本:「ヤバい統計学」は全然ヤバくない。

http://ecx.images-amazon.com/images/I/41PhpxvzNxL._SL160_.jpg Kindle を日替わりセールで買っていたヤバい統計学をやっと読み終わった。気温に正比例して電車での読書の時間が減ってしまうから時間がかかってしまった(読み終わってからもだいぶ経っている)。

 胡散臭い感じのタイトルで定価の紙本だったら絶対に手を出さなかっただろう。しかし、原題の “Numbers rule your world” が示すように中身は至って真面目な本だった。統計学の教科書ではないので公式や数式はないが、「統計学者はこんな視点でものを見る」ということが例を引いて丁寧に書いてある。多くが実生活上の非統計学者の直感と相容れないものも多いが、説明されるとなるほどと思わされるもので興味深かった。

 ディズニーワールドの待ち時間を最短にする回り方を研究している統計学者とか待ち時間を負担に感じないようにさせるためのディズニーの統計担当者、高速道路の運送効率を高めるための方策やそれに対するドライバーの意識、飛行機の安全性に対する統計学者の意識などは特に面白かった。

 そして、ドーピング検査はこの本が出てからもランス・アームストロングを始め、多くの選手が自身が黒であったことを告白しており、複雑な気持ちになる・・・

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