紙の本をしっかり読んだだろうに・・・久保田雄城、中川雅文

DAZZROIDS  上手いタイトルだ。完全に騙されて PV を献上した。エコノミックニュースにとっては目的は十分果たしたといえる。エコノミックニュースが読むに値しないサイトで、今後 economic.jp のURLは絶対踏まないと記憶したが(まあ、ディスプレイ上の記事を読んで判断しただけなのですぐに忘れるかもしれないがwww)。

研究の妥当性

「個体差がない非常にシンプルな生理学的反応から、少ない被験者数(6名)でも安定した結果を導き出せるのがこの装置の特徴だという。」とあるが、NIRSがそのような万能機械であるという情報はネット上には無かった。ソースを示してほしい。この装置の信頼性が十分かどうかは以下の実験の信頼性に直結するのだから。(NIRS

そもそも、トッパン・フォームズという広告印刷会社が行った調査にどのようなバイアスがかかっているかは予想ができる。この調査は「印刷物のDMのほうが広告効果が高い」ことを証明するための調査だ。調査機関もそういう答えが出るように「調査」を行った可能性が高い。安倍政権が「日銀の規制緩和の効果」について行った調査結果と同程度の信頼性しかない。ということはほとんど意味が無いというより国民をだますための恣意的な結果でしかないということだ。

結果の分析

「同じ情報であっても紙媒体(反射光)とディスプレー(透過光)では脳は全く違う反応を示し、特に脳内の情報を理解しようとする箇所(前頭前皮質)の反応は紙媒体の方が強く、ディスプレーよりも紙媒体の方が情報を理解させるのに優れていること」がどのようなプロセスで分かったのか説明が必要だろう。これが証明されれば少なくとも教科書は紙本にすべきという根拠になる。

この一番重要な部分の説明がなされていないので記事の中身が全くない。

広告効果

「DMは連続的に同じテーマで送った方が深く理解してもらえることなどが確認された」らしいが、これも説明不足だ。

そして、同じテーマのDMを何回も送られたら嫌でも深く理解される(というより記憶される)だろうが、悪い印象にもつながることについて言及されていない。嫌いなDMを何回も送られたらメッセージが深く理解された上で嫌悪される可能性も有る。自分などは、同じ内容のメールを連続で送ってくるようなDMは速攻ゴミ箱で電子メールだったらフィルタで自動削除の対象にしてしまう。

こういったことはトッパン・フォームズの広告効果についてネガティブな印象につながるので書かれれない。

筆者

「筆者は「脳を創る読書」(実業之日本社刊)を読んだ。この本が説いていることが、今回の脳科学実験で検証された形になったわけである。」とあるが、あのゴミ本を読んで、こんな感想につながるとは恐れいった。あの本にはまともな論拠を示していないチラ裏しか書かれていない(ここと同レベルだ)。あんな本を読んで感銘を受けている久保田だからこんな記事しか書けないのだろう。

まとめ

とにかく、記事の内容が薄すぎてどうしようもない。実験の妥当性について検証もできない。もし本当に「同じ情報であっても紙媒体(反射光)とディスプレー(透過光)では脳は全く違う反応を示」すのなら大変な発見だ。まさか、透過光と反射光で見え方が違うので知覚のプロセスが違うとかいう程度の話ではないだろうな・・・脳の反応の仕方が違うことと理解や記憶が異なるのかどうかまで調べないと優劣は決められない。というか、そこまで分かってないんじゃないだろうか。

残念ながらこの記事はゴミでしかない。必要な根拠を全く示さずに、クライアントの都合の良い情報だけを書き募っただけだ。紙の本をしっかり読んでもこの程度の記事しか書けない久保田結城さん。おつかれさんです。もうちょっといい本読んだほうがいいですよwww

脳を創るのはディスプレーではなく紙媒体EconomicNews(エコノミックニュース)魚拓版
2013年07月28日 09:55
筆者は、自他ともに認める活字中毒で、なおかつ新しモノ好きだ。電子書籍も、今から14年前、ソニーの広辞苑などがバンドルされた電子ブックプレーヤーも購入したぐらいだ。そして3年前の「電子書籍元年」の時も、いろいろと試してみた。しかし結局、今も読書の90パーセント以上は紙媒体である。

トッパンフォームズは、ニューロ・テクニカとダイレクトメール(DM)に関する脳科学実験を国際医療福祉大学の中川雅文教授(医学博士)の監修のもと実施した。実験では、近赤外分光法(NIRS: near-infrared spectroscopy)を用いて、人がある特定の活動をするときに脳のどの部位が関わっているのかを調べることができる近赤外光イメージング装置を利用し、DMに接したときの脳の反応を測定した。個体差がない非常にシンプルな生理学的反応から、少ない被験者数(6名)でも安定した結果を導き出せるのがこの装置の特徴だという。

その結果、DMのメディアとしての特性や他のメディアと比べた優位性など、これまで実証されなかったことが脳の生体反応レベルで判明した。なかでも、同じ情報であっても紙媒体(反射光)とディスプレー(透過光)では脳は全く違う反応を示し、特に脳内の情報を理解しようとする箇所(前頭前皮質)の反応は紙媒体の方が強く、ディスプレーよりも紙媒体の方が情報を理解させるのに優れていることや、DMは連続的に同じテーマで送った方が深く理解してもらえることなどが確認されたとしている。

トッパンフォームズでは、今回の脳科学実験により判明したデータの分析をさらに進め、そこから得られた知見を今後のダイレクトマーケティング戦略策定に活用していくとしている。先日、筆者は「脳を創る読書」(実業之日本社刊)を読んだ。この本が説いていることが、今回の脳科学実験で検証された形になったわけである。(編集担当:久保田雄城)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です