マネジメント戦としても面白い。

BMC members protect ace Cadel Evans
BMC メンバーがエースを牽く
 その後のステージでコロンビア勢に力負けしたエヴァンスだったが、このステージまでは順調でベテランらしい読みでマリア・ローザをキープしていた。

 下のコメントは、ゴール目前のスプリントで上位陣の多数が巻き込まれた集団落車の翌日もの。

 この日、ゴール前数キロからのBMCは、常にアシストがエヴェアンスを集団の最前線にいられるように強力に引いていた。まるで、エヴァンスをステージ優勝させたいかのようだった。マリア・ローザがそこまでステージ優勝にこだわる理由はない。ライバルも集団にいるのだからタイム差を広げることもできない。なので、安全のためとはいえ、ここまで前方にいる必要がわからなかった。

 しかし、最終コーナーの集団落車と上のコメントを見て分かった。彼は、レース前から悪い予感を持っていたのだ。そして、それはチームに共有されていて、ゴール前でスプリントチームかのような牽引を行ったのだった。

“As expected after a rest day, everyone is fresh and recovered both physically and mentally. It often makes a more dangerous finish,” Evans said at the finish.

 休日の翌日のレースでゴールがスプリントだとこういうことがよくあるのだろう、エースを先頭付近に貼り付けておくことの必要性をチーム全員が共有していてその期待通りに動いた。

 上っ面のコミュニケーションとか情報共有とか、目的と手段を履き違えたような日本の管理者や経営者に、これが強いチームということを見せてやりたい。

ブアニ「坂で遅れかけたが復帰できた」 エヴァンス「予想通り危ないステージになった」 | cyclowired
 (最後の5kmについて)最初にロードマップを見たときから既に恐怖で少し気落ちしていた。脚を残した選手が多いまま大集団で突入すると思っていたし、スプリンター達には数少ないチャンスだから多少のリスクを冒してくるだろうと考えた。終盤はやっぱりその通り。コーナーというコーナー全てに大集団を通すスペースが無かったのに、多くの選手達が前に上がりたがっていた。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です