自転車に乗る場合には視力に関わらず、アイウェアを使うべきだ。飛来物から目を守ることはもちろん、風によるドライアイを防いだり、有害な紫外線を遮断してくれるからだ(視力矯正用眼鏡のプラスチックレンズなら、UVカットはデフォルトだが)。

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眼鏡1

ESPRIT

 従来から使っていた眼鏡。ESPRITの横長方形のプラスチックフレーム。上下の視界が狭すぎて前傾姿勢をとると前方が見にくく自転車には向かない。後方確認時には、太い鶴が邪魔で見にくい。プラスチックは汗で変色するし、自転車に乗る分には何のメリットもない(というより、元々そんな使い方を考えて設計されていないのだから当然だが)。

眼鏡2

NIKON

 相当前に使っていた丸型メタルフレーム(NIKON)。これを引っ張り出したのは、その昔フランス人でツールドフランスに優勝したことのあるフィニョンという選手を思い出したから。自分の記憶では、彼はツールのときにも、これと似た形状の眼鏡をしていた。当時は、今のようなアイウェアがなかったのかもしれないが。

 使ってみるとなかなか快適。瞳の中心からほぼ同心円状にレンズがあるので、四角形のものより上部が見やすい。視界確保的にはこれでもさほど困らなかったが、気温が下がるにつれて問題点が浮上。

 エンジンつきバイクで通勤していた去年までと同様、外気温が下がると、冷気が眼球を冷やして涙が止まらなくなる。今年はスピードが遅いので大丈夫かと思っていたが、フルフェイスのヘルメットに守られていた昨年より直接顔面が風を切る今年のほうが目への刺激は強かった。眼鏡のレンズが小さくて周りから風が渦となって眼球の前を通過するので、裸眼のときより刺激が多い。

 涙が出ても、厚いグローブをしていては眼鏡の奥を拭くことは難しいし、そうこうしていると鼻水になって出てくるから始末が悪い。涙と鼻水でズビズビになると呼吸まで難しくなる(鼻で呼吸することができないから)。

S&W Magnum shooting glasses (グラディエント)

S&W shooting glasses

 ハンドガンで有名なS&Wのシューティンググラス。銃の発射時の爆風から目を守るために発生したものだろうが、スポーツ用のアイウェアに必要な要件は満たしている。

 マグナムモデルは単眼で、自分が買ったのはクリアに薄いグラデーションがかかったもの。夜に帰宅する際にも使う必要があるのでファーストアイウェアにはクリアが必須だからだ。

 ツルは5段階に長さを調節できるが一番短くてもけっこう長く、普段使っている眼鏡よりも長い。その割にツルの幅は狭い。アメリカ人の頭の形状に合わせて設計されているのだろう。自分はバイク用ヘルメットサイズがMなので標準的日本人男性のサイズだと思うが、それでもこんな感じなので、Lサイズの人だとツルが食い込むかもしれない。レンズの下端が頬に当たったり、上部が額に接触することを恐れていたが、それはなかった。

 装着感はそんな感じだが、視界はクリアで広い。前傾姿勢をとってもフレームが視界を遮ることはほとんどない。斜め上にフレームが見えるが走行上に邪魔になることはない。後方確認の際にもまったく問題ない。

 走行時の風の巻き込みも眼鏡とは比較にならないくらい少ない。涙や汗をかいた状態で信号待ちで止まったりすると内側が曇るが、走り始めるとすぐに消える。
Smith & Wesson の商品ページ
購入店(ヤフオク)

SMITH DistrictII

DistrictII

 このモデルにしたのは、オークションに出品されていたことと、欲しいモデルのeBayでの販売価格を見たら輸入品を買う気にはならなかったという消極的な理由が大きい(paypalに登録したクレジットカードの更新を忘れていて失効していたのでeBayで買えなかった)。

  • 特徴
    • ベースカーブが9と湾曲度が高い(SMITHのスポーツ用は基本的に9)。
    • レンズを横にスライドさせて簡単に交換できる。
    • レンズが3種類(ブルーミラー、黄色、茶色。ブルーはサイトでも扱っていない)レンズの種類
  • 装着感
    • 湾曲がきついので頬につかえてかっこ悪いのではと恐れていたが、特に問題はなかった。
    • つるが長く広いので、Magnum と比べるとフィット感が少ない。
    • つるの長さは調整できない。弾力性のある素材なので曲げてくせを付けることもできない。
  • レンズ
    • レンズはクリアでゆがみはない。
    • ブルーミラーは外から見るときの印象に比べてずっと明るい。
glasses-compare.jpg
  • デザイン
    • Graphite ということでメタリック調の黒だが質感は良くない。ユリア樹脂のような印象だ。自分は7,000円程度で買ったのでいいが、日本の定価で買っていたら頭に来るだろう。
    • 普通の眼鏡のような印象だが、顔に沿った大きなレンズなので、視野は広い。ただし、Magnumに比べると上の視界が狭い。やはり、ロードバイクには単眼のもののほうが合理的なのかもしれない。
    • 写真下の左が Magnum で右が District2。Magnum のほうがベースカーブがきついように見える。District2のつるが長くてまっすぐなのが分かる。どちらもアメリカ人向けなのだが、District2はつるの長さが調整できないので痛くならないような設定になっているのかもしれない。大柄な人はいいだろうが、小柄日本人にはちょっと辛い。
  • 走行感
    • 密着度が高いので、風の巻き込みは少ない。
  • overall
     正直、S&W Mugum のほうがフィット感、視界ともにはるかにいい。Magnum を複数色そろえた方が安上がりで実用度は高そうだ。もちろん、これはロード自転車に乗る場合に限定して評価だ。
     おされな服でスポーティに決めるのならDistrict2のほうがいいだろうが、そんな機会は自分にはない。

