督の本。競技志向が強く、マラソン大会で目標とする記録を出すためのトレーニングにフォーカスしている。発行が古いので、今の考え方と異なる部分もあるが、「速く走ること」にこだわる姿勢や、基本的な考え方は参考になった。

 長距離をダラダラ走っていてもダメ。マラソンを走り切るためには筋力が欠かせない。インターバルなどの負荷の高いトレーニングを入れることが必要。という主張は、漫然と距離を走るだけだったので、トレーニングの進め方を変えるきっかけとなった。

 有名選手のこぼれ話とかは読み飛ばしたが、一つだけ「レースの前日は強い選手でもそうそう熟睡できない」というのは心に残った。どんなサイトや本でも「レースの前日は7時間くらいは睡眠を取りたい」と書いてあるが、自分は眠れない自信がある。そして、眠れないことで焦りを感じて更に眠れなくなる。しかし、小出監督の「誰でも緊張と興奮で熟睡できないのは一流選手も一緒。でも、横になって目をつぶっているだけでも体は休まるので、そういうものと思って横になっていればいい」という言葉のおかげで、憔悴することなく朝を迎えられそうだ。

誰でも4時間を切れる!
4.誰でも4時間を切れる! 効率的マラソンメソッド (Ikeda sports library)
 一連の本の中で唯一紙の本。残念ながら kindle 版は出ていない。

 現時点までに自分が読んだ本の中で一番参考になった。小出監督の本と同じような考え方だが、ペースの考え方が理論的で実践的。トレーニングのスケジューリングも、市民マラソンランナーにとって現実的な内容で取り入れやすい。

 この本では「休むこと」の重要さが繰り返し説かれていて、実体験からも、納得できた。月間X百キロより重要なのは質の高いトレーニングをどれだけやるかだ。質を上げることは「負荷をかける事」を指す。適度な間隔で負荷と回復を交互に行うことが最も重要。過大な負荷を急にかけたり大きな負荷をかけ続けることは故障に繋がる。5月6月の自分に教えてやりたい・・・

 同時に、長時間(長距離)のジョギングやLSDを戒める文章も興味深かった。小出監督も書いていたが、基礎をつくる段階では必要なことでも、ある程度のレベルを超えると無駄になったり、スローペースに慣れてしまって速く走れなくなるという弊害を指摘していた。これも思い当たる。自転車でこのような状態に陥っているが別の話。「市民ランナーの大半は心拍機能の不足で足が止まるより筋力の限界で止まってしまう」という分析から、脚力をつけるためのトレーニングを勧めている。これには納得ができた。

  同時に、5時間程度で完走を目指すような初心者ランナーにとっては6分/km のジョギングペースでもペース走となることも示していて、「5時間で完走を目指す初心者にとってはジョギングもペース走と考えられるから続ければいい。でも4時間切りを目指すならそれではダメ」と、目標によって考え方が変わること。それによってトレーニングメニューも変えることの必要性を説いている。

 「自分が目標とする距離を一定速度で走ることができるペースを上げること」を目標に据えるのは正しいと思う。結果が「ハーフ1時間XX分」となるか「フルX時間xx分」となるかはその後の話だ。なぜ、ランニングの人が「キロ何分」という表現で速度を表現するのかを知った気がする。キロ7分なら残り5キロを35分とすぐに計算できるが、時速8.57km で残り 5 km だとどれくらいかかるか簡単には分からない。

 9 月からはトレーニングメニューを決めて臨みたい。

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