パソコン工房オリジナル eclips1200 Duron1.2G

概要

よくいう、ショップオリジナルパソコンというやつ。PS2Linuxをサーバーとして育てるのは初心者の俺には無理だと思いヤフオクに出品した。2年近くたってはいるが、ほとんど使っていないので、新品といってもいい状態だった。他の出品物も2万円台では落札されているようだったので、2万円スタートで出品し、28000円で落札された。2年前のコンピューター製品が購入時と同額以上(購入商品価格は25000円)で売れるのは珍しい。というより、SONYが販売を停止しているおかげだろう。

SONYに感謝しながら、これを元手にサーバーマシンを物色する。Linuxサーバーなので、強烈なグラフィックカードもCPUも必要はない。そこそこのCPU(penIII・500Mhz程度か)とHD(20Gは最低ライン)、メモリ(最低256は欲しいだろう)があれば、後は価格だ。メーカーPCとしては3年落ち程度と思われた。

 まず、ヤフオクを物色。1万円台前半のものは少ない。いくつか、Linuxでの動作報告のあったマシンをピックアップしウォッチリストに入れる。しかし、なかなか2万円を切って落札されるものはない。中には、3万円を上回るものもあった。「これなら、プラス1万でショップPCが買えるやん」と思い、方向転換。有名どころのショップオリジナルを物色。

 フェイスソフマップパソコン工房を検索。同時に、一番問題となるLINIUXとの互換性をチェックする。いくつかのショップでLINUXプリインストールマシンが売られていて、そのマシン構成を参考に対象を絞る。パソコン工房のオリジナルAthronはこのプリインストールマシンと同じハードらしい。価格的にも魅力的だが、KLE133というチップセットが一抹の不安だ。REDHATの場合は問題なくても、TL8wではやばいという可能性はある。もちろん、自分でソースを探してコンパイルして、設定できる人なら多分問題はないのだろう。上記のショップの実績もある。しかし、俺にはそんなノウハウも学習する時間もない。ここで、Athron系のマシンからインテル系へと方向転換。

 次の候補は、Celeronの1.7Gマシン(LibrageValue1700R48)。このチップセット(i845GL)はTl8wのアップデータで正式サポートされている。統合チップなので、正式サポートされているということは、グラフィック、サウンド、ネットワークまでがサポートされているということを意味する。初心者にとっては実に魅力的だ。品代のみの43800円はPS2linuxを売っただけではカバーできないので、英会話の奨励金(といっても、もともと自分で立て替えたものが戻ってくるだけだが)も加えることで何とかなると自分を納得させ、さらに方向転換。急遽予算を45000円に変更する。(^^;

 この調査中に、家の近所にもパソコン工房があることが判明した。これまでも、市内にあることは知っていたが、片道40分近くかかるので、面倒でいけなかった。買うとしても、通販で買おうと思うくらいおっくうだった。ここで知った店の場所は記憶にある。以前ローソンが入っていた国道沿いの場所だ。ここなら、家から約6km、車で10分程度の距離だ(都会じゃ考えられないでしょ)。

 次の休みに、たまたま娘の学校用品(娘は春から高校に通い始めた)を買うためにショップの方向に走った。帰りに、パソコン工房三田店に寄ってみる。なんと、駐車場(10台程度停まれる)が満員。熱いマニア達が列を成して押しかけているらしい。ここはマニアのパラダイスに違いない(そんな名前のショップもあるな)。

img_Duron/IMG_1905.jpg 少しビビリながら(Mac一筋なのだ)、ショップに入る。予想通り、そこにはパーツの山、山、山。完成品はほとんどない。目指すオリジナルPCは展示はされていなかったが、箱の状態では置いてあった。この日は、決断がついていないので、調査だけして引き上げた。

 翌日、調査を継続中に気になるテストが掲載されていた。それはチップごとの電力使用料。なんと、チップ単体で55wとか65wといった数字が並んでいる。しかも、ローエンド省エネチップかと思っていたCeleron1.7が63.5wもあった。AthronXP1700+の60wよりも熱い。もちろん、Athronはクロック数が低いので当然といえば当然だが、この数字にはちょっとショックを受けた。その昔、athronは燃費が悪く、発熱が大きいので、専用のクーラーを取りつけなければダメという評判があったことを知っているから。今回の目的は24時間ノンストップサーバーなので、無駄にパワフルなものは必要がない。

