圧倒的。アップルがスマホ利益の93%を独占

apple-stock2 数字はともかく、この状況は以前からのことで驚くには値しない。ただ、Apple と Samsung しか利益を上げられないというのには驚いた。上位は採算がとれているのかと思っていた・・・

 Xiaomi が現時点で利益を上げていないのは当然。急増する取扱量に対応する投資フェーズだからだ。問題は刈り取りに入るタイミングで継続的に需要があるかどうかだ。ハイエンド端末市場は 2013 年辺りから頭打ちだ。(Apple のその後の伸びは中国での取り扱いに依るもので、欧米での拡大は止まっている。日本は docomo の取り扱い開始による市場拡大が大きく、これもそろそろ頭打ちだろう。)チープAndroidも数年後には買い替え需要のみになる。

 このブログでも数年前からスマホもタブレットも遠からず PC と同じ図式になると書いてきた。Xiaomi の台頭は compaq や Dell を思い起こさせる。Xiaomi が Dell になるのか Compaq になるのか、10 年後が楽しみだ。

 スマートフォンとタブレットの拡大と競争は現代の世界的分業システムと大量消費社会の縮図のようだ。小さくて高価なので、輸送コストが低い。このため、世界中の消費地に対して一番安くできる場所で集中的に作ることが可能だ。また、大量に作ることで一台あたりの固定費を極限まで下げられたメーカーが勝ち残る。数が勝負の鍵だ。Apple が利益を上げられるのは、高価格が許されるブランド力と少数モデルの大量生産だ。

 部品の購買力で他社を圧倒することで仕入れ価格を下げる、大量生産で固定費比率を極限まで下げる、これらによって低い製造原価の製品を他社より高い価格で販売できる。このため、究極の低売上原価率が実現できるのだ。このサイクルを回せるのは強力な商品力を持つ開発力がキーだ。立ち止まれない自転車操業。これが Apple の本質だ。

Apple 自転車が失速するか Xiaomi 特急がクラッシュするか。均衡を保って並存するか・・・自分には予測不可能だ。

圧倒的。アップルがスマホ利益の93%を独占 : ギズモード・ジャパン
まさにアップル一強。

数で押すAndroid勢にたいしてiPhoneはなかなかシェアを伸ばせないのが現状ですが、利益ベースではその圧倒的な強さに陰りはないようです。Canaccord GenuityのアナリストMichael Walkleyさんによると、アップルは2014年第4四半期(10月~12月)のスマートフォン利益の93%を獲得したそうなんです。いやいや93%って…ほぼアップルの独占状態じゃないですか。

このアップルの快進撃を支えたのは、もちろん昨年9月に発売されたiPhone 6とiPhone 6 Plus。14年の第4四半期には7450万台ものiPhoneが販売されました。さらに、iPhoneの1台あたりの平均価格は698ドル(約8万3,000円)にもなるそうです。これは平均206ドル(約2万4,000円)のサムスン端末と比べても段違い。iPhoneファンってガジェットには糸目をつけないタイプなんでしょうかね?

じゃぁ、他社の利益はどうなのよと見回してみると、端末シェアではぶっちぎりで首位のサムスンが9%となっています。あれ、アップルとサムスンを足すと100%を超えていない? と気づいた方は鋭い。実は、他に赤字のメーカーが存在するためにアップルとサムスンの利益シェアが100%を超えてしまうんですね。

スマホで利益を見込めるのはアップルとサムスンだけという構図は実は以前から続いています。今後、利益度外視でサムスンのシェアを切り崩す中国メーカーのシャオミがこの状況に変化をもたらせるのか、注目が集まりそうです。

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