マイクロソフトはPCのハードウェアメーカーを潰したいのか?

 Windows 10 は買い替え需要を喚起しないだろう。Windows 7 マシンからのアップデートを無料にしたことや、Windows 10 がそこそこなスペックのマシンでも意外なほどに快適に動くことから、ハードウェアの買い替えサイクルをまたも伸ばしてしまったからだ。このことは、Windows 10 のインストールベースが1億台を突破したのにハードウェアの販売数量は去年より落ちていることから説明がつく。これまでと違い、OSのアップデートに合わせてハードを新調する必要がなくなったのだ。

 そして、Microsoft 自らは縮小しつつある Windows PC プラットフォームの中でのハードウェアメーカーとしてのシェアを増やそうとしている。初代 Surface シリーズでの失敗を糧に、本気で Windows PC 市場を取りに来たといえるのではないか。Sufrace pro 4 は、もはや誰の目にも明らかなように、Windows PC の代表だ。例によって、Macbook pro との比較で Macbook より速いことを強調しているが、ただのポーズだろう。Macbook を買おうか Surface pro を買おうか迷う人間はいない。そんなことは Microsoft は経験上十分に知っているだろう。

 OS の販売を収入源としていた Microsoft が 10 の無償アップデートにしたのは大きな路線変更だ。目前のアップデート収入を捨てたのだ。これにより、個人ユーザに関しては従来より短時間での 10 へ収束されるだろう。「ハードの増強やOSのバージョンアップ料金が不要なら乗り換えてもいい」と思う人は多いのではないか。問題は、シェアの大半を占める保守的な企業ユーザがお気に入りの Window 7 を手放すかどうかだが、個人ユーザが Windows 10 の UI に親しめば会社で使うマシンの OS がアップデートされることに反発するエンドユーザ部門の反発が減ることも期待できるだろう。

 しかし、Windows 7 以降のどのバージョン(そして恐らく、Mac OS)もパソコンのハードウェアの売上にはつながらないということだ。更に、皮肉なことに、XP のサポート打ち切りが、一時的にせよ、ハードウェアの売上につながったという事実だ。
 

マイクロソフトのハードウェア拡大と、PC市場の落ち込み | TechCrunch Japan

PC業界にとって重要な一週間だった。Microsoftは、Windows 10 OSの走る新機種を数種類発表し、私の予想以上に好意的な報道がなされた。 ソフトウェアの巨人は、現在1億1000万台以上のデバイスでこの新OSが動作していると発表し、この数字に誇りを感じている様子だ。

しかしその満足感は、数日後にGartnerおよびIDCから発表されたPC販売データによって水をさされた。

2件引用する。

Gartner:「全世界PC出荷台数は、2015年第3四半期に7370万台となり2014年第3四半期から7.7%減少した。」

IDC:「2015年第3四半期(3Q15)の全世界PC出荷台数は約7100万だったことがInternational Data Corporation(IDC)の全世界四半期PC追跡調査でわかった。この数値は、対前年比10.8%減で、予測されていた9.2%減よりもわずかに悪かった。

つまり、良くも悪くもあった。

いくつかの疑問:Windows 10の発売はPC売上の上昇を呼んだのか ー 一時的にせよ?もしそうなら、Windows 10のリリース時期が遅すぎたために四半期売上にあまり影響を与えなかったのか?もしそうでないなら、Windows 10は今後もPC売上に寄与しないと思われる。

The Next Web — 私がTechCrunchに来る前に働いていた場所 — で最初に書いたブログ投稿で、私は「Windows 7によるPC販売の上乗せはない」という見出しの記事を書いた。そしてこれはWIndows史上最も人気の高かったWIndows 7の話である。

Windows 8の発売がPC市場になんらかの好影響を与えたという記憶も私にはない。だとすれば、Windowsの新しいバージョンはPCの新規販売における重要な要素ではないという歴史的前例が少なくとも複数あることになる。

GartnerとIDCは、PCの重要な販売期間であるホリデー四半期について、そこそこ楽観的だ。おそらくWindows 10の強力なマーケティングが出荷ペースを後押しするのだろう。

しかし現時点では、この実に興味深い新OSの存在にかわらず、PC市場はほぼ予測通りに進んでいる。下を向いた予測だ。それでも3ヶ月に7100または7300万台のPCというのは、ハードウェア台数としても売上としても大きな数字だ。しかし、かつての一時期よりは小さい。

最後に:世界経済は現在好調とはいえず、特に中国経済の不確定さが大きな原因だ。世界の市場を語るためには、広く世界のトレンドを考慮する必要がある。もし、中国経済の不調が続けば、企業の経費節減がPC購入に影響を及ぼす可能性がある。

今我々に言えるのは、PC市場は未だに低調だが、WIndows 10とそれを載せた新ハードウェアが、2015年最終四半期に向けてどんな効果を与えるのかを言うには、まだ早すぎるということだけだ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です