ライン川(ドイツ語 der Rhein、英語 Rhine)は、ヨーロッパを流れる川である。スイスアルプスに端を発し、西ヨーロッパ各国を通り、北海に注いでいる。全長1,320km。 現在、スイスとリヒテンシュタインおよびドイツ、ドイツとフランスの自然国境となっている。ただ、この国境としての役割はローマ帝国時代に北方からの侵略を食い止めるいわば城壁だったことを除けば、比較的歴史が浅い。帝国崩壊後は、長い間ゲルマン世界を形成する上で重要不可欠な要素のひとつとなる。それはゲルマン人たちがこの川に "Vater Rhein" 「父なるライン」という呼び名をつけるほどであった。17世紀後半、自然国境説を口実に領土拡大を目指した国王ルイ14世による侵略戦争の結果、西岸に位置するアルザスがフランスに帰属することとなってはじめて自然国境としての役割が復活する。 下流地域は川幅が広く流れが穏やかなため、水運が盛んである。バーゼルから河口までのライン川流域圏はブルーバナナ(西欧の「太平洋ベルト」)の一部を成す。また、産業革命の中心地のひとつとなったルール工業地帯もライン川とルール川に挟まれる形で位置しており、その充実した内陸水路と豊富な地下資源によって発達。 ドナウ川とともに、外国の船が自由に航行する国際河川の一つ。-wikipedia.jp |