普通に売られていたラン、実は新種だったことが判明

DSCF17831 見つかった場所が珍しいだけで不思議でもなんでもない。「新種」なのは、学術名称が付けられていなかったとうことにすぎないからだ。コロンブスがアメリカを「発見」する前から人は住んでいた。この花だって、産地の人や流通経路の人にとっては既知の種類だっただろう。

 学術DBに載っていないものが街角で売られていることを不思議だと思うことが不思議だ。

 身の回りに名前の分からない人工物は珍しくない。というより自分はそんなものに囲まれている。増して、自然の植物なんて名前がわかる種のほうが少ないくらいだ。身の回りの雑草の名前を全部言える人なんて一般人にいるんだろうか?更に、ある花を見て「これは学術DBに登録されていない新種」と分かる人のほうが大半だろう。

 すごいのは、通りすがりの花屋の店先にある花を見て、それが「新種」だと分かったこの学者だ。それだけだ。

普通に売られていたラン、実は新種だったことが判明
花屋さんで、研究者が偶然発見したとか。

2013年ごろから「ビッグ・ピンク」という名でごく普通に売られていたランが、実は新種であったことがわかりました。

初めてこのランを見た研究者は、すぐに「これは」と気づき、さっそく調査開始。

おそらく2つの種を混ぜた雑種ではないかと考えた彼らは、念のため6つの異なるランとも比較。両親から受け継がれるものと母方からのみ受け継がれるものに分けたDNA調査など、入念な確認を重ねました。

その結果、共通点は発見されず、ビッグ・ピンクは紛うことなき新種であると認められたのです。

学名を「Dendrochilum hampelii」というこちらのラン。原産はフィリピンで、海抜1200メートル以上、しかも目立たないところに咲く珍しい種のため、あまり知られていなかったのだとか。

しかし結局、なぜ新種が普通に売られていたのかはわからずじまいだったそう。世の中には不思議なこともあるものです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です