環境

機種

無線LANアクセスポイント、ルーター
NEC AtermWR7800H:親機
無線LANアダプタ
NEC AtermWR7800E:子機
無線PCカードLANアダプタ
WN-G54/CB3:PCカード

現状環境

回線
yahoo!BB 12M ADSL 4.2km 32db
ルーター
i-o data NP-BBRxp
スイッチングハブ
corega
PC
HP omnibook500(Pentium3-700Mhz,20GB,384MB,windowsXP pro)
家屋
木造2階建て
周辺環境
住宅地で大きなノイズを発生する建築物や施設はないので、外部からの信号ノイズはほとんど無いと思われる。近所の無線LANの導入密度は不明。
親機はリビングの端に置く。娘の部屋は真上。omnibookは親機を直接見通せる直線距離3メートル程度のテーブル上で操作。
テスト機
外部の接続サイトとのテストは全てomnibook500で行う。ブラウザは特に断りがない限りfirefox1.0。計測サイトはyahoo!BBの速度計測ページを使用。
下り4,9604,9914,929
上り759756759

LAN内でのベンチマークは第113回:NECアクセステクニカの無線LANルータ「AtermWR7800H」のIEEE 801.11a/b/g同時通信の実力を検証で確認されているのでやらない。SuperA/Gの効果も予想通りで、同じ通信帯域を複数で共有する場合の速度低下も予想通りだった。これ以上のテストは無理だし無意味なのでやらない。

セットアップ

有線ネットワークによるルータ接続

初期状態ではPPPoEモードになっているので、192.168.0.1にブラウザでアクセスして設定が必要だった。
このとき、それを知らなかったため、NP-BBRxpにつながれたケーブルをそのまま繋ぎ換えて電源を入れていた。このためだろう、Yahoo!BBの接続がおかしくなってモデムの電源を切って再接続しなければならなかった。繋がらない理由が分からなかったので3分程度はまった。

機器のファームウェアは8.36でアップデーターがあったので、オンラインでアップデートした。ボタンクリックだけでいいので、ダウンロード版を使うよりオンライン版を使うのが正解。

一回目二回目三回目
下り4,9914,9574,960
上り772769770

ルータ単体の速度では差がない。安価なNP-BBRxpだったがけっこうやるヤツだったようだ。というより、ADSL回線のスピードがブロードバンドルーターの性能のはるか下なので、差があっても現れなかったということかもしれない。光移行後に再度検証したい。

無線

子機との接続(工場出荷状態)

子機の電源を投入。アクセスランプを確認してPCのケーブルを繋いだら、あっさりと接続完了。セット品を買って良かったと思う瞬間。
ワイヤレスハブはPCからはハブにしか見えないので、ソフトのインストールすら不要だ。余計なドライバをふやさなくていいのもメリットだ。しかし、子機の細かな設定やステータスを確認するのには専用のユーティリティが必要となる。また、ユーティリティを使っても電波状況などを調べることはできない。一度設定をしてしまえば移動することの少ないハブなのでこういう使用なのかもしれないが、最初の設置をする際の最適値を探したり、うまくいかない場合の再設定に通信状態をモニタするものが欲しい。モニタは、LAN設定画面で、「アクセスポイント検索」を行うことで可能だった
ハブのLEDの色で通信はgで行われていることが確認できた。
二階に子機を運んでみたが、電波強度は100%で体感できる差はなかった。
追記:この機種は接続機器には低機能なルーターにしか見えないが、独立したIPアドレスを持ったネットワーク端末であり、ブラウザでの設定が可能。それも、接続されたパソコンからだけではなく、ネットワークに繋がった全ての端末(ブラウザ必須だが)から設定の確認・変更が可能。

一回目二回目三回目
下り4,9914,9574,960
上り772769770

通信方式802.11g、暗号:128bitWEP、SuperG(圧縮あり)

一回目二回目三回目
下り4,8984,9274,869
上り765769769

通信方式802.11a、暗号:128bitWEP、SuperG(圧縮あり)

PCカード追加

PCカードはアイオーデータ製。PCカードタイプなので、ドライバのインストールが必要。CDからインストールして後でバージョンアップするのは面倒なので、最新版をサイトからダウンロード。
指示通りにインストール作業をして再起動したら、親機が見つかった。しかし、最新版のソフトはマニュアルに記載されているものと全く違う画面になっていて、はまる。勘を駆使して設定ウィンドウを出し、暗号化キーを設定したら使えるようになった。

PCカードは2.4Ghz帯にしか対応していないので、接続はgで行われ、電波強度は最強で速度差も感じなかった。通信速度はADSLの実行速度を上回っているので、有線と差はない。LAN内での大量のデータコピーなどをすると明白な差がでるのだろうが、そんな機会は少ないだろう。

一回目二回目三回目
下り4,9254,9884,988
上り762770765

通信方式802.11g、暗号:128bitWEP、SuperG(圧縮あり)

これで、omnibookもモバイルっぽくなったが、バッテリーがないので、線の呪縛からは逃れられない(;_;)

