今回は、ちょっと目先を変えて、はるかに遠い大昔の話をしよう。
 テュアナのアポロニオスといって、ちょうどキリストと同じ時代(紀元一世紀)に生きていた、新ピュタゴラス派の大哲学者がいた。哲学者といっても、この当時の哲学者は、べつに本を書くわけではなく、ただ各地を歩きまわって、いろんな奇蹟をやったり予言をしたり病気を治療したりする、一種の魔術師でぁる。魔術師としてのアポロニオスの評判は、キリストと同じくらい高く、だから当時の人々は、キリストとアポロニオスとどちらが偉いか、などと大まじめに論じ合ったりしたものである。考えてみれば、キリストだって一種の魔術師ではないだろうか。
 正確な年月は分らないが、アポロニオスはキリストと同じ頃、カッパドキアのテュアナという町に生まれ、紀元九七年頃、エーゲ海に面した小アジアの町、エペソスで死んでいる。生涯にわたって、ヨーロッパや中近東各地を旅行して歩き、パラモン哲学を研究するため、遠くインドにまで足をのばしたと伝えられる。きわめて徳が高く、神秘な学問をふかく窮めていたから、集まる弟子も多く、終焉の地エペソスでは、学校をひらいて弟子たちを教育していた。
 正確な年月は分らないが、アポロニオスはキリストと同じ頃、カッパドキアのテュアナという町に生まれ、紀元九七年頃、エーゲ海に面した小アジアの町、エペソスで死んでいる。生涯にわたって、ヨーロッパや中近東各地を旅行して歩き、バラモン哲学を研究するため、遠くインドにまで足をのばしたと伝えられる。きわめて徳が高く、神秘な学問をふかく窮めていたから、集まる弟子も多く、終焉の地エペソスでは、学校をひらいて弟子たちを教育していた。

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#ls2(妖人奇人館/哲学者と魔女)



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