カヴェンディッシュがツールの好調を引き継いで凱旋勝利を見せるかと期待されていたが、レース運びがうまくいかずスプリント勝負にならなかった。
レース中盤以降はイギリスチームが4人(カヴェンディッシュ以外の全員)が集団をコントロールして追いすがろうとしたが、逃げ集団に逃げ切られてしまった。
逃げが12人(別府選手も含まれていた)もいたこと。そして、途中から集団を抜けて逃げ集団に乗る選手が増えて最終的に20人近い逃げができてしまったのが失敗だった。ただ、5人のチームでは逃げやアタックを封じる動きをする余裕がなかったのは仕方がない。また、12人もの逃げが形成されたことで集団に残されたチームの多くが、スプリントに持ち込むモチベーションを失ったのも大きい。
カヴェンディッシュはオーストラリアチームがスプリントに持ち込もうとする動きに出なかったことを批判していたが、逃げ集団に一人入れていたオーストラリアがそうしなかったのは当然で批判は当たらない。まして、最強と言われるカヴェンディッシュがいるイギリスとスプリント勝負を避けるのは不思議ではない。
オリンピックという特別ルールが生んだ番狂わせかもしれない。出場枠の少ない国があることやワンデーレースであることは逃げへの誘引を強くする。日本がとった、別府が逃げスプリントが得意な新城が集団に残るというのは典型的だ。逃げが捕まったときはスプリントで上位を狙うという作戦だろう。こういった戦略を取るチームは集団を牽いてまでスプリントに持ち込もうとはしない(できない)。一人しか出ていない国なんてそもそも、他国の選手のために集団を索くなんてあり得ない。
後、人数の少なさがある。ツールのように9人いれば、集団をコントロールする役と逃げを潰す役を設定することができるが、5人では人出が足りない。カヴェンディッシュが去年までいたハイロードはカヴェンディッシュを勝たせるために統率のとれた8人のチームメイトがいて、多くのレースで彼をトップでスプリントのスタートラインに送り出した。ツールの優勝者と準優勝者とステージ3勝のドリームチームでも、オリンピックでスプリントレースを作ることは出来なかった。
ルールによって普段の常識が通用しなくなり、試合運びによって利害関係が変わっていく、ロードレースって面白いなぁ。