購入のきっかけ

 クランクの回転数のことを自転車業界ではケイデンスと呼ぶ(cadence:リズミカルな音、リズム、韻律、拍子、抑揚、歩調)。自転車でペースを作るのには、速度よりケイデンスを一定にすることが重要ということを知った。速度は勾配やギヤの選択で変わってくるので、指標になりにくい。同じ平均時速だからといって同じ負荷で走っているということではないからだ。

 その点、ケイデンスを一定にし、勾配にはギヤの選択で対応するようにすれば体への負荷を一定に保つことができる。上り坂はゆっくりになるがその分平坦路換算で距離が伸びると考えればいいのだ。そして、その「自転車探検!自転車のペダル回転数の意味」を読んでから、平坦路でもトップギヤに入れずに回転を保つようにし、上り坂もパワーで乗り切るのではなく速度が落ちても我慢して低いギヤで走るようにしてみた。

 すると、朝のペースは大差は無いが、帰りのペースが大幅に変わった。帰りはゆるい上りがメインで、平坦路やくだりもある。これまでは下りや平坦路では重いギヤを使い上りがきついときだけ変速を使っていた。これでもパパチャリよりは5分近く速くなったが疲れは残った。ケイデンスを一定にする走りを心がけるようにしたら、さらに5分短縮できた。しかも、大きな疲れは残さずにだ。

 ケイデンスを目標に置いて走りたくなった。が、どの程度のケイデンスで回しているのか自分ではさっぱり分からない。健康診断のときのエアロバイクは60rpmだったはずだが、あれよりも遅いような気がする。

 これがケイデンスを計測するサイクルコンピュータが欲しくなった理由だ。

購入品

 ケイデンスを計れるサイクルコンピュータの選択肢は少ない。選んだのはcateye サイクルコンピュータCC-CD200N。速度・タイム・距離を記録する機能とケイデンス表示がついている。

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取り付け

  取り付けは、本体、二つのセンサー、二つのマグネットを所定の位置に固定することで行う。本体は、ブラケットを介してハンドルに固定する。ブラケットと本体はワンタッチで取り外しができるので、駐車しておくときは忘れずに持ち運ぶ必要がある(センサーだけ取り外す好事家はいないと思う)。

 センサーと信号ケーブルは付属のタイラップで固定する。失敗をしても、フレームに傷を付ける心配はないし、補充も簡単なので便利。付属品のタイラップは黒なので、明るい色のフレームに使う場合は透明のものを別途用意しておくとハッピーかもしれない。

 ケイデンス計測用のマグネットはクランクに取り付ける(当然)。両面テープで仮止めしてセンサーが反応する位置を決めてからタイラップで固定するといい。車輪用マグネットはスポークをはさんでねじで固定するだけなので、特に注意は不要だろう。

 面倒だったのは、ケーブルの長さ決めだった。ハンドルを切ったときにケーブルが引っ張れないように遊びを残しておかなければ断線する可能性が高い。前輪につけるときと全く違うので注意が必要だ。

 取説は一枚ものの大きな紙が一枚入っているだけ。しかも、数ヶ国語で書かれているので、見難い。さらに、英語でしか書かれていない説明もある。添付の紙より、サイトのpdfファイルを打ち出したほうが見易そうだ。

感想

 60rpmでも回っていないと思っていたが、65rpmくらいで回っていた。

 ただし、ケイデンスについて平均・最高を記録することはできないので、自分で走っているときにモニターにあわせて踏むようにすることしかできないというのは誤算だった。指定のリズムで「ピッ、ピッ・・・」とエルゴメーターのように指定のピッチで音を出してくれるといいかもしれない。

 バックライトが無いので、街灯があっても表示を確認することは至難の技だった。夜は、前方確認に神経をつかうということもあるだろうが、諦めるしかない。夜のトレーニングとかで使いたいと思っている方はこの機種は止めたほうがいい。

 これと心拍計を使ってペースを作るのは効果的だと感じた。汗をかいていい服装で、もうちょっと時間をかけて走りたくなった。

追記

 快適に動作している。ケイデンスも平坦路なら85以上をキープできるようになってきた。また、サイコンを見なくても大体のケイデンスがわかるようになってきた。

 だからといって、ケイデンスメーターが不用ということではない。ケイデンスメーターがあったから、「今どれくらい」ということが分かるようになったのだ。だから、初心者にこそこのケイデンス計付きのサイクルコンピュータをお勧めしたい。

効果

 ケイデンスと速度が分かることでペース配分の目安ができる。ギアの選択の参考にもなる。

追記(2009/6)

 クロスバイクやマウンテンバイクが増えたり断線するたびに買い増して使ってきた。今でも大のお気に入りだ。おかげで、平坦路では90rpm以上で数時間は知り続けられるようになった。

 トラブルは全て自分のミス(ハンドル調整の時にステムのクランプにはさんで断線、息子が足を引っ掛けた断線、本体を外して持ち歩いていての紛失)だった。一度も挙動不審は無く、電池も1年に一回(年間走行距離7000km程度)で十分。cateyeは新しいデザインのラインへとシフトを目指しているようだが、全く魅力を感じない。今でもスペアの本体が1個確保してある。



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Last-modified: 2009-06-04 (木) 12:47:56