MITメディアラボのネグロポンテはコンピュータパワーが人に力を与えることを信じて疑わない。世界中の子供たちに配るための安価なパソコンの開発に情熱を注いできた。そして、今回のCESではタブレットを披露した。
手回し発電機やソーラーパネルは電気が来ていない場所でも使えるようにという配慮だ。そして、本気さが窺えるのは、この発電機のハンドルが重いことだ。本気で電源のないところで使うためには、電池がなくなったときにコンセントのあるところまでしのげばいいというような半端なものではダメなのだ。ちゃんと使えるものを送るという強い意志に Negroponte のスピリットを見た。
他のデバイスが生き残ろうが消えようがどうでもいいが、このデバイスだけは成功してほしい。
OLPCのXO-3タブレットがCESでお目見え from techcrunch
One Laptop Per Child(OLPC)事業が数年がかりで開発したXO-3と呼ばれるタブレットの、ほぼ最終的な形が、来週のCESで披露される、とプロジェクトの創設者であるNicholas Negroponteが発表した。左の画像は最新のものだが、しかし最新の製品の画像ではないかもしれない。
彼によると、そのタブレットの価格は100ドル未満で、さらにそれに、さまざまなオプションが付く。画面は8インチの従来型LCDだが、省エネとeペーパーふうの機能を持たせるためにPixel Qiのディスプレイにアップグレードされる可能性もある。最初の仕様どおりなら、防水性があって長寿命、厚さは約1/4インチとなる。今回の展示品はOSがAndroidだが、そのバージョンは不明だ。
ソーラーパネルや手回し発電機、外付け大型電池などのアクセサリも提供されるが、それらの価格も不明。単品で買えるのか、学校などのバルク購入のみか、それも不明だ。
つい最近は、インドの大衆向けタブレットAakashが評判になった。すでに数千台売れているが、関心を持つ人びとの数は数百万のオーダーになるだろう。それに比べるとOLPCのタブレットは高そうだが、しかし品質は上のようだ。ただしこれらの低価格タブレットの将来性は流動的だし、iPadなどの商用製品と比較すべきものでもない。
Negroponteによると、今後はこれらの製品を使って長期的な実験を行う。とくに、インドやタンザニア、シエラレオネなどで3〜8歳の子ども たちが、どんなものを読むかというデータを集める。ということは、読むための基本機能が提供され、それが児童の使用実態を録音録画して収集し、今後の改良 に役立てていくのだろう。Negroponteはこのラップトップについて、”うまくいけば、これまで行ったものの中でいちばん重要なものになる”、と 言っている。この言葉が、へき地にはデバイスを空中から投下するという彼の計画と関係あるのか、それは分からない。
もちろん、本誌のCES記事も、この製品とNegroponteを(会場に彼がいたら) 取り上げるだろう。本誌の来週の2012年CES特集をお楽しみに。
〔関連記事および画像。〕
ソーラーケースと手回し充電が売りの「100ドル・タブレット」 « WIRED.jp 世界最強の「テクノ」ジャーナリズム
非営利団体OLPCの「100ドル・タブレット」がCESで披露されている。屋外で読みやすいスクリーンが売りで、オプションで手回し充電器を付けることができ、ソーラーパネルが付いた「ゴム製のはがせるフタ」もある。
長年「間もなく登場する」という約束が繰り返されてきた、非営利団体One Laptop Per Child(OLPC)が作るタブレット型コンピューター『XO-3』──別名OLPCタブレット──が、ついに(ほぼ)現実のものとなった。XO-3は 現在『XO-3.0』と呼ばれており、価格のほうは、当初予定されていた75ドル(日本語版記事)ではなく、100ドルになる見込みだ。XO-3は今週のCESで披露されており、今年生産に入る予定だという。
このタブレット機は、米Marvell社の『ARMADA PXA618』プロセッサーと512MBのRAMを搭載し、『Android』もしくは『Sugar』で動く。Sugarは、子どもにも使いやすい 『Linux』としてOLPCが開発したものだ。しかし、最も興味深いのはそのスクリーンとケースだ。
1024×768で8インチの『3Qi』ディスプレーは、 米Pixel Qi社の製品だ。このディスプレーは、室内ではほかのタブレット機のスクリーンと同じに見える。だが屋外では、反射型の電子ペーパー・タイプのディスプ レーとして利用でき、その場合は解像度も大幅に向上する。明るい光の下では、スクリーン輝度を(上げるのではなく)下げて、消費電力を下げることができる。
消費電力は、XO-3.0のもうひとつのクールなポイントだ。XO-3.0には、手回し充電器がオプションとして用意されているのだ。さらに、ゴム製のはがせるフタは、通常タイプとソーラーパネル・タイプの2種類がある。[ソーラーパネルのフタでは、1時間で4ワットが充電され、2時間利用できる。手回し充電では6分間で2ワットが充電され、1時間利用できる]
これと同じ機能――特にソーラーパネルと電子ペーパー・ディスプレーが自分の『iPad』にあれば、と思った人もいるだろう。
XO-3.0は、教育機関向けに一括販売されるので、近所の電気製品販売店『Best Buy』に行って1台購入するということはできない。ただし、OLPCによる「100ドル・ノートパソコン」(日本語版記事)と同様に、子どもに1台を寄付すれば自分も1台もらえるという「Give One Get One」キャンペーンが、XO-3.0でも展開されるかもしれない。
