はじめてのお泊り

道場駅に向かう途中にあった花。稲の緑、空の青との対比が美しい。
道場駅に向かう途中にあった花。稲の緑、空の青との対比が美しい。
> 金曜日の夕方、通勤に使っている JR福知山線が止まった。状況を調べれば調べるほど交通機関の乱れはひどくなっていった。JRは神戸以西が止まったし大阪のほうでも止まり始めた。

 振替輸送が提供されたが、自分の家には平行して走っている私鉄がないので福知山線が復旧しないかぎりどうしようもない。神戸から回りこんで帰ることも可能だが、神戸電鉄が止まってこのルートも絶たれた。

 下手に動いて途中まで帰っても足止めを食らったら悲惨なので、帰ることは諦めた。娘が「宝塚まで迎えに行こうか」とメッセージをくれたが、こういう時には宝塚との往復が大変なことになることが分かっていたので断った。この予想は的中していて、平行する中国自動車道が閉鎖されて流れ込んだ自動車と宝塚に迎えに行こうとする車が溢れて大渋滞し、しかもR176では交通事故が発生して完全に麻痺したらしかった。Twitterでは宝塚駅のコンコースに座り込んで世を明かそうとする客のツイートが流れていた。

 高速の閉鎖や迎え自動車の渋滞は至ところで起こっていたらしく、いつもなら15分くらいのところから2時間かかったとか、30分のところから3時間かかったとかいう話を耳にした。

 自分は、9時頃には泊まりを覚悟し、すごそばのスーパーに行き食料を買って会議室でニュースを見ながら食べた。その後も暇つぶしの仕事をしたり、ウォーキングをしたりして、最終は救護用ベッドを出して寝た。

 一人で広いフロアにエアコンを効かせるのは気が引けて朝方は寒かったが5時間近く寝られた。ベッドが小さくて寝返りが打ちにくいことと、枕がなかったのが辛かったが、駅の地べたに座って過ごすことに比べれば快適そのもの。枕と毛布があれば、ちょくちょく泊まってもいいくらいだ。

 ただし、他に人がいなかったから快適だったが、誰か一人でも同じような人間がいたら大阪に出てでも泊まる所を探しただろう。駅の構内で一番辛いのは、パーソナルスペースの確保ができないことだ。その点で、会社に一人泊まるのは全く無問題。

 始発は諦めていたが8時頃になっても回復の目処は立っていなかった。神戸電鉄は正常運行したようだったので、神戸経由で帰った。神戸に出勤する娘と時間を合わせて、最寄り駅に着くように会社を出て駅で車をバトンタッチして家に帰れた。これも正解だった。

 夕方に天気が安定したのを確認した後で、カブを置いたままにしていた駅まで歩いた。8kmの道のりだが、ジョギングシューズを履いて荷物がなければ楽勝だ。強い雨の後は道路から水があふれていることが多いのでロードに乗る気になれない。なので、運動不足解消を兼ねて歩いた。

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