本:聖なる怠け者の冒険(森見登美彦)

 聖なる怠け者の冒険を読んだ。

 安心の森見ワールドだ。新趣向は主人公が京都市内のアパートではなく会社の独身寮に住んでいることと、魅力的な新キャラが現れたこと。

  読みたいと思っていて、結末が分かっていたら面白く無いと思う人は下を読まない方がいい。

 終盤の映画的大騒ぎに主人公が翻弄されたり、準主役が超常的活躍を見せるというのが続いている気がする。初出順に読んでいるわけではないので、読んだ順番がたまたまそうだったのかもしれないが。個人的に、大騒動が始まると一気にページを繰るスピードが速くなる。あまりいい意味ではない。

 自分にとって、森見作品の騒動はワンピースの戦闘シーンのようだ。自分はゲームでも戦闘シーンを飛ばしたい。ドラクエでコマンドを入れた後のアニメーションや、パズドラの画面切り替え時の移動シーンなどは設定で飛ばせるようにして欲しいと常々思っている。なので、戦闘シーンが続くような巻はほとんど読み飛ばす感じになる。

 万華鏡のような情景が浮かんで面白いといえば面白いが、ストーリーとしては退屈だ。アニメ化への布石だろうか。それとも、実写映画化を目論んでいるのだろうか。実写映画化でこのアクションシーンを再現できればそれだけで観たいかもしれないが。

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