屍を重ねるNEC。>「iPadに十分対抗できる」、NECが10.1型のAndroidタブレット端末

 タブレット市場は死屍累々だ。日本メーカーの端末は連戦連敗街道をまっしぐらだ。NECがこの屍の山をさらに高くするようだ。このマシンが iPad と並んだとしたら周回遅れでだ。このマシンはかろうじて iPad 2 と互角だ。4 コアの Android には勝ち目はないし Retina の iPad 2012 と並ぶなんて、NEC の一般社員の皆様にはお気の毒としかいいようがない。この記事を書いたライターも苦笑いしか出来なかったことだろう。

 西大和男パーソナルソリューション事業本部長は裸の王様なんだろうか。心して目をつぶっているとしか思えない。東芝の Regza や ソニーの tablet s の販売状況を知らないんだろうか(自分も想像でしか知らないが、品切れを起こしたといった情報は寡聞にして聞かない)。Android 市場のさらに数パーセントしかない NEC の現状が見えてないの?ニュース – 2012年の世界タブレット出荷台数、iPadのシェアが62.5%に拡大へ:ITpro

 この会見でもNECの経営陣のダメっぷりが分かる。「iPadに十分対抗できる製品になった」というのがそれだ。ユーザを見ていない。儲かっている他社に追いつきたいだけなのだ。そんな所しか見ていないから、市場が見えない。市場でユーザが購入の際に、何と比較するかが分かっていない。使えるタブレットを買いたい人は最初から iPad を買いに行く。iPad が高くて買いたくない層や iPad の自由度の低さを嫌うような層だけが Android タブレットを選ぶ。そして、前者はアメリカなら kindle fire を買うだろうし日本では中国製の端末を買う。後者は 4 コアの端末を買うだろう。iPad 以前に Galaxy tab や ICONIA、IDEA Pad、Eee pad と比較して魅力があるかどうか考えてみればいいのに。しかも、Android には Google が強力な新製品を出してくるという噂がある。

 こんな時に、iPad と対抗できるなどと妄想を語る前にすることがあるだろう。こんな物しか出せないなら撤退したほうがいい。何回も書いたが、10 インチの 2 コア Android 端末に残されたのは実売 3 万円未満だけだ。iPad 2 が 34,800 なのだ。

NEC tabletニュース – 「iPadに十分対抗できる」、NECが10.1型のAndroidタブレット端末:ITpro

 NECは2012年6月18日、10.1型のAndroid搭載タブレット「LifeTouch L」を市場に投入すると発表した。1.5GHzのデュアルコアプロセサとAndroid 4.0を搭載。本体の薄さは約7.99ミリメートル、重さは約540グラムである。バッテリーは、Webサイトの閲覧なら約13時間、動画視聴なら約10時間持つという。「iPadに十分対抗できる製品になった」と、西大和男パーソナルソリューション事業本部長は話す(写真1)。

 法人向けは1モデル、個人向けは2モデル提供する。法人向けモデルは、16Gバイトのメモリーを搭載(写真2)。個人向けモデルとの違って、セキュリティ機能を搭載する。このセキュリティ機能とは、NECが7型のタブレット端末製品に搭載してきたもので、端末の操作ログを記録する機能や、SDカードを暗号化する機能などがそうだ。

 さらにLifeTouch Lでは、SDカードに加えて、端末のメモリー上のデータも暗号化できるようになった。また、使用可能なアプリを制限する機能では、制限対象として指定できるアプリの種類が増えた。

 個人向けには、メモリーが32Gバイトのモデルと、16Gバイトのモデルがある。特徴は、使うアプリケーションを目的や利用シーン別に選び出すナビゲーションアプリ「アプリ&サポートナビ」を搭載していることだ(写真3)。LifeTouch Lは、32Gモデルは50種類、16Gモデルが25種類のアプリをプリインストールしている。これらを使いこなせるよう、支援する。

 プリインストールしているアプリとしては、「クックパッド」「Hulu」「辞書の本棚 デ辞蔵」「じゃらん for タブレット」「Quickoffice」などがある。「アプリが充実しているので、外部のサイトからアプリを入手することなく、すぐに使える」(パーソナルソリューション事業本部クラウドデバイス事業部の渡邉敏博統括マネージャー)。

 また家庭での利用を想定し、個人向けモデルには子供の利用を制限するアプリ「こどもーど」も標準搭載する(写真4)。NECがトレンドマイクロと共同開発したアプリで、Android OSを子供向けの機能制限モードで動かすことができる。

 子供向け機能制限モードでは、あらかじめ指定したアプリだけしか使えないようにするほか、Webアクセスも制限する。保護者がパスワードを有力すると、機能制限モードが解除される仕組みだ。このほかに個人向けモデルで、デジカメから写真データを取り込んだり、テレビの録画番組を視聴したりする機能も備える。

 価格は、法人向けモデルは個別見積もり。個人向けモデルは販売店によって異なるが、32Gモデルで5万円程度、16Gモデルで4万5000円程度になるとみられる。発売日は法人向けモデルが7月下旬、個人向けモデルは7月5日である。

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