ネットからダウンロードしたクイックコネクトNEOは旧バージョンにあった機能が省かれていた。一番痛いのは、チャネル毎の電波強度モニタがなくなっていたこと。旧バージョンはwin95とかPC98時代を思い起こさせるような(NEOも大概だ・・・)ユーザーインターフェースで、良くも悪くもアイオーデータだが、NEOより多くのステータス情報が得られるのは魅力的だ。旧バージョンのクイックコネクト

チャネルごとの帯域使用状況が分からないと、トラブルが起きたときにチャネルを一つ一つ当たっていかなければなくなる。

昨晩サーチしたところでは、2.4GHz帯のチンネル6で少し弱い電波が検出されていた。デフォルトのチャネルが7だったので重なっていた。こちらの電波強度が圧倒していたので悪影響はなかったが離れたチャネルを使ったほうが気分がいい。都会ならどんなチャネルを使っても大差はないかもしれないが、うちの自宅は違う(人口密度が低いので)。

設定見直し

通信方式の変更

工場出荷状態ではG固定になっている。PCカードはb,g専用なので、aも使える子機との通信をa固定にすれば帯域を分け合うことなく通信が行える*1

これが分からなくてはまった。通信方式もチャネルも最初から設定されている。ETHERNETボックスマネージャでもできたらしいが*2、ハブの初期設定IPアドレス(192.168.0.205)をマニュアルで見つけたので、メニューを絨毯爆撃して設定をみつけた。aにして再起動をかけると、LEDの表示がオレンジ色になった。

冷静になって考えると、らくらくスタートボタンを使う手もあった。親機の楽々無線スタート動作モードをaにして(デフォルトはb/g)子機をLANケーブルでつないでボタンを押すだけだ。

この機種はaとb/gを明示的に選んで通信を行うことはできない。SSIDと暗号を同じものにすれば、親機のほうで通信状況を勘案してどちらを使うか決めるらしい。明示的に使い分けたい場合は、aとb,gとで異なるSSIDを設定し、子機の接続プロファイルを切り替えることで実現するらしい。

電波状況が良いために、aでもgでも速度差は全くなし。

セキュリティ対策

  1. SSID隠蔽機能
    住宅街でもありあまり心配はしていないが、他の家で無線を使おうとした人のリストに自分が使っているSSIDが並んでいると考えるのは気持ちのいいものではない。SSIDステルス機能にチェックを入れて親機を再起動するだけ。設定の終わっている子機からは問題なく接続を行えた。
  2. 暗号強化
    デフォルトでは128bitWEPが使われている。セキュリティ重視ならwinXP等の標準ではサポートされていない152bitWEPや上位の方式にすべきかもしれないが、PCカードやOSの制限からうちでは152bitが最上位となる。
    暗号キーが大きくなることエンコード・デコードの手間がかかることのためにほんの少し50kbps程度速度が落ちたようだが、テスト時の誤差といえる差なので、gはこれを採用。
    オーバーヘッドが比較的少なくて効果の高いWPA-PSK(AES)について、PCカードが対応していないので、aだけをAESにしてみる。
    アイオーデータのホームページで最新ドライバを確認していたら、WPA-PSK(AES)に対応したという情報が載っていた。商品の箱より後にドライバが公開されたらしい。この方法はキーの生成をパソコンでやらずにLANカードでやるので、強度の割りに負担が少ないらしい。せっかくなので、aもb,gもこれで設定してみた。

使うマシンが1〜2台ならMACアドレスフィルタリングという手もあるが、せっかくの柔軟性を失う気がして(登録するのが面倒で)、設置していない。

ルーター

  1. ルーターの抜き差しや再起動を繰り返しているとADLSモデムのリンクがおかしくなり、再起動が必要となった。何回か繰り返していると、IPアドレスが変わったらしく自宅サーバーにアクセスできなくなった。dyndnsにアクセスしてアップデートで元に戻る。
  2. ルーターのパケットフィルタをしていなかったために、親機をルーターにしている間は外からは一切アクセスできなかったらしい。
  3. 親機のルーター機能を停止しBBRxpをルーターとして繋ぎなおして回復したつもりだったが、IPアドレスがまた変わっていたらしく、外からのアクセスが一切できなくなっていた_| ̄|○

SuperAGの効果Super AG圧縮効率の調査

SuperAGはデフォルトで有効。切ってみたが良くも悪くもならなかった。外部との回線がネックとなっている状態では、内側の速度は関係がないのだろう。

一般に速度が必要なのはウェブサイトのグラフィック表示やファイルのダウンロードだろう。元々小さいテキストデータ(html)の圧縮効率を大きく上げるより巨大なバイナリ(3Dソフトのデータは20MBを超える)の送受信の効率を少し上げるほうが効果が大きい可能性がある。「SuperAG有り・圧縮なし」を採用。

最終設定

WAN側

ルーター

ポートマッピング

無線LAN

親機

子機1(ワイヤレスハブ)

子機2(PCカード)

