水冷PC

 NECが水冷デスクトップをリリースしているらしい。NECのデスクトップPCには全く興味がないが、水冷というアイデアには興味があった。DOS界では冷却効率を上げ、CPUのクロックを上げるということを趣味としている人がいて、水冷化キットが売られていた。日立は前からノート型の水冷マシンを発表(販売していた)。

 個人がやる分には面白いが、メーカーがデスクトップの水冷化というのは面白さ半減だ。水冷化というのは巨大なヒートシンクやファンをつける延長上でしかない。今回のNECの開発者インタビューでも、一番苦労したことは時間との戦いだったような感想だ。時間とコストさえかければ、水冷化によって冷却効率があがることは誰でもわかる。メーカーの技術と資金を使ってそれをやっただけで、台湾の小さなメーカーが工夫を凝らして作ったような面白みに欠ける。ただ、ターゲットが違うので、「液漏れしてつぶれても知らないよ」といえないハンデもある。

 もうひとつ面白くないと感じた理由は、サーバーに対する考え方の食い違いだろう。俺がサーバーと書くときは、ファイルサーバーを意味する。webもメールもftpもファイルサーバーの一種だ。だから、そこそこのCPUと十分なメモリ、HD、ネットワークがあれば、個人で使う分には十分だ。しかし、NECのはこのマシンでテレビを観たり録画したりDVDを焼いたりすることが考えられている。だから、こんなハイスペックなCPUと冷却システムが必要なのだろう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です