二世代前のハードに最新OSを載せるのはギャンブルだ。後悔することも多い。iOS4 になった時の 3G ユーザの悲鳴は記憶に新しい。
しかし、2年縛りもあとわずかになった今となっては、最悪でも数か月先に最新モデルに切り替えることが可能(その後キャンペーンで縛り解除されることになったが)なので思い切って iOS5 にしてみた。
話題の iCloud は共有すべきパソコンがない。iMac があるが諸事情でまだ Lion にしていないし windows 7 マシンは持っていない。ハードに依存する機能は全て無意味。そんな状態だが、意外にも新しいOSは恐れていたように負担が重いものではなく、これまでと同等に使えた。iOS4にしたときにもっさりしていたので、少々変わっても気にならないのかもしれない。
真っ先にわかったのは日本語入力回りの改善だった。辞書が劇的に良くなっている。「よくなっている」というより「まともになっている」というのが正解かも知れない。以前はしょっちゅう見たありえない単語をほとんど見なくなった。なので、入力効率が大きく上がった。フリックのセッティングで連続押しで同じ文字を連続して入力できるのも地味に便利だ。これまでは、一瞬間をおいてからボタンを押すか→で確定させる必要があった。これならドラクエの主人公名に「あああああ」と簡単に入れられる。
次がデジカメ。ハードの性能は上がらないがソフトウェアが劇的に良くなった。近距離のマクロでもびしっとフォーカスが合ってぶれなくなった。水平の目印になるものが出てくるのも便利だ(この機能はサードパーティのアプリではかなり前から搭載されいていた)。
性能とは関係がないが、ロック画面からカメラを呼び出せるのは便利だ。起動も速くなった。これまで 3GS ではロックを解除しホームにあるカメラをタップして撮影可能状態になるまでに20秒近くかかったが、今では10秒程度になった(それでも遅いが10秒近い短縮というのは大きい)。
デジカメの画質はセンサー、光学系、ソフトの三つが揃わないとよくならない。センサーと光学系は工場から出荷されてしまうと向上は不可能だ(交換レンズの場合はレンズは変えられるが)。しかし、コンパクトデジカメなどは出荷されたら最後ソフトウェアのアップデートで画質が良くなったり機能が増えたりといったことは聞いたことがない(一眼はある)。もしあってもコンパクトデジカメユーザがアップデートをすることは稀かもしれないし。
この点では通信端末のカメラはアップデートによる改善の可能性が高い。特にスマートフォン系の端末を使っているユーザはパソコンに接続する機会も多いから有利だろう。
通知も便利になった。これまでの通知はダイアログが表示されるだけだったが、今度の android のパクリといわれる引出スタイルの通知は天気予報や株価がダイレクトに表示できて便利だ。設定もアプリごとに決められるというのもいい。