気付いたこと

2.4GHz/5.4GHzデュアルバンドの功罪

AllAboutの記事に分解写真が載っていて面白かった。そして、通信機(アンテナで受けたアナログ受信信号をデジタルに変換する装置)が2.4GHz用と5.4GHzの二つがあることが分かった。チップ自体は一つでも、アナログ処理は一つではできないのだ。だから、gはbと最初から上位互換性を持っていたのに、aはもてなかったのだ。そして、チップを置き換えるだけでg対応が可能なので、Appleはgを強引に推し進めていったのだろう。

これがわかれば、親機の設定でaとb,gが完全に独立していること(アナログに依存している部分)。にもかかわらず、両方を使える(チップで制御している部分)ことも納得がいく。そして、aとb,gを同時にそれぞれの帯域をフルに使って通信できることも。しかし、この構造から考えると、大幅な価格低下は難しそうだ。どれだけがんばっても、アナログ回路を二重に持たなければいけないので部品点数及び製作工程が減らないからだ。

ただ、NECはこの機種を「二つの通信モードが自動で変わって、いつでも最適な通信モードが選ばれる」と宣伝しているが、デフォルトの設定がそうなっていないことは残念だ。親子セット売りが中心だろうから、最初からaとb,gが自動で切り替わるように設定しておくべきだろう。そのうえで、設定外の使い方をしたいようなヲタには、「特定の端末との通信モードを固定するには」と、やり方を紹介すればいいのだから。

AtermWR7800Hのマニュアルの分かりにくさ。

設定の方法として、ブラウザー、ユーティリティ、楽々設定ボタンとがあり、子機としてPCカードとワイヤレスハブの2種類があるために、非常に分かりにくくなっている。PCカードとワイヤレスハブは全く違うユーティリティを使うし、macユーザーにはそれすらない。「初期設定で使えるのでなにもしなくてもいい」というケースまである。

マニュアルの説明はすべてに共通のウェブ版を中心にしたほうがいいんじゃないのだろうか。子機に依存するものはそれぞれの子機単体につけているマニュアルを同梱すればコストはそれほど膨らまないだろう。

pdfとかhelpファイルではなく、ケース別フローをローカルwebサイトに構築したほうが分かりやすくて安上がりではないだろうか。

この機械は良くできていて、「aだgだ、暗号だ、圧縮だ」などとこだわらないのなら、やるべきことは多くない。にもかかわらず、分厚いマニュアルの別々の場所を見ながら進めて行かなければならないから分かりにくいのだ。

サーバーの公開とかマルチPPPoEリンクとかいうヲタな設定をオンラインに振ったのは正解。もう少し分かりやすいところに書いておいてくれたらもっとよっかった。

情報

WR7800

WN-G54CB3

経験則だが、クイックコネクトNEOのほうが安定が良い気がした。チャネルの使用状況を確認できないのが残念だが、原因不明の不接続に悩まされるよりはましだ。その後、クイックコネクトNEOとクイックコネクトの動作が不安定になり、アンインストールしようとしても削除できなくなってしまった。クイックコネクトNEOは起動しなくなった。その後も問題なく使えていたが、突然winXPが起動しなくなってしまった。原因がこのソフトと特定したわけではないが、最近入れたシステム関係ソフトはこれしかないので、winXP再インストール後はクイックコネクトのみで運用している。(2/3)

その他

速度調査

ダウンロード

環境

YahooADSL 12M(経路長4.2km)

有線LAN接続

無線LAN接続

eoホームファイバー

モデム直結(iMac600,MacOSX,768MB,内蔵LANポート,PPPoE)

この時のテスト中不可解な動作遅延が発生したが、再現性なし。

有線LAN接続

無線LAN接続(802.11g SuperG有り・圧縮なし)

k-opti.com

k-opti.comのユーザーサポート内のテストページによる。

無線速度計測結果

有線速度計測結果

 FileSize= 5.0Mbyte
 1回目 43.9Mbps (0.911sec)
 2回目 43.9Mbps (0.911sec)
 3回目 44.3Mbps (0.901sec)
 最高速度 44.3Mbps (0.901sec)

iMac600

ルーターによるPPPoE

 FileSize= 5.0Mbyte
 1回目 60.3Mbps (0.663sec)
 2回目 62.5Mbps (0.64sec)
 3回目 58.7Mbps (0.681sec)
 最高速度 62.5Mbps (0.64sec)

直結(MacOSXでPPPoE)

 FileSize= 5.0Mbyte
 1回目 60.2Mbps (0.664sec)
 2回目 62.9Mbps (0.635sec)
 3回目 57.4Mbps (0.696sec)
 最高速度 62.9Mbps (0.635sec)

アップロード調査

自宅のLANから外部への通信速度を調査。

Y!BB(サーバーをY!BBに接続、eoに接続したiMacよりアクセス)

約45秒

eo(サーバーをeoに接続、Y!BBに接続したiMacよりアクセス)

約9秒

番外編

winXPを再セットアップしたらすべての動きが軽快になった。あまり軽いので、調査してみたら。意外な結果が。

:ネット

:ネット


*1 その必要があるかどうかは別問題だが
*2 ETHERNETボックスマネージャはwinマシン専用なので、macユーザーはブラウザーで設定する必要がある

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