S&W PHANTOM shooting glasses

S&W PHANTOM shooting glasses

 先に買ったMagnumが顔に合っているようだったので、追加購入。

 デザイン以外はMagnumと一緒。Mugnumよりつるの位置が低くて細いので上部の視界がさらに広がる。ほとんどゴーグルに近い賭け心地だ。

 つるが金属でできているのでフィット感が弱く感じられるような小さな頭の人でも曲げて対応できるだろう。

 買ったモデルはクリア。花粉症の季節に会社のフロアで使うつもり。 

アメリカの通販サイトの商品ページ

S&W CODE4 shooting glasses

S&W code4 shooting glasses

 PHANTOMと同時に追加購入。

 上の二つのモデルと異なる複眼モデル。レンズはスモークミラー。ミディアム・ラージフィットのサングラスに近いモデル。

 単眼モデルと比較すると、サイズが大きくカーブも弱い(7ベースカーブ)。このため、単眼モデルと比べるとフィット感が今ひとつ。鼻の低さが災いしてグラスのストライクゾーンが目の中心に来ないせいかもしれない。複眼モデルで固定ブリッジの輸入モデルは日本人顔にはちょっと辛い。

 レンズ間で上下幅が短い所があり、フレームも厚くなっているので少しそこから風が入ってくる感じがした。熱くて日差しの強い季節向けなら気にならないが、自分の住んでいる所は都市近郊の割に気温が低いので、4月頃までは出番はないかもしれない・・・

Smith & Wesson の商品ページ

SMITH AXIS

SMITH AXIS

 アマゾンで半額セール+ポイント還元キャンペーンをしていて、実質6割引になっていたのでIYHしてしまった。欲しいと思ったらAmazon でAXISを買ってください。多分、残り一本(2007/2/24現在)。

 日本でのMRSPはアメリカのほぼ倍だが、この価格ならアメリカの小売店よりは安いだろう。同じフレームで偏光レンズとクリアのないセットが9000円くらいだったので迷ったが、偏光レンズを単体で買うと$70なので、トータルコストパフォーマンスはこちらのほうが高いと判断した。一度、偏光レンズを使ってみたいという気持ちもあった。

 ブルーミラーのスペアレンズが欲しいが日本法人では扱っていないようだ(商品説明のページには「15種類の交換レンズに対応」と書いてあるのにもかかわらずだ)。さらに、アメリカでは lifetime warranty を売り物にしているのに日本法人は1年保証。しかも、「製造時の欠陥についてのみ」が対象だ。製造時の欠陥なんて期限なしが当然だろう。これについては、アイウェアと別問題になるので、GEEKブログにエントリした。

 フィット感については、DistrictIIと同様、日本人顔には今一フィットしない。長さの調節できないテンプルで湾曲も弱めなので前後にずれる感じがある。自転車で前傾姿勢をとると上のフレームがちょっと邪魔だが、上部にフレームがある限り解消はできないだろう。自転車に乗るときに合理的なのは単眼のゴーグルタイプのものと見極めたので、これはサングラス的な使い方がメインになる。

SMITH AXIS

レンズは4種類

  • Brown Polarized15(右下):光線透過率は15で、一般にサングラスと呼ばれる濃さだ。快晴で乱反射した光で視界が白っぽくなるようなときに特に効果的。
  • Rose Copper36:使うまでは36という数字が中途半端に思えたが、実際に使ってみると一番使用機会が多そうだった。晴天から曇天の屋外や明るい照明の室内で使える。
  • Yellow68:かなり濃い黄色で他社の黄色に比べて透過率が低い。クリアがセットされているためかもしれない。
  • clear98:夜や天気の悪い夕方に純粋に物理的保護のために使うレンズといえる。これに付け替えれば普通にメガネで通りそうなので、花粉症対策メガネとしても活用できるかもしれない。

AXIS関連リンク

用語集

  • ベースカーブ
    ベースカーブ
    数字が大きいほど曲率が高くなる。
    スポーツ用サングラスでは8以上が基本。
  • S&Wのモデル別ベースカーブ比較
    S&W ベースカーブ比較
    PHANTOMが一番強く、MAGNUM,CODE4の順だ。PHANTOM が頭の小さい人にはよさそう。
  • interchangeable
    工具不要でレンズの交換ができるシステム。
  • Polarized
    偏光


添付ファイル: fileenhanced_vision.jpg 412件 [詳細] fileglass-over.jpg 748件 [詳細] fileglass-phantom-300.jpg 783件 [詳細] fileglass-magnum-300.jpg 744件 [詳細] fileglass-code4-300.jpg 737件 [詳細] fileglasses-compare.jpg 705件 [詳細] fileglasses-smith-small.jpg 739件 [詳細] filesmith-basecurve.jpg 710件 [詳細] fileglass-nikon.jpg 712件 [詳細] fileglass-esprit.jpg 668件 [詳細]

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Last-modified: 2009-12-25 (金) 21:13:58