Swype して文字入力をするというソフトウェアキーボードを XOOM(Android 4.0.3) にインストールしてみた。感想を列記する。
-インストール時に言語を選び辞書をダウンロードする。
-英語での単語認識は正確
-辞書にない文字列は通常のキーボードのようにタップで入力可能
-キーは3種類を切り替えられる。
-キーボードの大きさにより認識が変わる。大きいキーボードの方が認識率は高い。
-10インチタブレットを横持するとスワイプの移動距離が大きくなる。
-スプリットキーボードにも対応していて10インチタブレットを両手で持った状態で入力するときなどにはいいかもしれない。(iPad 3 のスプリットキーボードは便利かと思ったが、Logicool Ultrathin keyboard cover を買ってからは使っていない)
-移動経路上に存在するキーを入力したいような場合の認識が難しい。これは、この方式の根本的な弱点だろう。例えば、「coop」などは入れにくい。cの次にpを押したのかoが選ばれたのか、何文字文化の判断がこの動作では不可能だろう。
-スワイプで入力できなかった文字列をタップで入力し確定すると次回のスワイプで呼び出せる可能性は上がる。
-辞書にない単語はタップ入力するしかない。が、ペナルティが大きい。
-キーボードの切り替えの時にオッサンの写真が一瞬表示されるwww
-入力途中での予測を表示しないので手を止めるまで、誤認識しているかどうか分からない。

**日本語入力 [#q4958f9b]
-予測変換によって単語が表示される。
-辞書は貧弱だが自動学習される。
-日本語は母音の発現率が非常に高いので、子音と母音を指が往復しなければならない。また、キーの配列がQWERTYなので、頻出する"a"の度に左端に指を運ばなければならない。
-母音[aiueo]が上段に並んでいるので、上段にある子音の入力が難しい。"tiryou" を認識するのが困難なのは分かりやすいだろう。
-日本語を快適に入力するには、配列を変えるべきと思われる。
-母音を飛ばしても入力できるアルゴリズム・辞書ならば今の入力方法・配列でも可能か。
-日本語の予測変換に慣れていると不便に感じる。
-特に日本語の場合に、音を一文字で入力できるフリックと比較するとローマ字入力では入力すべき文字が倍近くになる。統計的な結果は持っていないが、基本は子音+母音の2キーで1音、1キーで入力できる母音と拗音・促音・濁音のように3キーかかる音があるので均せば倍くらいになるかと思う。
||400|RIGHT:50||120|c
|種類|文字列|数|備考|h
|例文|梅雨前線は西日本から東日本にのびている|20||
|ローマ字|baiuzensennhanisinihonkarahigasinihonninobiteiru|48|変換は入れていない|
|フリック|ばいうぜんせんはにしにほんからひがしにほんにのびている|31||
|Google日本語入力&br;PC|ばいうはにしにからひがしににのびている&br;ばいう(梅雨前線)はにしに(西日本)からひがしに(東日本)にのびている|19|予想変換選択のtab数は入れていない|
-基本は一筆書きなので、日本語の文節単位で入力することは難しい。また、失敗した時のペナルティが大きすぎる。
-複文節または複合語を入力した時に一部分だけの再変換ができないので、失敗していたら一から入れなおしになる。例:「司会者」を入力しようとして「sikaisya」と入力した結果「歯科医者」が候補になった時、下位の候補に「司会者」があればいいが、固有名詞が絡むような場合で候補にない場合には、辞書に入っていることが分かっている文字長に区切って再入力する必要がある。これはかな漢字変換レベルの操作であって、スワイプ入力の限界ではない。
-辞書登録出来ない(辞書にない場合のペナルティが大きいので切実)
-文字列レベルで誤認識されるので、ひらがなの入力が出来ない場合がある。これは、通常のIMの誤変換とは別の話。
-入力の軌跡を見ているとキー二つ分程度の誤りを勘案していることがわかる。
-辞書と確定文字列の選択が面倒。第一候補に上がった単語をジェスチャーで選べると少しましか。
-日本語の場合、漢字変換のための移動距離が遠い。必要変換候補が左から表示されるので10インチ液晶だと確定が面倒くさい。
-この方法は、辞書を入力された文字列の判断とかな漢字変換の両方で使う。このため、辞書の充実とチューニング、学習、登録が必須になるだろう。そのためのオンラインフィードバックと自動辞書更新の枠組みを持っているが、日本語に関してはまだ不十分。ユーザが増えてヒット率が上がればいいが、技術的に困難と思われる。
-かな漢字変換のインターフェースが不十分。これは、「ローマ字入力・変換入力」を行う言語圏の開発者でないと開発は難しいのではないだろうか。

|150|320|c
|150||c
|日本語標準レイアウト|#ref(Swipe_01.png,zoom,320x240)|
|スプリット&br;スワイプはできない|#ref(Swipe_02.png,zoom,320x240)|
|縮小レイアウト。キーボードは左右に動かすことが可能なので、タブレットを手持ちしている時にどちらかの親指で入力できるかもしれない。&br;スワイプの距離は短くなるがヒット率が下がる|#ref(Swipe_03.png,zoom,320x240)|
|手書き入力。漢字も可能。ただしTegra2(ICS)では遅すぎて実用にならない。10年前の Zaurus より遅い。|#ref(Swipe_04.png,zoom,320x240)|
||#ref(Swipe_05.png,zoom,320x240)|
||#ref(Swipe_06.png,zoom,320x240)|
|会社(kaisya)の入力例。aの入力が面倒くさい。|#ref(Swipe_07.png,zoom,320x240)|
|あつい(atui)と入力しようとした例。正しく認識されなかった。|#ref(Swipe_08.png,zoom,320x240)|

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