 そこで、何回目かの方向転換。低クロックマシンを考える。そういえば、先日パソコン工房三田店に行ったときに、横にあった「1200」というロゴを思い出した。しかも、記憶では2万円台だった。平日にはショップにいくことは無理なので、パソコン工房三田店に問い合せメール。マザーボードのメーカー・モデル、グラフィックチップ、ネットワークチップを問い合わせる。何度かのやり取りとLINUXの動作実績を調べてから購入決定。256Mを追加し消費税込みで35000円程度に収まった。仕様はこんな感じ。

panhead's Duron:Eclipse1200仕様
仕様 名称      パソコン工房オリジナルEclipse1200
CPU      AMD Duron 1.2G
MB      メーカー:BIOSTAR、モデル:M7VKG
メモリ      PC133-128MB+256MB(追加)。
  ただし、マザーボードの設定でベースクロックは100Mhzで作動。133にしたら起動しなかった。
HDD      30GB:MAXTORE:MX2F030L0 ATA133対応
 コントローラーがATA100なので、宝の持ち腐れ。流体軸受けらしい。実際に音は静かでほとんど作動音は聞こえない。
PCI     3本(うち1本はNICで使用)
ビデオ     S3 Pro Savage (VIA 8365A・KM133Aとして実装)
AGP     X4・1本
NIC     realtek8139D(メーカー・モデル不明)PCIカード
光ドライブ   52倍CD
FD      3.5インチ2モード
KB      PS/2タイプ
マウス     PS/2スクロールホイール付マウス
CPUクーラー CP5-6J31C-A4
 あと、リスト14の「ライティングソフト」というのは意味不明。ついているのはCDリーダーなのでライティングソフトがついているはずがナイし、ついてもいない。ついていても意味はない。



これが付属品のほとんど全て。あとは電源ケーブルだけ。

右下の水色のチラシのようなものがマニュアル。CDはマザーボード付属のユーティリティソフト。

左のFDはNICのドライバ。winで使う場合に必要になるのだろう。
内容
背面のポート類。シリアルやプリンタポートがあるのが設計の古さを感じさせる。キーボードやマウスもPS/2だし。PS/2なんてPlayStathion2と勘違いされそうだ。

USBポートが前面にも2つあるのは、普通のパソコンとして考える場合便利かも。背面からは、プリンタや外部ドライブみたいな固定的なものをつなぎ、前面にはデジカメなんかをつなぐことができる。

しかし、本文にも書いたが、オーディオ出力端子があるが、アンプをつながないと音は出ない。普通、ヘッドフォンは直接つなぐものだから、この仕様は今一かも。

ちなみに:

 50.3wというのは決して低くはないが・・・サーバー専業メーカーが低電圧penやcrouseに走ったのも理解できる。半分以下だからなぁ。ラックマウンでブレードサーバーを多数並べる場合に、この消費電力の差は大きいだろう。CPUの消費電力が高いということは、熱も多く、冷却にもエネルギーを必要とする。CPUやユニットの冷却と同時に部屋の冷却も強力なものが必要となる。エネルギー使用量が増えるとそれに付随するコストも雪ダルマ式に増えるから。まあ、俺の場合は一台だからそれほど神経質になる必要はないがな。


インストール

 OSなしモデルなので、当然起動はしない。TL8wのインストーラーディスクを入れリセット。とにかく、全てのレスポンスが小気味いいのが気持ちいい。比べる対象がLet'sNoteなので当然か。

 全てのチップがインストーラーによって認識される。事前に調査済みなので、当然といえば当然だ。Let'sNoteのときはループバックでインストールしたのでパッケージは標準デスクトップだったが、今度は「すべて」を選択。パーテーションもおまかせ。

 Let'sNoteではうまくいかなかったアップデートも無事終了。しかし、さすがにパッケージの量が多いので時間がかかった。約3時間かかったが、リスタートしてすぐネット接続できた。動作も軽く。パソコン代わりとしても使えそうな気がした。

 ただ、この時点で音だけが鳴らない。ビープ音すらしない。ドライバは自動認識でVIAのチップ用が選択されている。テストボタンもアクティブになっている。のに、音がしない。ヘッドフォン端子にヘッドフォンやスピーカーをつないでみたがダメ。追及は後にしてこの日は寝た。

 翌日、結線の際(リビングのテーブルに置いているために、作業が終わるたびに線をはずし、モニタを部屋の隅に片付けている)、オーディオ出力端子からモニタのオーディオ・インをつないでみた(飯山のモニタは、スピーカー・アンプ内蔵だからオーディオ端子がある)。すると、x起動時に音が鳴った。知らんかったよ。x起動時に音が出るなんて。そして、ショップオリジナルマシンには内蔵のスピーカーが一切ないということも。

 そういえば、店のコンプリートモデル(モニタ、OSプリインストール)の横にはスピーカーが置いてあった。ゲームの効果音にこだわるマニアやギークやナードやMP3ジュークボックスにする通や玄人のためのスピーカだと思っていたが、違った。あれがないと、ビープ音すら出ないのだ。これまでのパソコンは、少なくともビープ音は出たから、これには正直びっくりした。


第一印象


 スムーズなインストールでホッとしたところで、第一印象。


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