腸チフス Typhoid fever
アジアやアフリカの衛生不良地域で多発する伝染病。
腸チフス菌 Salmonella typhiはヒトにのみ感染する。患者、保菌者の糞便、尿に出現する。
腸チフス Typhoid fever
【潜伏】 潜伏期は2週。
【症候】 主症状は発熱。徐々に体温が上昇し、39度以上の発熱が持続する。消化器症状は必発ではないが、しばしば水様性下痢や腹痛がみられる。典型例では、脾腫、白血球減少、比較的徐脈、バラ疹、チフス様顔貌、意識障害などの症状がみられる。有効な治療を行わなければ発熱は1ヶ月程度持続する。また、いったん解熱しても、しばしば再発を繰り返す。
【診断】 発熱時には血液から腸チフス菌が検出される。第2週以降は便や尿からも腸チフス菌が検出される。
【治療】 ニューキノロン系抗菌薬。安静(合併症の予防)。
【合併症】 発熱から3〜4週後に腸に潰瘍が形成される。この時期に、腸出血(20%)、腸穿孔(2%)などの合併症が発生することがあるので注意が必要である。
http://www3.johac.rofuku.go.jp/infection/bacteria/typhoid.html
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