コンデジ再入門

 カメラは iPhone 4S で充分だが、時々スマートフォンのカメラでは太刀打ち出来ない光景に出会うと、まともなカメラが欲しくなる。

 「まともな」というのは、焦点距離と絞り(シャッタースピード)が自分で任意に決められるという意味だ。なので、フォーカスを任意に選べないコンパクトデジカメは基本機能がどれだけ上がっても対象外だ。同時に、写真を取ることを目的に行動することはないので、荷物になる35mm銀塩カメラ用のレンズを使えるようなカメラも興味の対象外だ。

 先日、写真を趣味とする(写真を撮りに出かける)母が、「(年をとって)今のカメラ(Cannon EOS D?)は重くて写真を撮りに行かれへん」と言っていたので、カメラを買い換えるのを趣味としている兄に、遊んでいるコンパクトデジカメを母に送ってくれるように連絡した。

gx100 二つ返事で兄が送ってくれたのが、リコーのCaplio GX100だった(Caplio GX100スペシャルサイト / デジタルカメラ | Ricoh Japan)。ちょうど、実家に帰る予定があったので、使い方を教えるために触ってきた。

 ビューファインダ、コンバージョンレンズ、PLフィルターなどが付属していたが、持ち運びや取り付けが面倒そうなので、基本操作[電源、シャッター、露出補正、再生(削除)、絞り、ズーム]を繰り返し教えた。

 写真を取るための機能の充実度ではスマートフォンや簡単コンデジとは一線を画していた。フォーカスや露出を自分で選べるというのは大きい。簡単コンデジでは、「そこやないねん」とか「もうちょっと被写界深度を狭くしたいのに」と歯がゆいことが多いが、このカメラなら、一眼レフとまではいかないまでも、そこそこ「絵を作れる」のではないかと感じた。24mm広角は使えそうだし、19mm のコンバージョンレンズが1万円程度で入手可能というのも魅力的だ。しかも、この機能をパッケージングして250gを切っている。これなら、「ロードに乗る」ときは別として、クロスバイクで散歩するような時なら持ち運べそうだ。

GXR Richo GXR A16(24mm-85)23.6mm×15.7mmセンサー が気に入ったが、500g という重量と大きさがネックだ。GX200 は軽くて機能は同じくらいあるが、センサーが小さい(1/7 インチ)。センサーの大きさが大きくなるとレンズの口径も大きくなり本体も大きく重くならざるを得ない。

 光学的な限界はあるだろうが、マーケティング上の問題もあって、大きなセンサー=高機能・高価格になってしまっている。大きなセンサー+非高級レンズ+低画素数+低価格というコンセプトのデジカメはバランスが悪すぎて誰も買わないか・・・上記の A16 ユニットのセンサーは 23.6×15.7mm という比較的大型なものだが、1650万画素になっていて、大型センサーの良さを活かせていないのではないだろうか。大きなセンサーにしたからといって画素数を増やすのではなく、画素を大きくして欲しい。そうすれば、コントラストの再現性の良いセンサーになるのではないだろうか。

 センサーとして一番使ってみたいのはシグマの foveon だ。実質シグマしか使っていないために、選択肢が少なすぎる。自分の欲しい超広角レンズを使うためには一眼レフボディしかない。これは自分には完全に許容範囲外だ。foveon センサーを Richo の GX100 のようなボディに搭載すれば大ヒット・・・しないだろうな。この価格帯のコンデジを買うような層はセンサーに種類があることすら知らないだろうし、foveon だから同じような機能の他機種より2万円も高ければ絶対に買わないだろうから。

 後、最近の機種には GPS やWi-Fiを搭載しているものがあり、デジカメ本来の機能とは異なるが、魅力を感じる。欲しい機能・性能を全て満足するものは見当たらない・・・といっているうちに興味を失って現在に至っているがwww

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